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黄泉霊録  作者: ツアンサ
八柱 怨念狼
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学園潜みし厄なる者を刈り尽くせ

校長室。其は学生を見守り卒業の証を渡す者の特別な部屋。


「……ふぅ、危ない危ない。気を付けてくれよ。資料室から霊魂が飛び出して来れない様に術を掛けたのギリギリだったんだからな」

「悪いね。ありがとう、ウルフェン君。しかし奴等は気付いてる様だね。正体は分かっていないようだがね」


しかしその校長室に居るのは、見守る校長等ではなく、血に肉に飢えた厄なる存在でしかなかった。


校長室のソファーに足を組みながら生肉を咬み千切る男子生徒。いや男子生徒の皮を被った人狼に礼を述べる校長。


「まぁ、早い内にあの情報を見たって教師二人を始末しておくんだな。奴等の誰かに聞かれれば、貴様は、お仕舞いだ」


そう言い切ると最後の生肉を、ガブリッと咬み千切るウルフェンだった。


「くそっ、何で開かないんだよっ!!」


霊夜の力を込められた蹴りも殴りも通用せず開かない扉に霊夜は、焦りを膨れ上がらせていた。


あの時に感じた黄気は職員室。もしも誰か、誰か居たなら危ないってのに!!


黄気を発したのが一瞬だった場合、其は獲物を確定した時か。若しくは、何か知られたくない事を一般人に知られた時である。


そして、霊夜の頭をある記憶が過った。


「此は帰りまで没収します。罰として……」


「ヤバい!!もしも彼女が、俺の霊信器を弄って覗いてしまったんなら、其を配下の奴に知られたとしたら」

霊夜の中で警鐘が急激に高まっていく。あの数学教師が危ない!!


「……この際、手段を選ぶ必要はねぇよな!!我が雪原に輝き純白の月よ!!今、解き放て!!」


霊夜の言霊に反応し左手の刻印が眩き輝きを放った。

そして…黄泉の霊魂が厄を刈らんと解き放たれた。


【えぇー数学教師の三奈先生、理科教師の奈美先生は至急、校長室にお越し下さい繰り返します。数学教師の三奈先生……】


「校長室。一体、何の用件かしら」

「本当よねーまぁ、どうせ対した事じゃないっしょ。もしかして……さっきの件だったりして」


不思議そうに、自身の名を呼ぶ校内放送に首を傾けつつ箸を置く三奈。


其に対して冗談混じりで、さっきの件だったりして等と言いながら歩き始めた奈美。


「もう、アレは黄泉夜霊夜の遊びだって校長も言ってたじゃない」


そんな奈美に苦笑いしつつ、遊びだって言ってたじゃないと注意する。


「まぁ、そうなんだけどさ〜。潜んでる奴ってのが校長で、正体を知られた校長が口封じしようと呼んだんだったりしてね」


そんなさっきの、遊びの情報で不謹慎な事を言う奈美を軽く、デコピンすると、後で黄泉夜霊夜は指導しなきゃね。と思いながら二人は歩いて行った。


「やぁ、待っていたよ。三奈先生に奈美先生。立ち話も疲れるだろう。ソファーに腰掛けたまえ」


お邪魔します。と言って入って来た二人を出向かれたのは、何時もの穏やかな笑顔の校長だった。


「んじゃ、座らせて貰いますーうわー流石は校長室。ふわふわだわ」

「ちょっと失礼でしょ。先に失礼しますね校長」


ソファーで、子供の様にはしゃいでる奈美を注意し、校長に律儀に失礼します。と言って三奈も座った。


「じゃあ二人とも話を始めようか……」


血に肉に飢えた人狼の歯牙が、奈美と三奈に向けられようとしていた。


「……っくそ。邪魔だ!!黄泉霊破《ヨモツレイハ》」


霊夜の手に握られし純白の刀。黄泉霊刀・純白月華が刀身を純白に輝かせ振るわれる。


「ギャン!!」


その純白の刀身に、喉を斬り裂かれ人狼が倒れ、斬り口から禍々しい蠅が飛び出し霊夜の視界を奪おうとする。


「黄泉滅霊!!《ヨモツメツレイ》」


しかし、直ぐに霊夜の身を、純白の霊気が覆い蠅を焼き滅する!!


