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第79話

 新学期も始まってしばらくしてもう10月。


 というわけで今日は体育祭だ。だるい。


 私は運動が苦手な訳では無いが、こういうワイワイとしたイベントはそんなに好きじゃない。だるいし。


 なぜかこんな日に限って雲一つない晴天だし、暑苦しいし、校長の話はやけに長く感じる。


 まぁ、とはいっても私は全員強制参加の競技にしかでない。だからほとんど観覧するだけなのだが……


「わー!田代さんそれカメラ?私も撮って撮って!」


 ラジオ体操を終えて応援テントに戻ると早速鈴木さんが話しかけてくる。


 そう、私は新聞部だ。忘れかけていたが新聞部だ。


 こういうイベント事のときには新聞に載せるための写真を撮影しなければならない。


 ということはずっと応援テントで待機できる…というわけではない。


 私は特にカメラを持っているわけではないから学校が所有しているカメラを貸してもらって撮影しなければならない。


 ちゃんと動いてる様子がブレずに撮れるから撮る分にはまぁ楽しいけど。


 しかし、不満があるとすればひなを個人的に撮ることはできないという点。スマホは使用禁止だから。


 ちなみにひなは自前のカメラを持ってきている。普通のコンパクトカメラだが、撮れ味はいいみたいだ。


 鈴木さんとその友達を撮影して鈴木さんが離れていったところで、ひなはどこにいるのかと辺りを見渡す。


 カシャッという軽い音に振り向くとひながこちらに向けてカメラを構えていた。


「ひ〜なぁ〜?」

「あっごめん…つい、ね?」


 私はひなに迫って撮った代償にひなの柔らかい頬を揉む。うん、いつ見てもキスしたくなる顔だ。


「きゃっ!ひょっとぉ…いひゃいよぉ…」


 …ちょっと我慢できないかも。これからひなを校舎裏に連れてって……


「あっ田代さ〜ん!」


 私は顧問の先生に呼ばれて惜しみながらもひなの頬から手を離す。いいところで来やがって…。


 ひなから視線を逸らして顧問の元へ行こうとすると少し後ろに引っ張られる感覚がした。


 後ろにはひながいて私の体操服の裾を少し掴んでいた。


「あっご、ごめん!」


 ひなは顔を真っ赤にして慌てて手を離す。


 やっぱりここはひなを人気のないところへ連れてって……


「田代さん、撮影のことなんだけど…」


 いつまで経っても来ない私に痺れを切らした顧問がすぐそばに来ていた。


 私は顧問にバレないようにひなの手を握りながら顧問の先生を恨んだ。

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