プロローグ 彼のために私ができること
初投稿で不慣れで勝手がわからず、おかしなところもあると思いますがよろしくお願いします。
私は彼の上にまたがって言った。
「一生忘れないって約束できるなら、このまま腰を下ろしてあげる。」
興奮で早くなったあなたの呼吸が唾を飲み込む瞬間だけ止まる。その目線は私の目を、私の胸を、私の腹を滑り落ち、自身のものを掴んだ私の手を凝視する。
「どうする?止める?」
少しだけ首を傾げて問う。ゴクリと大きく唾を飲む音と共にあなたの額の汗が粒になって流れ落ちる。決めかねられない唇が少し開いては閉じる。私は握っていた右手を離すと四つん這いになり、彼の顔の両側に手をついた。
「やっぱり止める?」
顔を近づけ、彼の目を覗き込んで再び問う。
彼は躊躇いながら私の長い髪に手を伸ばして、そのひと房に指を絡めながら言う。
「でも…そうしたら魔法が解けちゃうんでしょ?」
返事の代わりに私は目を伏せ、小さく頷いた。
「それでも私はあなたと繋がりたいの」
「だけど…」
子供がイヤイヤするように頭を振り、私にすがるような目を向ける。
「それでも…私は、今ここで、あなたと、繋がりたいの」
彼の迷いを振り払うように、私はゆっくりともう一度言った。彼はそう言う私の目をじっと見つめ返すと、そっと腕を私の体に回して抱きしめた。私も体の力を抜いて、彼の胸に頭を置くと早くなった彼の心音に耳をすまして目を閉じた。