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=4話=

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 目の前の……、というか頭上の神楽貢大は、クラスの奴らにとって少し、いや、多めか?に異色の存在らしい。

 まあ学校で禁止されている単車の免許を平然と取ることもそうだが、こいつは高校を受け直ししているとかで高1だけど4月生まれの17歳だったりする。

3月生まれの俺とは既に2歳ほど離れているわけだ。

年上ってことだけでも一歩引かれやすいところに持ってきて背が高いもんだから、チビの俺だけじゃなく大体のクラスメイトに威圧感を与えてしまうんだろう。

 尚やっかいなことにバイトでモデルをしているという神楽は、髪を茶色に染めるか脱色してるとかで、天然物とは思えないゆるいウェーブもかかっている。

 耳にはピアスの痕なんかもあって、一般的な高1男子には正直近寄り難い存在だ。

 本人も無理に友好をアピールする気もないらしく、傷害持ちの鑑別所あがりで、女の子を妊娠させたこともあるなんで噂が一人歩き回る始末だ。

 俺は一部で「ノミの猛獣使い」と呼ばれているらしい。

 ノミ。節足動物門昆虫綱ノミ目に属する昆虫。――全く失礼極まりない話だ。

 しかし、このタレ目で温厚なこいつのどこが猛獣だってんだか。

「おまえ、もうちょっと愛想を振りまいてみろよ」

「ん?」

 察しのいい神楽。

 一旦聞き返してから、俺の言葉の意味を解したらしい。

「ま、しょうがないんじゃない?」

 と、キザな外人のように肩をすくめた。

 顔とスタイルがいいのでネタにならないところが腹立たしい。

 神楽は再び教壇に頬杖をつくと、

「私、集が居てくれたらそれでいいの」

 と言って男子高校生にあるまじき色っぽい笑顔を浮かべた。

 いや……、男前が言うと妙にハマるから止めてくれ……。 

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