Page15:講義と痛みと
※今回の話は3/4程が説明で成り立っています。
くどいですが目を通して頂きたいと思います。
死んだと思ったさ。
あの状態から蒼香や他の人が間に合うとは思えなかったし、何よりも恐怖で頭の中がいっぱいだった。
だけど、生きている。
結論から言うとだな。
「目標の沈黙を確認」
ギルドのお姉さん強いわ。
チンピラのナイフが俺に刺さるかと思ったら、いきなり男の体が横に吹き飛んだ。
視線の先には、さっき迷惑そうな顔をしていたギルドの受付のお姉さん。
訂正、今も迷惑そうな顔をしているわ。
何というか、不機嫌なオーラが滲み出ている感じがする。
ちなみに茶髪のショートカット。メイド服に似た、ギルドの制服を着ている美人さんである。
「ユーキ、大丈夫!?」
「まあ、何とか……」
問いかけに生返事を返してしまったが仕方ないだろう。
不機嫌そうな彼女がさっきからこっちを凝視していて恐いんだから。
蒼香の体に暖かな白い光が灯る。癒しの魔術だろう。
殴られたであろう頬がズキズキと自己主張してくれている。
「……」
「え?」
ぼそり、と何か呟かれた気がして思わず聞き返してしまう。
すると不機嫌な顔のまま、俺の目の前まで来て胸倉を掴んで引き寄せられた。
「仕事を、増やさないで、頂きたいのですが?」
「は、はい! 申し訳ありませんです!」
頬の痛みも忘れ、背筋を伸ばして答える。
思わず変な口調になってしまった。
いや恐いんだよ、本当に。
目の前でやられてみろ、誰だってこんな風になるわ!
手を放されて、俺の体が支えを失い蒼香に受け止められる。
「なんなんですか、あれは。自分よりも格上に挑んでおいて、相手が倒れたからって放置ですか。馬鹿ですか? 馬鹿なんですよね。それとも自殺願望があるんですか? ギルドの前で死なれて困るのは私たちなんですが」
「ちょっと!」
いいんだ、蒼香。
俺には反論のしようも御座いません。煮るなり焼くなり好きにして下さい。
嫌な覚悟を決めて、項垂れている俺に、ですが、と続けられ。
「たとえ貴方の方が弱かろうと、そっちの女の子を庇ったのは認めてあげましょう。貴方が逃げなかったおかげで周りに大した被害が出なかったのも事実ですし」
……褒められた?
彼女の顔を見ると、さっきまでの不機嫌な顔ではなく微笑みを浮かべている。
きっと言ったことは全部本心なんだろう。
何だかすっきりした顔だし。
踵を翻して、チンピラを引き摺ってギルドへ入ろうとする。
「助けてくれて、ありがとうございます!」
大声で言うのは少し恥ずかしいが、こちらに背を向けている彼女に対して素直に礼を言う。
彼女は足を止めて横目でこちらを一瞥すると、空いている方の手をプラプラと振ってそのままギルドへ入っていった。
ヤバイ、格好いいな。
「むー……」
彼女が入ったギルドの扉を見つめたまま蒼香が唸っている。
どうしたんだ?
「いや、私の出番が取られた気がして」
「ん?」
あのお姉さんにか?
