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黄泉霊録  作者: ツアンサ
虚偽の愛を刈り尽くせ!!
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虚偽の愛を刈り尽くせ!!

愛したあの人…再び会えた。私は殺られた選ばれし霊魂達に殺られたの…。私を信じてくれるよね、愛してくれてるなら…。


豪華な一室で不敵な歌を口ずさむはイザナミ。その表情は実に愉しそうで何度も歌っている。


「おや、イザナミ様。今回は愛を使いましたか」


そして何時もの様に、イザナミ好みの紅茶を持って来る冷淡。


「のぅ、冷淡。愛する者を喪い再び帰ってきたらどう思う?」


紅茶を口に含み意味深な表情で問い掛けてくるイザナミ。


「……そうですね。かなり喜ぶでしょうね。そして帰って来た者の言葉を……疑いはしないでしょうね」


イザナミの問いに含まれた意味に、不敵に冷笑を浮かばせる冷淡。


「妾も愛は好きじゃよ。盲目な愛は利用するのに持って来いじゃからな。人間に再び襲われるが良いわ」


イザナミが言い切ると、厄なる笑い声が一室に響き渡るのだった。


「きっと霊夜は喜ぶだろうなー」

「今日は霜降りパーティーですからね」

「若いって良いよなー。霊夜の、華奢な身体の何処にアレだけの肉が入るんだか…」


霊夜の喜ぶ顔を浮かべながら、冥土の邸まで帰路に急ぐ修羅達。


「………」


そんな修羅達を見詰める狩衣に覆面姿の者達がいるのは気付かない。


「……冥土戦に、冥土修羅、冥土畜生を確認……」


「デパートからの買い物帰りか、我々に気付く気配無し……」


「頭…どうしやす…」


声は機械で変えているのか、ノイズ混じりの不気味な声。


「先ずは奴等を結界に閉じ込めろ…。それから実行しろ…」


機械越しに返ってくる声だけにも関わらず悪意が溢れている………。


「御意」

「頭の嫁の為に」

「頭の為に」


そして、覆面の者達は行動を開始した。


「厄なる霊魂共よ!ここに閉じ込める!!厄霊結界!!」

「「「……っ!?」」」


修羅達の前に突然現れたと思えば、覆面の者は結界術を発動させ修羅達を閉じ込める。


紫の光がドーム状に広がったと思えば直ぐに消えた。

「なっ!?何者だ」

「私達を見ていたのは貴方達でしたか」


突然現れた覆面の者に、驚く修羅に対し冷静な戦。


「流石は元は、黄泉夜戦と呼ばれる霊魂だな。だが我々がその首を跳ねてくれるわ!!」


言い切ると同時に刀を振るい襲い掛かる覆面の者。


「……っ!?」


突然の斬撃に反応が遅れてしまう戦。その白き首に、悪意の刃が迫る。


ガキンッ!!


「何っ!!」


しかし悪意の刃が戦の首を跳ねる事はなかった。驚く覆面の者。


(……修羅、感謝します。)


「戦の刄。黄泉手刄」


その隙に覆面の者の喉仏目掛け、手を黄泉の刃に変えし戦が突き刺す。



「しまっ……」


覆面が気付くも既に遅し。断末魔を発する事叶わず、漆黒の霊力を纏わせし黄泉手刄が喉仏を無慈悲に貫いた。


「……霊夜が居なくて良かったな…。」


戦が黄泉手刄を横に振るい首を斬り落とすのを見ながら呟く修羅。


「くっ!黄泉夜戦め!!」


戦に狙いを変え両手を突き出す構えを取る覆面の者達。


「浄化してくれるわ!!浄霊火球」


戦を囲む様に放たれる眩い輝きの火球。


(……アレは受けたら危険だ……っ!!)


