夏風ジェラシー
どうも!ポルポンです!
久しぶりの短編です。
短編って僕は結構好きなんですよね、読みやすいですし。
今回は恋愛モノにしたんですけど、恋愛経験が少ない僕には如何せんうまい文章が書けない!
繊細な感情とかわからんのですよ!
ほんとラブコメの作者さんとかには脱帽ですね。
最後までお付き合いください!
不意なポケットの振動で、三々五々としていた私、初音弓月の意識は現実へと引き戻された。
メール受信ボックスの「Fromつかさ先輩」の文字に、頭を強打されたかの電流が体を駆け巡り、自分でも気づかぬうちに姿勢を正してしまう。
暑さに顔をしかめながら歩く周りの人に不審がられぬよう、高鳴るこの鼓動を左手で抑え、恐る恐る本文を開く。
『俺、あいつと付き合うことになったわ!
弓月に相談してよかった。今度なんか奢るよ!
ほんとありがと!感謝してる!』
本文を無言で読み終わると同時に、わたしはゆっくりと空を仰いだ。
重く湿った空気と、灰色の雲が空を埋め尽くしていた季節はいつだったか、今では高くなった青色のキャンパスに白い絵の具を落としたように、入道雲が泳いでいる。
耳を劈くほどのセミの声を届けるよう流れてきた風が、私の頬をなで、滴った一筋の涙を乾かした。
覚束ない足取りで停留所のベンチへ向かい、半ば倒れこむように座ると、言葉にならない感情が矢継ぎ早に溢れてきた。
若松司先輩と出会ったのは、私が中学三年生のことで、高校説明会のオープニングセレモニーで檀上に立つ彼に、私は目を奪われていた。
目的を持った私は高校入学とともに、先輩について調べ、同じ部活にも所属し、たまに登下校をともにするようになり、私は、失敗すればいいと思いながら、先輩の恋愛相談も聞いていた。
それも、今日で終わりだ。
先輩に彼女ができた。
これは、私の片思いの終了という、大きなピリオドを表す。
メールを見てからどれくらいの時間が経っただろう。
涙がやっと止まり、私は赤くなった目をこする。
私の涙で濡れた指は、送信ボタンへと向かっていた。
『おめでとうございます!
私の恋愛相談は高くつきますよ?』
先輩は、どんな顔でこのメールを見るだろうか。隣には彼女がいるかもしれない。
醜い嫉妬が心を蝕むのを妨げるよう、私は両の頬を叩いた。
さよなら、愛しい人
いかかだったでしょうか。
いいですよね、恋愛。
僕もこの夏は恋がしたいですね!
こういうのを書くとリア友から色々言われるんですけど、この短編はノンフィクションライターですので!
それではまた、次回で会えることを願って!