……あー、説教くさいことはほとんど言われちまったから、それのことかね。
だけどまあ、今回は仕方ない。
「あの人が助けてくれなかったら死んでたしな」
「分かってるよ。……私がユーキを助けることが出来なかったっていうのも、悔しいんだけどね」
む……。
確かに、それは何となく分かる気がする。
助かったならいい、とも思えるけれど、パートナーを助けられなかったというのは結構後に尾を引くものだ。
だが、そんなお前に言ってやろうじゃないか。
「安心しろ、これから何度も助けられることになるからな」
「むしろ安心できないよ!?」
お、蒼香のツッコミ。珍しいものが見れたな。
やっぱりいつもの蒼香の方がやりやすくて助かる。
クスクスと蒼香が笑っているのが分かる。
さて、と。
「流石にギルドに入り難いからな。練習でもするかね」
「そうだねー、じゃあ行こっか」
ほら、早く立って、と急かされて立ち上がる。
周りの野次馬なんぞ気にしていないようで、俺の手を引っ張って行く。
「……」
野次馬たちの声で聞き取りにくかったけれど、ありがとう、と聞こえた気がした。
「はい、じゃあ今回の講義を始めたいと思いまーす」
場所は前回と同じく、町の外の少し開けた場所。(と、いってもすぐそこに町は見えているのだが)
蒼香と俺で正面に向かい合って地面に座る。
今回はあまりにも俺が知っていることが少ないのでレジストについて軽く説明を聞いてから何でもいいので質疑応答、時間があれば練習という形にしてもらった。
「んー、抗魔術っていうのはまあ、そのまんまの意味で魔術に抵抗するための……魔術? 技術?」
首を傾げながら説明してくる。
何で疑問系なんだよ。
「とにかく、魔術を使う魔物や魔術師と戦う為に必要なものだよ。こんなに早くその機会があるとは思ってなかったからユーキには痛い思いをさせちゃったけど……」
「ん、大丈夫だ。蒼香が治してくれたし」
殴られた部分に手を当てて確認する。
腫れも引いてるからもう大丈夫だろう。
顔の形が変わってたらしいからな……、素直に感謝。
元がそんなに良くないのにこれ以上悪くされたらたまったもんじゃない。
「よかった……。じゃあ、続けるね? 簡単に言うと魔術の効果を緩和する障壁を作り出すの。イメージとしては……術式霧散を壁にしたような感じ。勿論、自分の魔力、魔術じゃないから相手の魔術より抗魔術の壁に込めた魔力量が上回っていたり、よっぽどセンスが良かったりしないと完全に掻き消すことは難しいけどね」
「抗魔術を極めれば相手の魔術は全く喰らわないのか?」
こんなもん極論だけどな。
極めなくても魔力を込めればいいだけの話だけど、魔力を込めすぎて自分が攻撃出来ないだなんてことになったら笑い話にもならん。
「まあ、本当に極めればってところかな。だけど防ぐ技術があるならそれを破るための技術もあるよ。障壁貫通っていってね、相手の障壁に干渉して盾としての効果を無くすの。これは難易度高いけどね」
それもそうか。
しかし、面倒だな。そんなことも言ってられないけど。
出来なければ簡単に死ねるからな。
「取りあえずは抗魔術の練習か?」
「そうだけど、まだ無理だと思う。形を変えたり維持したりするための練習とかもしてないからね」
壁って言うくらいだから魔力を体に纏うだけじゃ駄目なのね。
俺が使える魔術は今のところ一瞬で効果が無くなるというのに、維持もしなくちゃいけないとか、道は長いな……。
思わず溜息を吐いてしまう。
「何か聞きたいことは?」
「魔力量が少ない人やセンスが無い人はどうやって抗魔術を?」
溜息ばかり吐いていられない。
俺の生存確率を少しでも上げるために出来ることは何でもしてやるさ!
「まあ、その2つが無くたってある程度は緩和することが出来るから。完全に消せなくたって障壁張りながら逃げ回ればいいし、他の才能のある人と組んで一緒に行動すればいい。何も自分1人で全部の役割をこなさなくたっていいんだよ」
役割分担か。
そっちの方が効率はいいかもな。
なにせやることが1つ減るんだから集中して自分の役割だけを果たせばいい。
「ちなみに蒼香は?」
「抗魔術に関してはそれ程得意じゃないよ。あんまり嬉しくはないけど攻撃する方が楽」
確かに、蒼香からしてみれば他を傷つける為の力など嬉しくないだろう。
まあこいつ自身の特性の問題でもあるんだろうな。
でも武器じゃなくて武具っていうんだから盾や鎧も作れそうなもんだけど。
「私からも、いい?」
「ん? 何だ?」
恐る恐るといった様子で蒼香が聞いてくる。
何か聞かれるようなことあったかね?
