ピパロン王国警備隊 第20話 まさかのオークション
〇お誘い
ルナ隊長「こんにちは。」
トーマ隊長「えー、あ、る、ルナ隊長さん。お話しってなんですか?」
ルナ隊長「実を言うと、オークションの招待状が来たの。あと2枚あるから、トーマ隊長さんと、ルミちゃんで、来てくれないかしら。」
トーマ隊長「は、はい。いつですか?」
ルナ隊長「今日の夜7時よ。」
トーマ隊長「え?」
ルナ隊長「場所は、カムカム美術館よ♪服は、送ってあるからそれを着てくれると、嬉しいわ。」
プー プー
トーマ隊長「ホントだ、送ってある・・・おーいルミ隊員!
○オークションへ
ルミ隊員「もー、ルナ姉!オークションは、目立つ物を着るんじゃなくて、キリッとしたのを着るんです!」
トーマ隊長「何言ってんだ、オレは、キリッと、しているぞ。」
ルミ隊員「トーマ隊長はね!」
ルナ隊長「まあ、良いじゃない。時間は、まだ有るみたいだし、ゆっくりしましょ♪
あっ、写真スポットがある!撮りましょ♪」
ルミ隊員「まず、普通はオークションに写真スポットなんかありませんよ!」
トーマ隊長「まあ、いいじゃないか。お、三日月じゃないか。これに腰掛けて・・・」
ルナ隊長「はい、ルミちゃんも入って・・・はい、チーズ!」
カシャッ☆
ルナ隊長「よく撮れたわよ~」
トーマ隊長「うーん、決まってるナ~」
ルミ隊員「決まりすぎますね。なんか怖いような。」
ルナ隊長「みんな素敵でしたよ。では、会場へ行きましょう!」
〇オークション会場
ルミ隊員「うわ~、人がいっぱい!」
ルナ隊長「カムカム美術館のオークションは年1回ですからね。それに、今日はあの「月影のティアラ」が出品されるという噂ですし。」
トーマ隊長「うーん、まさしく怪盗オリーが、盗みに来そうだな。」
ルミ隊員「え!それは大変!」
ルナ隊長「でも、今日はトーマ隊長がいるから安心ですね!」
トーマ隊長「も、勿論ですとも。どこからでも来やがれ!怪盗オリー!(キメッ)」
ルミ隊員「・・・・・」
カラン~コロン~カラン~
これから、オークョンを開始します。
ルナ隊長「そろそろ始まるようです。さ、行きましょう。」
〇1品目
ルミ隊員「何が出るんだろ。」
1品目は、「マシュマロの微笑み」です。
ルミ隊員「ええええ?あの、私たちが必死に守った怪盗オリーから守った「マシュマロの微笑み」でしょ?なんか、残念・・・」
トーマ隊長「よし、わかった!俺が落札する!」
ルミ隊員「???」
それでは、競りを始めます。スタート価格は決まっていません。落札したい方は手を挙げてください。
トーマ隊長「はいっ!」
〇オークション会場
ルミ隊員「まさか?トーマ隊長が!?」
ルナ隊長「さすがトーマ隊長、頼もしいですね。」
トーマ隊長「100円!」
ルミ隊員「(ズコーっ☆)やっぱり・・・」
客「180万円!」
セイジ隊員「384万円!」
ルミ隊員「ちゃっかりセイジ隊員も居るんだけど!」
ルナ隊長「1億円!」
客「5億円!」
ルナ隊長「7億円!」
・・・・・・・・・
いいですか?
良いですね?
7億円で、落札!!
ルナ隊長「やった〜!」
トーマ隊長「そんなお金あるんですか?」
ルミ隊員「はい...」
ルナ隊長「ええ。実はアマジンとクークルのオーナーもやってるんです。」
トーマ隊長「ええええっ!あの、世界中のインターネット界隈を牛耳っているアマジンとクークルの?オーナー?」
セイジ隊員「それであんなお屋敷に住んでいるのですね。」
ルナ隊長「リビングに飾っておくのでいつでも見に来て下さいね♪」
トーマ隊長「いくいく!」
ルミ隊員「・・・そうそう。って、セイジ隊員はなんで居るんですか!?」
セイジ隊員「僕も届いたのですよ。招待状が。」
ルミ隊員「???」
〇2品目
2品目は、「ギンギラギンのスニーカー」です。
競りを始めます。落札したい方は手を挙げてください。
トーマ隊長「はいっ!」
セイジ隊員「はい。」
トーマ隊長「2000円!!!」
ルミ隊員「(ズコーっ!)」
セイジ隊員「680万円!」
ルミ隊員「そういえば、ギンラギンのスニーカーって、守ったやつじゃないですか?」
ルナ隊長「なら、守ってみせるわ!」
ルミ隊員「え???」
ルナ隊長「900万円!」
・・・・・・・・・・・
良いですか?
良いですね!
900万円で落札!
ルナ隊長「ルミちゃん、守ったわ♪」
ルミ隊員「ルナ姉、やり過ぎ・・・」
ルナ隊長「これもショーケースに飾っておくわね♪」
トーマ隊長「さすが、ルナ隊長!今度、見に行きます!」
いよいよ
さあ、おまちかね!いよいよ本日のメインイベント、月影のティアラの競りを始めます。
ルミ隊長「まさか、ルナ姉、これも落とす気なの?」
ルナ隊長「ふふふ、どうでしょう♪」
ひらひらひら~
ルミ隊員「なんか、カードが落ちてきた・・・ああああ!これは!」
オークションの諸君、こんばんは。
私は世間を騒がす大泥棒、怪盗オリーである。このオークションの目玉、「月影のティアラ」は美しい!気に入ったのでこの怪盗オリーのコレクションに加えることにした。
今すぐに参上するよ。指をくわえて待っていたまえ。
怪盗オリー
トーマ隊長「むむむ、これは怪盗オリーの予告状!」
ガシャッ!
