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第4章 〈謎の少年〉

~帰り道~


綾「あの大きい人凄かったね!」



翼「ああ、自分よりでかい人は初めて見たよ」



二人が話しながら帰っていると



「そこのでかいの!!」



二人が声の方向に振り向くとさっきの茶髪と坊主の少年がいた



茶髪「お前たしか東中の風間だよな!?」



綾(あっ! さっきの。)



翼「ああ、そうだよ、三星雅人(ミホシ マサト)。」



その名前を聞いて綾が驚く



綾「三星って、あの中央のシューターだった!!Σ( ̄□ ̄;)」(坊主じゃなかったっけ???)



雅人「久しぶりだな、中学以来か。」



翼「何でお前ほどのプレイヤーがこんな地元の学校来てんだ?もっと強いとこから声かかってたろ?」(まぁ俺はありがたいけど)



雅人「それはお前もだろ! 南郷大付属から声かかってたってきいたぜ。」



綾がそれを聞いてまた驚く



綾「南郷大付属って昨年県2位の強豪じゃん!!! 翼、私聞いてないよ!」


翼「当たり前だろ、言ってねーもん。」



綾が不機嫌そうな顔になる



雅人「そんなことより、あの7番もこの学校だろ? バスケやるんだよな?」



翼「知らね、本人は辞めたとか言ってるけど。」



雅人が何かを思い出す



雅人「まさか、あの試合のことまだ引きずってんのか? 」







ーーーーーー1年前ーーーーーーーーーー


中学バスケットボール神奈川県大会準決勝

中央 対 東


4Q 残り1分 61-62



翼「よし! 残り1分守りきるぞ!!」


タイムアウト中の東中ベンチに翼の声が響く


ビーーーーーーー


「始めます。」



翼「頼むぞ翔!」



翔「おう! 勝って全国だ!」



神奈川県からは上位2校が全中に出場できるのだ




中央ボールからゲームが再開する



三星「一馬、勝つぞ!」


一馬「当たり前だ!!」



ダムダムダム


一馬がゆっくりドリブルをつく



一馬「雅人!!」


パシッ



三星がノーマークでパスをうけ3ポイントショットを打つ



バッッ



そのとき、翼の腕がボールへと伸び指先が微かに触る



翼「触った!!」



雅人「なに!!」



『リバウンド!!』




バシッ



取ったのは中央のCセンターの成宮



成宮「一馬!!」


パシッ



一馬にボールが戻る


ディフェンスは翔


翔「来いよ!」



一馬はフェイクを入れ翔を抜き去る


ダムダム



『よっしゃー! 一馬さん抜いたー!!』



雅人「いけ! 一馬!!」



一馬がそのままレイアップシュートを打つ



バシッ



そのシュートを翔が叩き落とす



翔「決めさせるか!!」



ルーズボールを拾ったのは翼



翔「翼くれ!!」



翔が速攻の先頭を突っ走る



翼「いけ! 翔!!」




綾「翔ちゃん! いけー!」




翼から翔にパスが通る



残り9.2秒



ダンッ



翔がリングに向かって跳ぶ



翔「これで終わりだー!!」




一馬「させるか!!」



バシッ


一馬が翔のダンクをブロック



そのルーズボールを自分で拾いドリブルで運ぶ


ダムダム



一馬「雅人!!」



スクリーンでノーマークになった雅人にボールが入る



残り2.1秒



雅人がシュートフェイクを入れる



ゴール下から出てきた翼がこれに反応する


翼「しまった !」




シュッ



雅人がジャンプシュートを放つ



ビーーーーーーー



ザシュ



雅人「よっしゃー!!」


63-62試合終了




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



翼「さぁな。」


雅人が少し呆れた顔をする



雅人「一馬が聞いたら怒るぞ?? 『まだ勝負はついてねー』って張り切ってたし」


翼「一馬はどこに行ったんだ?」



雅人「あいつは城西だよ」



綾がまた驚いた顔をする



綾「城西って昨年の新潟県代表で全国ベスト8じゃない!!」



翼「やっぱりか。」



雅人「やっぱりって?」



雅人が不思議そうに翼に聞く



翼「俺と翔も城西に誘われた。 お前も誘われたんだろ?」



雅人「よく知ってるな、一馬にも一緒にやろうって言われたけど、俺はどうしても俊介さんと拓海さんとプレイしたくてな。」



翼「やっぱりあの二人うちの学校にいるのか。 でも今日いなかったよな?」



雅人「俊介さんはウインターカップの1回戦でケガして、拓海さんもその試合当日妹さんが交通事故にあって欠場、妹さんはまだ意識が戻ってない。」



3人が深刻な雰囲気になる



雅人「大神さんも5ファウルで退場して、結局1回戦負け。新人戦はいいとこまで行くと思ったんだけどなぜか出てなかったな。」



『・・・・・。』



3人とも言葉が出ない



坊主「あのぉ?? 僕そろそろ帰ってもいいですか?



3人の横から坊主の少年が話しかける



『・・・・・・・??』


一瞬さっきとは違う沈黙




『だれ!Σ( ̄□ ̄;)』




坊主「山田守人ヤマダ モリトです。」




後にこの少年が桐崎高校バスケ部のピンチを救うのだが、それはもう少し、未来の話

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