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人ガ人ヲコロス理由  作者: 柊橙磨
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彼と彼女と事件と

 「殺人は息するのと同じことだ。」

ある殺人鬼が言った言葉。僕は、この言葉を全く理解できない。でも、誰かのためならば。。。




 8時に目覚ましが鳴る。ロフトからはしごで降りて学校に行く準備をする。テレビをつけるとまた最近話題のニュースをやっていた。

 「今朝6時頃、福岡市内の河口付近で2体の学生18歳の遺体が発見されました。遺体は男性で局部を切断されており、これは四日前の事件と同じ手口の犯行で、今回で5人目の死者が出ており、この事件を同一の者の犯行だと警察側は考えています。」

ニュースでは流れないが今までこの事件で亡くなっているのは全部僕と同じ大学の学生だ。この新しく被害にあった少年もだと思う。

なぜ、おちんちんなんか切るのだろうかと謎で仕方がなくて、これで同じ学校の学生が殺されていると思ったら怖かったファウルカップか貞操帯でもつけるべきか本気で。

 学校に行く準備をすませて徒歩15分の通学路を歩いていく。通学路はあまり人が通らない道なのだが今日はやたらと人がいる。少し歩くとその理由がわかった。ニュースでやっていた、河口は通学路途中にある河口だった。野次馬がそこには多くいた。たしかにこの河口付近の道はあまり街灯がなくてあまり人も通らなく自殺の名所などと言われていて誰も近づこうとはしなくて人を殺す場所としては最適なのかもしれない。僕は、この事件が他人事とは、思えなかった。

 1限のが始まる20分前に大学の8号館につき心理学の講義がある教室に入る。すると奥の席に同じゼミで友達の佐藤力也と土谷徹がいた。

「おはっす」「おはよう」「うっす」

力也は、名前に力負けしており、目がくりくりしたリスを彷彿させる容姿と小柄な体格でかわいい声。徹は、普通の容姿で平均身長のチャラい茶髪。

「ジョニー狩りが起こった河口って琢磨ん家の近くだよな?」

「ああ、あの男性器切断のやつだろ。だけどなんでジョニーがり?」

「ちょっと昔のアニメであっただろ。同じようなこの事件をジョニー狩りだって2ちゃんの誰かが騒いでたから、ジョニー狩りって浸透したらしいぜ。」

そのアニメはすこし昔に観たことがあった。たしか、100億を好きなように使って閉塞感漂う日本を救うことを課せられた何人かが選ばれて、その選ばれた一人が男に乱暴されたことが昔あって、つかまってない性犯罪者のおちんちん、ジョニーをシガーカッターで切っちゃうこの女性をジョニー狩りと言っていたと思う。

この事件も犯人は女性で乱暴された過去がある人なのか。

「まぁ、力也はまず襲われないだろうな。襲われるなら男にだろ」

徹がニヤニヤしながら言った

「なんで?僕だって男だよ⁉」

「お前、初対面の奴じゃ絶対男って気づかないって」

「ひどっ!!人が気にしてるってのに!!今日から筋トレしてムキムキの男前になってやる!!」

力也のムキムキはとても想像できなかった。

 話しているうちに時間はたち授業が始まった。


授業が終わり、3人とも次は空き時間だったので大学図書館にいった。図書館はおととし設立されて新しく、とても大きい。そこの3階はフリースペースとなっており、本を読む人もいれば、勉強する人、スマホやゲーム機をいじってる人もいる。

「おい!あそこにいるの死神じゃね!?」

「あ、ほんとだね」

「ああ...」

死神。神埼白亜。彼女は大学生にはめずらしい黒い髪で細身の体つきでまさに美少女と言う言葉がふさわしい。1年の中でダントツに綺麗で美しかった。可憐だった。しかし、誰も彼女に話かけようとしない。それは彼女に関するこんな噂があったからだ。それは、彼女に話しかけたものは死ぬ。そんな、嘘くさい話あるかと思うが、ジョニー狩りの被害者は全員、彼女になんらかの接触をしていたらしい。現に僕は彼女と殺されている人たちが会話しているのを見ている。その件で誰も怖くて彼女に話しかけることができないのだ。それで死神と呼ばれている。

 しかし、命しらずが度胸試しするようにこう言った。

「第1回っ!!じゃんけんやって、負けた人は死神と話しかけて仲良くなるゲーム」

徹がニヤニヤしながら言った。

「やだよーそんなのーー」

「僕も嫌だ。怖いし、それただのナンパだろ!」

「ほんっとお前らチキンだな。ほらいくぞ、じゃんけん」

勢いの良い掛け声に僕と力也は手を出していた。

案の定負けた。

「ラインきかなきゃ話しかけたことにならんからな」

「なんで、だよっ!!」

と、ツッコんでめちゃくちゃドキドキしながら彼女のほうへ向かった。

「となり失礼します。」

「...」

彼女はおもいっきり無視して本をよんでいた。

「何読んでるの?」

「...」

僕の声は、彼女には届いてないのではないかとその時本気で思った。だから...

「あなたが、犯人ですか?」

「...」

つい、口ばしってしまった。







 



 

 


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