「間に合ってくれよ!!」


新たに飛び掛かってくる人狼を蹴り飛ばし、駆ける速度を速める霊夜だった。


「三奈君と奈美君は、黄泉夜霊夜の事を知っているかい?」


紅茶を飲みながら、きっかけもなく霊夜の事を聞いてきた校長に驚くも、直ぐに答える三奈。


「いえ、私は特には何も存じ上げていませんが、黄泉夜霊夜が何か?」


ちょっと変わった子供だとしか思わない。三奈は直ぐに答えられたが……


「……黄泉夜霊夜は、確か黄泉夜家の生き残りとか書かれてましたね。あの変わった器機には」


何が有ったのか、もしや校長はご存知で?


そう含みの有る返答を校長に返した奈美に、三奈は、ちょっと奈美!!何を言ってるの。と遊びの情報を未だに持ち出す奈美に怒るも。

「……あぁ、私は黄泉夜家の惨劇を知っているよ」


「……校長?」


そう冷たい笑みで知っているよと言った校長に、三奈は不安を感じていた。


「……霊夜からの報告が来ないんだけど〜」


暇ー暇過ぎる〜そう退屈そうに寝転ぶは修羅。


霊夜と学園に教師として行くのを断られた修羅に、霊夜が、代わりに何か分かったら連絡するって渡したのが、霊信器なのだが一向に連絡が来ないのだ。


「霊夜も、色々大変なんだろ。何せ人界の学園等は未知の経験だろうしな」

「……何か霊夜様に合ったから連絡来ないのかもな」

畜生の言葉を、へいへい。と聞き流した修羅だが戦の言葉を聞くや否や立ち上がった。


「そうだ、霊夜に何か起きたに違いねぇ!!こうしちゃいられねぇ、学園に急ぐぞ。畜生、戦!!」


そう言い切るなり、駆け出して行く修羅。そんな修羅を唖然と見ていたが、


「……待て修羅!!一人じゃ危険だ。突っ走るな!!」

「……皆、霊夜様に甘口ですよね。各言う俺もですがね」


直ぐに立ち直ると、修羅を追って学園に駆け出して行く畜生と戦だった。


「……あれっ?皆はどちらに」


そして、コーヒを淹れに行っていた霊矢が戻る頃には、既に冥土の屋敷はもぬけの殻だった。


「……まぁ良いですけどね。一人、置いてかれようが忘れられようが気にしませんけどね」


そう言って一人哀愁を漂わせ寂しく、コーヒを口にする霊矢だった。


熱っち!!あぁー凍霊様のカップが割れたーっ!!


「……黄泉夜霊夜は、黄泉夜家集団殺人事件の唯一の生き証人なんだよ。そう唯一あの方に殺されずに済んだね……」


「……なっ!!校長、アレは遊びだったんじゃ」

「……あの方って誰なの。って三奈。ヤバイよ、あの情報が真実だって事は……この学園に潜むアイツのって!!」


校長の皮を被った厄が、その牙を覗かせた……。

霊夜「学園編は別名、八柱始動編らしい」


修羅「始動するの早いよな!?」


戦「もっとも…始動するの遅めになると書いてる時は思っていたそうですがね」

畜生「思いと現実は厳しきかな…」


輪廻「じゃあ、次回から八柱が本格的に動き出し始めるって事ね」


凍霊「我等、選ばれし霊魂とイザナミ率いる八柱との戦闘も本格的に始まる訳か」


霊夜「あぁ、俺は必ず間に合ってみせる!!」


霊夜「次回も宜しく頼むぜ」



八柱???「ふん、玩具の術を破った所で無駄なのよ。所詮は人間を貴様らは守れないのだから」

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