04 動き出す始まり
俺は「ステータス」と唱えた。するとこの様な半透明の板が現れた。
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七条彩葉 ♀Lv619 齢17
Next10 limitsー
HP 87256929
MP 88922393
魔力 88922393
物攻 692515
物防 599139
魔攻 5912332
魔防 6681297
<スキル>
《話術Lv10+》 《弓術Lv10+》 《体術Lv10》 《剣術Lv10》 《投擲術Lv10》 《状態異常耐性Lv8》 《収納Lv10+》
<称号>
《異世界転生者》
[スキルボックス]
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なんかステータスがすごい値になっている気がする。レベルはフリーダムズ・オンラインと同じだが、あのゲームではこんな馬鹿げたステータスじゃなかった。
『戸惑ってるとこ悪いけど説明するね。
君が見ているそのステータスはバグ表記じゃなく実際に君のそのレベルをこの世界で置き換えた場合の値だよ。置換しただけでなく実際に筋力などなどがそのステータス値になってるから、あのゲームや地球と同じ感覚で戦闘を行うと周りに尋常じゃない程の被害が出るから気を付けてね。
この世界の人族は君のそのステータス値の桁を3つくらい消した数が限界だから人間と戦うときは十分気をつけてね。そのステータスは最高神の部下である創造神の私の直属の部下である上級神が創ったからぶっ壊れてても仕方ないね。諦めて。
それと、ステータス版の下に[スキルボックス]っていうボタンがあるでしょ?それを押すと君に一番相応しいスキルが一つだけ与えられるよ。今ステータス版に記載されているスキルと被ることがあるけど、やり直しができないからそうなったら諦めてね。
やり方は簡単、そのボタンを押せばスキル欄に君に相応しいスキルが記載されるよ。されなかった場合は既にスキルが記載されているって事だからその時は運が無かったねって話。後でやっといてね。
じゃあまず、《異次元箱》つまりアイテムボックスを使ってみようか。ちなみにスキルの横にあるレベルは1から10までで、それ以上になると10+という風に表記されるよ。
まず、心の中でたんすや引き出しなど、何か物を出し入れする様に想像して。そうすると頭の中に現在ボックスの中に入っているものがリスト化されて浮かび上がってくるから出したいものを出してね。出す場所はどこでもいいよ。』
俺はそれを聞いてフォルダを想像してみたするとリストが脳内に浮かび上がってきた。そこには俺の部屋にあったものからゲームで持っていたものなど、俺が生前持っていたものが入っていた。そこから俺は適当に服と弓と矢を何本かを取り出した。成る程、服は着た状態で出し入れする事も出来るのか。
俺は取り敢えずサラシを巻いてゆったりとした服を着た後、帽子を被って弓と矢を背中に装備した。ん?なぜサラシが巻けるのかって?それは秘密だ。
『準備出来たみたいだね。君が今見ている方から四時の方向に行ってこれを見せれば学園に入れると思うよ。』
謎の声がそういうと上から手紙が降ってきた。
「おお、凄いな。魔法か?」
『でしょう?結構気に入ってるんだ、これ。それは置いといて、その手紙を門番に見せれば簡単に入れるよ。って事で早速出発しようか。道中魔物が出るからそこで戦闘をすればステータスの違いによる違和感もある程度治るでしょう。もう私はいなくなるから後は君ひとりで頑張ってね。良い学園ライフを。』
と、謎の声はそう言った。以降謎の声が出ることは無くなった。
「さて、と。じゃあ出発しますか。」
そう言って俺は歩き出した。