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化野から  作者: @nohara
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化野から⑯(最終話)

 「とにかく無事でよかった」美緒ちゃんが言って「おばあちゃんが来たからね いろいろ思い出した」


と麻子は答えた


「おばあちゃんは若返ってとても綺麗だった 艶やかな赤い着物を着て」


「おばあちゃんが?」美緒ちゃんがびっくりしたように言った


  「それにおじいちゃんとレストランで待ち合わせをしてると言ってたわよ」


 「本当に? 信じられない 幸せそうだった?」「とても」


あの家はいつ行っても変わらなかった 二人の生活も


 同じ時間に起き同じものを食べ同じ時間に眠る


長い年月を一緒に暮らすとそうなるのかと思っていたが今わかった


 二人は細心の注意を払ってそうして暮らしていた


そこには格別の喜びや驚きもない代わりにたいした苦しみもなく祖母はごく自然に従順さとしとやかさを


身にまといそしていつも祖父を見ていた


 過去に流されても未来を見とおしてもおだやかな日々がある


ひとめひとめ 丁寧に編み上げられていく毎日


 「おばあちゃんはなんだったの?」麻子は聞いた


「さあそれだけは最後まで言わなかった」美緒ちゃんが答えた


 「いろいろ話してくれたけどわかったのは人間が地獄とか天国とか呼ぶものはすぐ近くにあるんだわ


どうしょうもなく呼ばれてしまうこともあるけど おばあちゃんは選んだのね」


「それで あの静かな小さな家は・・・・」 美緒ちゃんが言って言葉を切った


 「天国だったのよね」 麻子が言って二人は黙り込んだ





化野から 終  ありがとうございました


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