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妖怪駅舎の駅長さん〜幕間劇〜  作者: 鬼怒川まとい
幕間劇
5/6

〜中秋の名月〜



こんばんは。川島湯乃です。

本日の業務も終わりました。


今日も一日おつかれ様でした!


と言いたいところですが、本日は少し残業です。

というのも本日は中秋の名月。

秋を感じる季節の物事です。

すすきとお団子を用意して

駅構内に準備します。

‘すすき’って漢字でこう書くんですね。

ひとつ賢くなりました。


『そうか。今日はお月見か』


駅構内の椅子に腰掛けているいずみさんが言います。


「そうです。中秋の名月です。

今日は天気がいいですから、綺麗に見えますよ」


そう言いながら、芒を花瓶にお団子を

台(三方さんぽう)にのせます。

月見団子を置く台の事を三方って言うようです。

台の三箇所に穴があるからだそうです。

またひとつ、賢くなりました。

学問の秋!ですね。


『こういう‘昔ながら’というのはいいものだね』


いずみさんはそう言いました。


「そうですね。日本の催し物という感じですね」


『皆、昔を忘れて行くからね。

もちろん生きているのだから‘未来’を向くのは

大切な事だけどね』


長くいる彼だからこそ、

思うところがあるのでしょうか・・・

人間の人生はせいぜい80年前後。

その中で進んでいく。

昔を思い出す事は大切。

わかってはいてもそんな時間は意外とないものです。だから・・・


「だからこそ、こういう季節毎にあるイベントを大切に・・・。昔ながらの催事をこういう時だからこそ、大切にしたいですね」


いずみさんは頷くと黙って空を見ていました。

わたしもそれを見て、空に・・・浮かぶ月に目をやりました。


今夜はいい月です。


中秋の名月という日だったので、

書きました。


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