「……っく!!黄泉手刄」


咄嗟に前方から向かって来る火球を斬り捨て地を蹴り、三方向からの火球を避ける戦。


「無駄だ、その火球は貴様らの様な極めて高い霊力を宿らせる霊魂を追尾する!!」


しかし火球は、地を蹴り避けた筈の戦を追尾する。霊魂を浄化し消滅させる為に。


「……くそっ!!」


宙に浮き対処し切れない戦を三方向から火球が襲い掛かる。


「修羅の剣・十剣」


戦に直撃すると思った瞬間、冷たき声と共に戦を守る様に紅蓮の剣が現れ、火球を消滅させた。


「ちっ!!」


舌打ちし戦を守った剣を出したであろう存在に怒りを露にする覆面の者達。


「……修羅、助かった!」

着地するなり覆面達から、一旦距離を取り剣を出し守った修羅に感謝の声を掛ける戦。


「……修羅?」


しかし返事が返ってこない事に疑問符を抱いた戦が、どうしたのかと様子を見て言葉を失った。


「……人間共よ!霊夜様を一度裏切っておいて再び襲うか!!」


その表情は激情。修羅の名の如く凄まじい怒りが溢れていた。


「霊夜様だぁ!貴様ら霊魂は人間様には邪魔なんだよ!!」

「喪う苦しみを味合わせてやるわ!!」


その覆面の者達の言葉を聞いた瞬間に修羅、戦、畜生の中で何かが刈られた。


「……汚物共め!!修羅の剣・無限獄火」

「悶え苦しめ!!魂毒呪縛」「二度と還せん、輪廻を刈り取る 輪廻滅亡!!」


其所からは、戦闘に等なっていなかった。


「ぎゃああああ!!」


身体を地獄の獄火が火達磨にし、


「ぐぁああああ!!」


身体中を内側から呪いが蝕み腐食させ、


「がぁああああ!!」


輪廻を外れ何も無き虚無の空間で永遠滅多斬りにされる。


獄火が消え呪縛が終了し滅多斬りが終わった後には、覆面達は……愚かにも塵すら残せず魂すらも喪い虚無に永遠に消滅してしまったのだ。


覆面達の唯一の敗因。其は彼らの激情を買ってしまった事だろう。

喪う事の苦しみを彼等は知っているのだ。


何よりも大事な皆の大事な、幼き黄泉の選ばれし霊魂の少年、黄泉夜霊夜の涙のおかげで……。


「……なぁ霊夜に早く霜降り食べさせてやろうぜ!!」

結界のお陰か、あれ程の大霊技を発動させたにも関わらず辺りは、焼けてすらいなかった。


そんな中、帰路に再び歩く修羅達だが雰囲気は先程までの楽しさは消え失せていた。誰もが無言。無言のまま歩き続ける。


そんな雰囲気を払拭しようと、修羅が「霊夜、霜降りパーティー凄く喜ぶだろうなー」と言ったりするのだが皆無に等しかった。


楽しい楽しい霜降りパーティーは、無理なのかも知れない……。


「……ちっ!!あの役立たず退魔士共め!!」


薄暗い屋敷の襖の奥…。

其所には狩衣に身を包み魔鏡を使い、修羅達を襲撃した覆面達が殺られるのを見て吐き捨てる男の姿があった。


「……貴方、貴方なら貴方の下僕なら私を殺した霊魂達を殺してくれるんでしょう。ねぇ早く血祭りしてやってよ」


その怒りを燃やす男に抱き付き耳元で囁く着物姿の女。


その表情は、狂気に歪み霊夜達を血祭りにするのを今か今かと待ち望んでいるかの様だ。


「……あぁ、愛するお前の頼みだからな。鬼切、村正!!まだ冥土の邸に冥土修羅達が帰宅するには時間が掛かる。その間に、黄泉夜霊夜を消滅させろ!!」


男の命令に応じ屋敷を飛び出して行く者達を見て女は歪に笑むのだった。

霊夜「遂に何だかんだありつつも黄泉霊録が」


輪廻「何と話数を」


霊輪凍「30話突破しましたー!!」


パンパン(クラッカーの音)


霊夜「まさか、こんなに続いてくれるとは正直思ってなかったしな」


輪廻「そうね、20話辺りで詰むと思っていたわ」



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