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黄泉霊録  作者: ツアンサ
虚偽の愛を刈り尽くせ!!
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虚無なる愛を刈り尽くせ!!

「……何故、俺達を襲撃したのか教えて貰うぜ」


純白月華を村正の喉元に突き付け問う霊夜。


「……霊夜様を狙ったからには容赦しませんわよ」

「無駄な抵抗はしない事ね。誰の差し金かしら?」


村正を包囲する様に左右に立つのは輪廻と凍霊。


その手には霊魂器が握られ、下手な真似をすれば命は無いと示していた。


「……くそがぁぁぁああ!!」


村正は追い詰められたからか、其とも君主の命を果たせないからか怒りの叫びを上げ霊夜に銃を向け引き金を、


「………悪く思うな」


引き金を村正は引けなかった。引き金を引くより早く霊夜の冷たき声と共に純白月華が村正の喉元を斬り裂いたのだ。


しかし、村正からはある液体が吹き出さなかった。


「……何故、血が噴き出さないんだ!?」


そう人間なら必ず噴き出る筈の赤き液体、血液が噴き出さないのだ。


その事実に驚愕の表情を浮かばせる霊夜達。まるで最初から人間じゃなかった様な感覚。人間じゃなかった!?


ある考えが霊夜達の頭を過った瞬間!


「……どうだい、リアルだろう。陰陽人形はっ!!」


不気味な声と共に霊夜の背後に陰陽村正が立っていたのだ。その手に握られし拳銃から硝煙を上げて…。


「霊夜!!」

「霊夜様!!」


全く気付けなかった。霊夜の背後に回り込まれていた事に。咄嗟に霊夜に銃弾を避ける様に叫ぶ輪廻と凍霊。だが……。


「……ぐっ!?」


瞬間、霊夜の胸を突き抜ける様な激痛が襲った。そして胸から霊力が噴き出す。

(……胸を撃ち抜かれたか)


ドクドクと流れ出て行く霊夜の霊力。胸を押さえる手も赤く染まっていく。


「霊夜様!?貴様、よくも霊夜様を撃ったな!!」

「霊夜!今、傷を塞いであげる!!」


そう霊夜の胸を村正の拳銃から放たれた銃弾が撃ち抜いたのだ。


村正に対し怒りを露に輪廻選択・獄火炎弾を放つ輪廻。


「……クククッ」


怒りを込めし銃弾は、圧倒的な弾速で村正に迫るが、其に対し村正は冷静だった。不気味な位に冷静だった。


そんな村正の脇を駆け抜け、霊夜の胸の傷を癒そうと向かう凍霊。


「……させぬよ、君らの相手は我だ。…雷鬼斬!!」


突如聞こえた声。その声の主から放たれし斬撃波は、獄火炎弾をバチバチと一刀両断し凍霊に迫る!!


「くっ!コイツら一筋縄じゃいかなそうね!!」


咄嗟に身を捻り雷の斬撃波を避ける凍霊。避けられし雷の斬撃波は、そのまま壁に激突し粉砕する。


「クククッ、遅かったじゃないか?鬼切」


そんな新たな侵入者、陰陽鬼切に邪悪な笑みを向ける村正。


「良く言ってくれるな。私の霊刀、鬼切が無ければ焼かれていた癖に」


「チッ!まぁ良いや。テメェは冥土と根国を消滅させな。俺は黄泉を殺る」


鬼切の言葉が図星だったのか、忌々しそうに舌打ちするも村正は直ぐに表情を変え霊夜を狙う。隣の鬼切も輪廻と凍霊に迫る。


「……ぐぁ、止めてくれ」

霊夜の胸の傷を自力で癒そうと徐々に塞がれていた傷だが、ある存在が邪魔をする。その存在は……。


「……おやおや、胸を撃ち抜かれたんですねー」

「妾の前で消滅するが良いわ」


そう、霊夜を消滅させかけた冷淡に黄泉夜霊夜の黄泉夜家の最大の敵であるイザナミが、霊夜を拘束しているのだ。


「……イザナミー!!っぐ!!」


激情の表情を浮かばせる霊夜だが、直ぐに苦しそうな表情に変わる。


(胸の傷から何かが侵入してくる……。凄く苦しい、霊力を奪われてる様な……)


そう霊夜の胸の傷に、突き刺さる様にして何かが霊夜の体内に侵入しているのだ。


「苦しそうな表情ねぇ、黄泉夜霊夜。当然だろうのう、霊蟲を寄生させ始められいるんじゃからなぁぁああ!!」


「……っ!?(霊蟲だと!!)」


イザナミの口から、霊夜の体内に侵入し苦しませる存在の正体、霊蟲を告げられ表情が焦りに変わる霊夜。

霊蟲、其は霊力を宿主から永遠に奪い最後はその宿主を支配すると言われる呪術蟲。


「ヒャハハハ貴様は消滅するんじゃなくて蟲に支配されちまうんだよ!!」

「貴様は終わりなんだよ黄泉夜霊夜ぁぁああ!!」


焦りに変わる霊夜を見て邪悪な叫びを上げる冷淡とイザナミ。


だが、其所で霊夜は不信な点に気付いた。


「……(冷淡は、あんな喋り方しねぇしイザナミもあんな男みたいな声じゃねぇ……まさか本人じゃねぇ!!)」


霊夜の知る限りでは、冷淡はどんな時でも淡々と冷静な声だった。あんな感情露に叫んだりしない。イザナミは予想だが…。


霊夜は一つの賭けに出る事にした。成否が霊夜の命を左右するだろう究極の賭け。


精神を集中させ瞳を閉じ気を気配を探る霊夜。


「ヒャハハハ!!諦めやがったか!所詮は餓鬼だな!!」「妾の敵にもならん雑魚霊魂がぁぁあ!!」


イザナミと冷淡の声もひたすらに無視し探り続ける。そして……。


「……其所か! 黄泉霊刃!!」


霊夜は感じ取った。邸の隅で隠れる様にしている者の気を!!


瞳をカッと開き純白月華を振るい、その気の者に純白の霊力込めし霊刃を放つ。

「ぐはぁぁぁ!!そんな馬鹿な」


そして聞こえてくる悲鳴。悲鳴を発したのは、霊夜を相手していた村正だった。

その身体を純白の霊力宿りし霊刃に深く斬り裂かれ、血を噴き出させている姿は間違いなく本人だと霊夜に確信を与える。


「お前の下らない人形劇は終焉だ!純白霊刃!!」


何時の間にか冷淡とイザナミは消滅し霊夜の強き叫びと共に黄泉霊刀・純白月華から厄を刈りし技、純白霊刃が放たれた。


「……ぐっ!こんな筈ではぁぁああ!!」


純白霊刃を、その身に直撃し最後の断末魔を発しながら陰陽村正は消滅した。


「……倒せた……な」


陰陽村正が消滅したのを確認すると同時に、霊夜も傷を何とか癒すもダメージが大きかったのかフラッと床に倒れてしまうのだった……。


陰陽村正VS黄泉夜霊夜


【黄泉夜霊夜の勝利】



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