「あの時の一瞬で間合いを詰めたのは、どうやって?」
あー、あれか。
結構馬鹿な理由で頑張って出来るようになった俺の特技みたいなもんなんだが。
「縮地って歩法があってな?
平たく言えば相手に気付かれないように動くとか、長い距離を少ない歩数で、とかそんなもんなんだが」
「何でそんなこと出来るのさ?」
……言いたくねぇなぁ。
漫画で見たもんを片っ端から練習してただなんて言えねえよ。
子供ってのは恐いね、実現できそうなものだと本気でやるから。
これが”手から気弾を出す”とかだけだったら成長するにつれて諦めるんだが。
よりにもよって縮地が、形だけとはいっても出来ちまったからなぁ。
……完璧に出来るようになるまで10年かかったがな!
「どうしたの?」
何も言わない俺に対して、蒼香が顔を覗き込んで聞いてくる。
顔が近いっつうの。
「実は俺は幼い頃、悪の組織に捕まり改造手術を受けてだな……」
「言いたくないなら素直にそう言いなよ……」
やれやれ、といった感じで肩を竦めて首を振る蒼香。
途中で遮るなよ、俺が馬鹿みたいじゃないか。
だけど、考えてみればあんな距離を一瞬で詰めることは出来なかったんだけどなぁ?
こっちに来てからの身体能力の向上が著しすぎないか?
まあ、無いよりも有った方が良いものであることは確かだけど。
あのチンピラの攻撃にも随分早く反応出来たし。
「そういえば、あのチンピラはどんな魔術を使ってたんだ?」
全身を叩きつける衝撃を思い出して聞いてみる。
風の魔術なんだよな?
「えーっと、圧縮した風に指向性を持たせて拳に纏わせて殴りつけたら発動、吹き飛べ! みたいな感じ。
それ程上手じゃなかったから衝撃だけで済んだけどね」
随分と適当な説明だな、おい。
胡散臭そうに見てると溜息を吐かれた。
「これ以上詳しく言うと専門用語だらけになるけど?」
「すまん、俺が悪かった」
何で俺の考えてることが分かるんだよ。
サトリか? それとも俺がサトラレなのか?
……どっちにしても嫌だな。
あ、また話逸れてるし。
「条件付けはどうやってやるんだ?」
「ユーキも使ってたじゃん遅延魔術。あれと似たような感じ……って聞いてくるって事は分からないで使ってたんだよね。簡単なものならただ思うだけで条件付けは出来るよ。少しだけ発動を遅らせる、とかね。複雑なものは魔術の構成に組み込まないと出来ないよ」
名前が付く程の技術だったのか、あれ。
やってみたら出来た、って感じだったからそんなに気にしてなかったな。
「構成ってのは?」
「名前の通り。どんな効果で、どんな威力で、どんな形で、どのタイミングで、どのくらいの速度で打ち出すとかを決める部分。あの男はきっとこの構成段階で発動条件を設定してたんだと思うけど」
そんなこと考えてもいないのに発動するのは何でだか。
ん? 逆に何も考えてないから明かりを灯そうとしても一瞬で消えるのか?
つまり発動はするけど効果も持続も最小限のものになる?
……普通戦闘中にそんなことに思考は割けないと思うんだが。
ここの魔術師連中は分割思考を常備しているとでも言うのか!?
