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第107話 ティフォーネの助力

『という訳で師匠。何とかならんか?あのままではこちら皆超遠距離で焼き尽くされるだけなんだけど………。』


 このままでは皆が焼き尽くされるだけだ、と判断したエルは、自分の師匠であるエンシェントドラゴンロード、ティフォーネに話しかける。

 ぐびぐびと紅茶のポットから平気で紅茶をガブ飲みしているティフォーネに対して、小型化したエルは事情を話して協力を求める。

 流石にあれだけの火力に対して、いかに鍛え上げようと普通の人間が勝てるはずもない。勝てる可能性があるのは、元々の仮想敵であるティフォーネぐらいしかいない。

 それを聞いて、ふむ、と彼女は白魚のような指を自らの顎に当てて考え込む。


「ふむ……。ヒトカスどもの戦いなどどうなろうが知ったことではないのですが……。あいつらが調子に乗っているのは面白くないですね……。いいでしょう。私が力を貸しましょう。」


 やったぜ、とエルは心の中で喜んだ。エルであろうともあんな空中要塞に対して対抗するのは難しい。何ならオンオン泣きながら土下座して足元にすがりつく勢いで行こうと考えていたので、彼女がすんなりと引き受けてくれてよかった……。と安堵する。

 彼女が動いてくれなければ自分たちは全て全滅するほかない。それを防ぐために泣きつく程度、自分のプライドを捨てる程度ならエルは間違いなくやるだろう。


「ただし、私が囮になってミストルティンを食い止めているうちに、貴方がミストルティンへと潜入、そしてユリアを救い出すというプランでいきましょう。

 あんまり派手にやりすぎてミストルティンごと吹き飛ばしてもいいのですが、そうなると確実にユリアも吹き飛ばしますからね。私。」


 さすが師匠。やると言ったら本気でこの人はやる、というのはエルも学習している。

 だが、それでも実質神と言える彼女は、人間のいうことなど歯牙にもかけないが、エルのいうことならそれなりには聞いてくれる。

彼女は、ドン!と紅茶のポッドを置くと満足そうに顔を歪める。


「最近は体が鈍っていて仕方ないところです。ちょうどいい運動になりそうですね。ムカつく奴をボコボコにする。強ければ全てが許されるのが竜の世界なのです。

貴方も蹂躙されたくなければ強くなりなさい。」


うすうす知っていたが竜の世界こえぇ~文字通りの意味で弱肉強食の世界じゃん。人間同士の世界でも厳しい世界だが、人間外の世界は、それを遥かに上回る厳しさなんだなぁ………。とエルは心の中で呟いた。

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