ルミ隊員「キャー!真っ暗!」
誰か照明をつけろ!
ダメだ、ブレーカーはどうなってる!
トーマ隊長「真っ暗で何も見えないぞ!月影のティアラは無事なのか?」
パリン!ガシャッ☆
ルミ隊員「この音は?ショーケースが割れた音?」
よし、照明をつけるぞ。それ!
トーマ隊長「やっぱり!月影のティアラが無くなってる!」
セイジ隊員「扉を閉めましょう!全ての扉を閉めて!」
キーッ、ガタン
ルナ隊長「これで逃げられないわね。」
〇怪盗オリーはどこに?
セイジ隊員「会場の人を全員確認しました。全て招待状を持っいました。怪しい人はいません。所持品にも月影のティアラはありませんでした。」
トーマ隊長「うーん、照明がつく前に逃げてしまったのか?」
ルナ隊長「でも、ショーケースが割れる音がしてから、すぐに照明がつきましたよ。」
ルミ隊員「・・・えい!」
トーマ隊長「痛たたたっ!な、なにするんだよ、人の顔を引っ掻かないでくれよ~」
ルミ隊員「怪盗オリーは変装の名人。てっきりトーマ隊長に化けているのかと。」
トーマ隊長「なんでだよ!俺じゃないよ、アイタタた・・・」
セイジ隊員「ともかく、全員、正しい招待状を持っているので、これ以上ここに拘束できません。」
トーマ隊長「・・・仕方が無いな。扉を開けよう。アイタタた・・・」
ルナ隊長「大丈夫ですか?絆創膏をつけますね。」
トーマ隊長「いや、ハハハ♥」
ルミ隊員「早く、扉を開けますよ!」
️〇飛び出した影
ギ、ギ、ギ、バタッ!
セイジ隊員「扉を開けました。」
サッ~
セイジ隊員「なんですか、あなたは!いきなり走ってきて・・・あ、出ていった~」
ルナ隊長「怪しいわ。怪盗オリーかも。」
トーマ隊長「なんだって?追うぞ、ルミ隊員!ダッシュだ!」
ルミ隊員「はい!」
タッタッタッ・・・
トーマ隊長「はーっ、はーっ、追いついたぞ!観念しろ!怪盗オリー!」
ルミ隊員「ゼイゼイ・・・今日こそ絶対捕まえるわ!」
怪盗オリー「おや、その声はトーマ隊長とルミ隊員ですね。よく追いつきましたね。君たちの足の速さは、世界一ですよ。敬意を表してトーマ隊長には生姜醤油ラーメン100杯、ルミ隊員にはドーナッツ100個をあげましょう。」
トーマ隊長「まあ、小学校時代はいつもかけっこで1位だっけどな。生姜醤油ラーメン100杯?意外といい奴だな~」
ルミ隊員「ダメです、トーマ隊長!任務を忘れたら。」
怪盗オリー「ドーナッツ100個はいらないのですか?」
ルミ隊員「要りません!!!」
怪盗オリー「それは残念。交渉不成立だね。では!」
トーマ隊長「あ、まて~」
ルミ隊員「逃がさないわよ!」
怪盗オリー「ふっ、それ!」
トーマ隊長「あ、バナナの皮?」
スッテ~ン☆
ルミ隊員「アイタタタタ・・・」
怪盗オリー「ハッハッハ!では、この月影のティアラは戴いていくよ。」
トーマ隊長「チキショー!」
〇空飛ぶティアラ
ふわ~
怪盗オリー「なに?」
トーマ隊長「あ、月影のティアラが浮いてる?!」
ルミ隊員「空飛ぶティアラ?」
魔法使い「へ、へ、へ、いただき~」
トーマ隊長「あ、お前はヘンテコな魔法使い!」
怪盗オリー「う~む、仕方あるまい。月影のティアラは諦めよう。さらばだ!」
ルミ隊員「魔法使いさん、そのティアラを返してくれませんか?」
魔法使い「やだよ~、これで王妃様ごっこするんだもん!」
トーマ隊長「それは子供のおもちゃではない!こっちに寄越しなさい!」
魔法使い「えい!」
トーマ隊長「うわ、また水だ!コラ!やめろ~」
ルミ隊員「魔法使いさん、そのティアラが無くなると、とっても困る人がいるの。お願い!」
ルナ隊長「そのティアラ、落札したらウチに飾っておくから、魔法使いさんも見に来ていいわよ。いっぱいお菓子準備して待ってるわ。」
魔法使い「・・・わかった!返すよ。はい!どうぞ。」
ルナ隊長「ありがとう!」
トーマ隊長「今日の一番の被害者はオレだ・・・ハックション!」
〇ルナ隊長の誘い
トーマ隊長「いやー、ありがとうございます。」
ルナ隊長「月影のティアラを取り返せて良かったですね♪」
ルミ隊員「だからって記念撮影までしなくても・・・」
ルナ隊長「さ、みんな入ってください。はい、チーズ!」
ルミ隊員「ん、なにか入っているような・・・」
以下で連載中!
https://pyuzou.com/