「他に何かある?」
無ければ持続の構成の練習するけど、と続けてくる。
特に無かったから立ち上がろうとして、ポケットに箱状の物があるのに気が付いた。
……そういえば今更な気がするけど。
「このミスリルはどんな効果があるんだ?」
ポケットに入れっぱなしだったからすっかり忘れてたな。
箱の中から指輪を取り出す。
陽の光に当てると青白く輝いて見える。
「基本的には出力の向上。良い物だと構成の補助にもなったりするよ」
出力の向上ねぇ。
俺が持ってるよりこいつが持ってる方がいいかもな。
蒼香に指輪を差し出す。
キョトン、とした顔で俺の顔を見てから手を押し返してくる。
「えっと、それはユーキが貰ったものなんだから貰えないよ」
「貸すだけだ、ちゃんと返せよ?」
誰がやるなんて言った。
許可も貰ってないのにやるなんて言うほど薄情じゃないわ。
受け取りそうにもないので無理やり手に持たせて、返されないようにそっぽを向く。
……おっさんとやってることが一緒だな。
「……仕方ないなぁ」
うるせ。
横目で少しだけ蒼香の顔を見ると、少なくとも嫌がってはいない。
というよりもプレゼントを貰った子供のようにはしゃいでいる、様に見える。
まあ、喜んでくれているならいいか。
箱は今まで通りポケットに突っ込んで、立ち上がって空を見る。
「眩しいな……」
上を向いたまま目を瞑って太陽の光をイメージする。
強く、恒久的な光を――
体の中の歯車を回す。
魔力を巡らせ練り上げて、集められた魔力は開放されるのを今か今かと待ちわびて。
ガチリ、と更に深い所にある歯車を回す。
ここの世界の魔術はイメージに依存している。
それならば――
『強く、雄々しく、高らかに
命を育む陽の威光
なれば我等の白も其処に』
目を開けると体から湧き出るように透明な魔力が空へと上がっているのが分かる。
……留めなきゃ意味がない気がするな。
湧き上がる魔力を体に閉じ込めるように。
限界ギリギリまで練り上げて――
『開放』
強く発光した後に光の球体が残る。
維持とか無理だろ、これ。
光の球体は掌に収まる程度の大きさ。
しかし体中から根こそぎ体力や気力を吸われているような感覚がする。
無理でーす、もう持ちません。ほとんど意地で持続させているようなもんだ。
ギチリ、と体の中から音がした。
痛ぁ!? 何だこれ!?
体の中から引き裂かれるような痛み。いや、そんな経験は無いけどさ!
突然の痛みにイメージは崩れ、光も消えていく。
俺にとって魔術は鬼門なんだろうか。こんなんばっかりだ。
世の中の不条理に嘆く大人の様に項垂れる。
全身がバラバラになるような痛みで動けないだけだがな。
「ちょっと、いきなりどうしたの!?」
蒼香の声が遠くに聞こえる。
そんなに離れてなかった筈なんだが……。
「何しようとしてたのさ!?」
「維持の……練しゅ……太陽の……」
蒼香の声に何とか返事を返してやりたいが、今は口を開ける事すら痛みに変わる。
頭の奥が焼かれる。腕の芯から捻じ切られる。脚の先から切り刻まれる。
五体がそれぞれ別の方法で痛みに犯されていく。
いっそ殺してくれ。
「この……馬鹿ユーキ!」
「おぶっ!」
頬に何かを叩きつけられ吹き飛ばされる。
地面を滑ってようやく止まる。
痛い……。
「何してんだ、こらぁ!」
「むしろユーキが何してるのさ!」
いきなり殴られるという理不尽に対して体を起こして叫び声を上げるが、蒼香も叫び返してくる。
人の顔を思いっきり叩くな、形が変わる。
大体、俺が何やってるかだなんて練習しろって言ったお前が一番分かるだろうに。
「違う! 維持の練習そのものはどうでもいいけど、何をイメージしたかが問題なの!」
うわ、どうでもいいって言い切りやがった。
ん? 何をイメージって……
「太陽?」
「それ! よりにもよって何で太陽なの!? イメージに対する処理が追いつくわけがないでしょ!」
……すまん、もう少し詳しく分かり易く。
それだけのキーワードで分かる奴はそれに詳しい人か、超能力者だ。
げんなりとした顔で蒼香を見つめる。
蒼香は少し考えるようなしぐさをしてから、居心地が悪そうな顔で顔を逸らした。
こら、ちゃんと話せ。
「……ごめん、説明し忘れてた」
「よし、1発殴らせろ」
小さく呟かれた言葉に即答してやる。
俺の所為でもあるような気がするが、理不尽すぎる。
何か俺に恨みでもあるのかお前は。
「いや、でも結構危ないところだったし、他に思いつかなかったから……」
む?
