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第58話 小型化腐敗竜


「だ、大変だ!!緊急事態を知らせる狼煙だ!!腐敗竜復活だ!!」




 開拓村ガリアに避難していたドワーフたちは、元の自分たちの居住地から緊急事態を知らせる狼煙が上がっているのを見て、慌てて周囲の皆や村長へと報告する。


 村長も、緊急事態用の通信機能を持ったエルの鱗を使ってエルと通信する。


 こちらの村に避難してきたドワーフたちも銃火器などを作ると同時に、腐敗竜復活に対する備えは行っていた。


 また、ドワーフたちの元居住地から空気浄化用の魔導機械やマスクなども大量に分けてもらっていたのだ。




「村長!緊急事態じゃ!!新入りのワシらのいうことが聞けないのは分かる!!だがそれだけは分かってくれ!!」




「……了解!!村の皆に緊急事態を知らせろ!!戦えない者たちは村の内部に!戦えるものたちは外周部へ集まれ!!結界を最大強度に!!」




 新入りのドワーフたちに向けてはまだまだ受け入れられてもらえない部分はあるが、それでも真面目に仕事を行っていること、頑固ではあるが愚直で嘘などはつかないことも信用され、村長は緊急事態対応に入ることになった。


 この開拓村はエルの作った石壁に覆われ、同時に強靭な地脈結界に覆われている。




 そして、そんなこんなを行っている間に、大迷宮から慌てて駆けつけてきた小型化したエルたちが開拓村ガリアへとたどり着く。


 エルも腐敗竜の復活への対策は行っていたが、まさかこれほど早期の復活が行われるとは思っていなかったのである。




『ぬおおお!とりあえずどうなってるんだ!!情報を知らせてくれー!!』




 小型化して駆けつけてきたエルやユリアたちは、情報を求めるが、ドワーフたちも村長たちも詳しい情報は掴んでいない。


 まずは詳しい情報を掴まなくてはどうしようもない。




「とりあえず貴重な戦力であるドワーフたちを無駄死にさせるわけにはいきません。


 私が鳥やら何やらの使い魔を作り出したのでこれで偵察を行います。」




 そうアヴリルはいうと、自分が捕えた鳥を魔術的に操っている使い魔やら、自分が作り出した鳥型の魔導機械の使い魔やらを放ち、偵察に向かわせる。


 近づきすぎると、腐敗の空気でやられてしまうので、できるだけ高くからあちこちを見渡す。


 そうしていると、ドワーフたちの根拠地近くで蠢いている腐敗竜が存在している。


 ドワーフたちの攻撃によってそぎ落とされた腐敗竜の肉。それに対して腐敗竜が魔力を込めると、むくむくと肉が盛り上がり、次々と小型の腐敗竜が誕生してきた。


 それらの小型の腐敗竜はぴくりと獲物を見つけ出したように動き出した。


 その行く先は……こちらの方面、開拓村ガリアである。





「とりあえず……これからどうするか考えなくてはいけません。


 まずは小型の腐敗竜たちですね。二つの手段があります。一つはここ近辺にまで引き寄せて戦う事。この村には大型魔物用に様々な兵器が存在します。これらや結界をしようする事によって、効率よく殲滅することができるでしょう。欠点としては村の近くで腐敗竜が倒されると病気が蔓延しかねないことがあります。


 そして、もう一つの方法は、森の中で迎え撃つことです。」




森の中で迎撃できれば、腐敗竜たちの疫病を村まで持ち込まずにバイオハザードなどを起こす心配がなくなる。


一応ドワーフたちも、森のあちこちに防衛用の罠を仕掛けていたため、それを使用して迎撃するつもりである。




『よし!まずは出来るだけ森内部で削り取る!そしてどんな能力、戦力を持っているか、戦って確かめる!!』




《つまりまず一当てして確かめるという事ですね。解ります。》


《わりと行き当たりやな……。》


《しょーがないよ。しかし、グロ映像は勘弁してくれ~。》




好き勝手言ってる視聴者を他所に、エルたちは次々と戦闘準備に入っていった。

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