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第117話

 プレゼント交換会の結果、私の手に渡ったのは最悪なことにみづきのプレゼント。しかも中身は小説の下巻。それとよく分からないキャラクターのキーホルダー。


 みづき曰く『下巻って土台って意味で最初の巻ってことじゃないの?』とのこと。


 まぁ小説を読むのは好きだし、この小説の著者も結構有名なので知ってはいる。みづき以外は小説読む側だし、みづきなりに考えたのだろう。そうしておこう。


 ちなみに私のプレゼントは無事ひなに届いた。


 プレゼントの中身はシンプルに有名なお店のインスタントココアとマグカップ(陶器じゃない)。


 杏はひなの有名どころのマフラーと手袋。みづきは杏のイヤーマフとネクタイピンだった。


 プレゼント交換会が終わったところでみづきは『ケーキ食べよ!ケーキ!』と騒ぎ出し、私を急かした。


 仕方なく重い腰をあげて冷蔵庫からひなの手作りケーキを取り出す。


 ひなも手伝ってくれてケーキと紙皿とフォークを各々の席に置いた。


 ひなが作ってきたケーキはチョコレートケーキ。杏がいちごが苦手なのと、私がチョコ好きなのを配慮した結果のケーキなんだろう。


 ここは制作者が…ということでひなにパン切り包丁を手渡し、四等分に切ってもらった。


 流石はひなというところか、綺麗な四等分だ。


 ホールケーキを四分の一というと、結構な量に感じるが、そもそもの大きさが小さめなのでむしろ丁度いい。


 一口分掬って口の中にいれるとそれはもう美味しかった。


 甘めのチョコだけど、所々にあるチョコチップが少しビターな風味で美味しい。


「ひな、天才だよ」

「これは店開ける!」

「ん〜!おいひぃ!」


 ひなは一同に褒められてとても嬉しそうにはにかんでいる。


 ひなのケーキを食べていると25日にひなと一緒に過ごせないという心の傷も段々と瘉えてきた。


 26日はひなと過ごせるのだから良しとしよう。うん、そうしよう。


 そして今回の反省を活かし、年始の初詣はしっかりと予約しておこう。もう二度と同じ傷は負わない。


「ところでみんなは明日どう過ごすの?あたしは中学んときの友だちと小旅行!」

「私は家族でお出かけだよ」

「あ、あたしも友だちと」

「あやは?」


「…わ、私も…友だちとかな」

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