表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/11

動物神拳 食人花習得


 アマリさんと別れた後で、僕は自分の甲に生えている葉っぱを見つめて泣いていた。


「なんだ。そんな泣かなくてもいいだろう」


「だって」


「うれしいのはわかるが」


「うれしくないですよ!」


 本当に、ミネルさんには、僕の気持ちが正しく伝わらない。


「そうなのか? 五体満足だぞ。失ったものはないじゃないか」


「むしろ余計なものが、増えてますよ」


 僕は、自分の手の甲を見てため息をついた。

 つやつや光る葉っぱがどうみても自分から生えている。

 下手にとろうとすると、多分命にかかわる。


「いいじゃないか、どうせ人としては、繁殖できないんだから、食人花として繁殖すれば」


 食人花として繁殖……。

 もはや、モンスターに近くなっていっている。

 人からすれば討伐対象だろう。


「どうあがいても、僕はもう人類の敵なんですね……」


 僕は違和感を感じて、ステータスを確認する。

 なにやら、スキルを獲得していた。


_____

スキル獲得

『食人花に寄生される者』

_____


うわぁ。嫌なスキル名。


_____

スキル詳細

『食人花に寄生される者』

 効果:常に食人花に栄養を奪われる。

_____


 マイナス効果しかないんですが!?

 なんかいつもより、お腹すくなぁと思っていたけど、そういうことか。


 ピコンとスキルが反応した。

_____

『脱兎のごとく』

 ほぼ確実に死にそうな時 スキル条件達成!


『脱兎のごとく』スキル発動! 

_____


 うわぁああああ。

 僕は常に死にそうな状態になった。


「もしかして、僕もうすぐ死ぬ?」


 なにこの極悪コンボ。

 満たしたくない発動条件を常に達成できている。

 

「なんか、足がめっちゃ軽い」


 ぴょんぴょん。

 スキル名らしく、ウサギのようにはねることができる。


「あれ?」


 どすん。


 急に足が重たくなり、

 また飛べなくなった。

_____

『脱兎のごとく』

 スキル条件未達成。

_____


 スキルが発動しなくなった。

 そう思っていると、


_____

『脱兎のごとく』

 ほぼ確実に死にそうな時 スキル条件達成!


『脱兎のごとく』スキル発動!

_____


 ぴょんぴょんぴょん。


 またスキルが発動する。


「どうなってるの?」


 僕が手に生えている葉っぱを見てみると、クスクス笑われた気がした。


 もしかして、遊ばれている……?


 もしかして、この葉っぱ、意思があるんじゃ……。

 ウルラ本人ではなく、なんとなくだが別個体として存在している気がする。


「なんで、そんなこと僕わかるんだろう?」


 一心同体。

 つまり、心にも寄生されてきている!?


「いやぁあああ」


 僕は叫び声をあげた。


「いつのまにか、食人花神拳習得していたようだな。常に相棒と共にいる、これこそが動物神拳だ」


 ミネルさんは嬉しそうに頷いた。

 ミネルさんの背中で、毒蛇がシャーといって同意してくれている。


「よしよし、これでお前は、食人花神拳、免許皆伝だ!」


「はい! じゃないよ。ってもう免許皆伝!?」


 こんなんでいいのか。

 めっちゃ雑なんだけど、動物神拳。


 大体、拳で戦っているのは、ミネルさんだけで、他のおふたりは、ほとんど操って、動植物に戦ってもらうだけだ。


 動物神拳というのに、植物でもいいし、定義も適当。

 そもそも葉っぱとまともに、コミュニケーションとれるとは思えない。


「これから、どうすれば……」


 僕は途方に暮れた。

 転生してから、ずっと途方に暮れている気もする。


「あとは、実践あるのみだ!」


「いや、僕にとってはずっと実践でしたよ!?」


 ミネルさんに会ってから、ずっと死にかけてますが!?


 もうフラフラ。

 今日はもう休みたい。


「む?」


 ミネルさんが、急に辺りを見渡した。


「どうしたんですか?」


「どこか近くで空間の歪みを感じた。多分、転生者だ」


「うわぁ。ついに来てしまった」


「よし。ついてこい」


 行きたくないけど、行かないわけにもいかない。

 僕はしぶしぶミネルさんについていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