確かにあの全身の痛みは無くなっているけど、それにしたってもっとこう、平和的な解決法を探して欲しかった。
頬が痛い……。
いつまでもこの状態でいる訳にもいかないから立ち上がって蒼香の近くへ。
一瞬、体を震わせて驚かれたことに傷つくが、仕方ないと思い直して胡座をかいて座る。
座らない蒼香を見てみると、不思議そうな顔をしている。
何だその顔は、助けてくれたことに変わりは無いんだから殴ったりしねぇよ。
適当に視線を送ってみる。
ようやく蒼香は横に座って俺の頬に手を当てて、本日3回目の治療である。
「で、何が起きたんだ?」
今回は運が良かったと言えるけど、あんな痛みが毎回あったらそのうちショック死するぞ。
さっきまでの自分の状態を思い出しぞっとする。
魔術は常に死と隣り合わせってか?
……どっかのゲームに似た様なことが言われてた気がするけど。
ようやく治療が終わったのか、蒼香が当てていた手を放しこちらに向き直る。
「今回のことは簡単に言うとユーキの実力不足」
む? どういうことだ?
維持をするための才能が無かったりとか、そういうことじゃないのか?
……不味いな、そのうち才能の所為にして堕落するかも知れん。
少し気を引き締めないとな。
心の中で自分に喝を入れて蒼香の話を聞く。
「太陽をイメージしたって言ってたでしょ? ユーキはそのイメージに呑まれちゃったの。……上手く言えないな。 自分より位の高いものを使おうとして逆にやられちゃう感じ?」
要領を得ないが何となく理解は出来る。
レベルが足りないが無理やり使おうとした、みたいなもんかね?
要するに暴走1歩手前じゃねえか。
「その、位の高いものっていうのは分からないのか? 分からないままってのは恐すぎる」
「えっと、太陽はもう分かってると思うけど月もそうだし、分からないと思うけど神話とかに出てくるような道具とか人とか。そういう伝説っぽいものに出てくるのは基本的に駄目」
俺らの世界の有名所で言えば北欧神話の大樹とか、グングニルを持った主神オーディンとか、そういうものかね。
太陽と月も、あの2つは昔から人間たちが何かの象徴として崇めていたりするし、そういった意味では神様と似たようなものなんだろう。
しかし、そんなことは早めに話しておいて欲しかった。そうすれば無駄な痛みも無く済んだのに。
恨みがましく蒼香を見つめるが当の本人は開き直っている。
「まあまあ、練習してる時でよかったじゃん。それにこんなことがあったんだから同じことはやらないでしょ? 失敗するのも勉強の内だよ」
少しムカツクので小動物を思い出させるような微笑みを浮かべている蒼香の頭を軽く小突く。
だけど、練習してる時にってのはよく分かる。依頼をこなしてる時にあんな痛みが襲ったら何も出来ん。
深く溜息を吐いてしまう。
溜息を吐く回数がこっちに来てから物凄く多くなった気がする。
白髪なんていらないぞ?
……馬鹿なことを考えるくらいには余裕があるみたいだ。
「さて、じゃあ何の練習をすればいいんだ?」
「とりあえず光の球体の維持からかな」
これね、と蒼香は自分の指先に光を灯す。
やっぱりそこからになるのか、と苦笑しながら集中しようと意識を傾ける。
ふと、もう一度仰いだ空には黒く雲がかかっていた。
申し訳ありません。
やたらと長いですね。
悪乗りして途中で自分でもなに言ってるのか分からなくなって書き直したりしてました。
もう少し上手くならないものだろうか、と日々悩んでいる所です。
それでは、また。