少年少女の貴族の接し方
「君には力がない。誰かを救いたいと思っても、救う力がない。」彼女はそう言って僕を突き放した。
「世界を変えてみない?」
入学式を終え、私立霞ヶ丘高校は部活動の新歓に盛り上がっている中、僕はそこから逃げるようにして旧校舎の方から学校を出ようとしていたとき、一人の女子生徒に声をかけられた。
「えっ...僕ですか?」
「きみのほかにだれがいるのかな?」
確かに周りには誰もいない。
「君、一之江賢太君だよね?」
「なんで僕のことを?」
「知ってるも何も私の名前を言えばわかるんじゃないかな?」
彼女はそう言って長い髪の毛をなびかせながら、こういった。
「私は皐月里香。よろしくね。ナンバーズ筆頭君!」
現代日本では、上から順に貴族階級として名前に数字が入っている10の名家。名前に月の異名が入っている12の副名家。合わせて22の名家・副名家のうち、5年に一回ナンバーズと呼ばれる最高貴族が選定される。一之江家はナンバーズの筆頭として高い地位を誇る。皐月家もナンバーズの一員ではあるが、次の選定にはナンバーズを外されるのではないかと言われている。僕が今日から通うことになる霞ヶ丘高校は貴族階級の人しかいない高貴で厳重な警備しかれている全寮制の高校ではあるが中身は普通の高校とそう変わらない平凡な高校であった。
「なんですか?急に。」
彼女の胸についているバッジの色からして上級生のものだったのでできるだけ敬語を使うぼくに彼女は衝撃的なことを言った。
「そんなにかしこまらなくていいよ。これからよろしくね❤旦那様」
はっ?
これが私の処女作です。まだまだつたない文章ですがこれからよろしくお願いします。