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第118話 中央指令室での戦い2

「ハァッ!!」


 教授は一気にエルへと近づくとレイピアに魔力を纏わせた鉄杖を突きだしていく。

 突きというのは、点でこちらに迫ってくるので極めて回避しにくい。

 そして、エルお得意の空間歪曲もこの一撃には無力である。

 空間歪曲は、火炎や雷撃など実体のない攻撃を弾くのは最適ではあるが、実体のある剣などを防ぐことはできない。

 お得意の石壁を作成しても、まるでダンボールのように貫かれるのは先ほどの状況を見れば分かる。

 だが、それでもそれでもなおエルは石壁作成の呪文を唱えた。


『石壁作成ッ!!』


 床からせり出した石壁は、エルと教授の間ではなく、教授のすぐ手前に作成されていく。いきなり目の前に壁ができてきた状況に、さすがの教授もスピードを落とす。

 そして、突き出した腕を、下からせり上がってきている石壁が弾き、手にした鉄杖も上へと弾かれる。


(今だ!!)


 そして、視界が防がれて、攻撃も一瞬無効化されたエルは、そのままユリアのほうへと向かおうとする。

 こんな奴らとバカ正直に戦っていられるか!!俺はユリアを確保してさっさと逃げるぜ!!という考えなのだが、その考えは見事に打ち砕かれた。


「そうはいくか!!『閃光』ッ!!」


 そう、それはノインが放った閃光の呪文である。予期していない呪文を食らって、エルの目はその眩い光に焼かれることになってしまった。

 流石に彼女がこんな呪文を使えるとは思っていなかったエルはモロにこの閃光を食らってしまう。


『ぐぁああ!!目が!目がぁああ!!』


 こんなところで某作品の名セリフを言いたくなかった!!と思っているエルを他所に、教授は弾かれた鉄杖を魔術で呼び寄せて再び手にしてエルに対して襲い掛かっていく。


『くそがぁあ!!食らえ!!『重力倍増』&『重力弾』!!』


一時的に目がチカチカしてしまったエルは、教授のいる位置辺りの重力を増して教授の動きを封じて、さらに重力弾を無数にばらまいて足止めをしていく。

だが、それでも教授の動きは止まらずに、ばらまいている重力弾を切り裂いていく。

そして、猛烈な勢いで回避しずらい突きをエルへと叩き込もうと鋭い突きを放つ。

だが、エルの重力結界のおかげで、突き出した鉄杖はその影響を受けて、その勢いは明らかに衰えている。


『何とぉおおお!!』


そのせいもあって、エルは何とか教授の魔力の刃を纏った鉄杖の突きを回避する。

だが、教授はそのまま鉄杖を横凪にして回避したエルを切り裂こうとするが、エルはそのまま後ろに倒れこむことでその斬撃を回避する。

そして、そのままくるりと空中を回転する勢いで、後ろ足の爪と尻尾の攻撃をエルは教授に叩き込む……が小型化した彼では、教授にかすり傷を負わせる程度しかできなかった。




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