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黄泉霊録  作者: ツアンサ
八柱 怨念狼
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学園潜みし厄なる者を刈り尽くせ

風紀委員室。誰一人立ち入らないその室内。間違ってでも立ち入れば、まるで人が変わったかの様になると言われている……。


「……人が変わったか。確かにあんな奴等の根城に入れば色々変わっちまうだろうよ」


しかし、埃臭せぇ部屋だよな。窓開けるか。


埃舞う資料室で、委員会紹介を読んでいた霊夜は小さく呟き、溜め息を吐いた。

そもそも、霊夜がどうして一人、資料室何かに居るのか。其は、自己紹介し終えてからまでに遡る。


「数式はこうなる訳で……えっー次の問題を、霊夜解いてみなさい」


恒例の自己紹介後の質問責めに淡々と解答し終えた霊夜。そして今は、数学の時間帯。


新たな問題を回答する生徒に、霊夜に指名した数学教師。


「………………(今の所、黄気を発する者の正体は不明。また後で報告)あっ!?」


教科書で隠し、霊信器に報告を打ち込んでいた霊夜だが、前から歩いてくる存在に気付かなかった。


「……黄泉夜霊夜君。此は何かしら?」


打ち込むのに集中していた霊夜が気付いた時には既に遅し。


ニコニコ笑った数学教師に、霊信器を奪われてしまったのである。


「……あっいや、(くそっ!!霊通器が奪われたら報告出来ねぇ。だけど、どうすれば……)打ち込まないので返してくれないか」


満面の笑みを向けてくる数学教師に対して、有効な手段が浮かばず、取り敢えず

返して貰わなきゃ、どうする事も出来ない。そう考え返してくれないか問う霊夜だが。


「……断りますわ。此は帰りまで没収します。そして罰として資料室の掃除を命じます」


満面の笑みを浮かばせる数学教師に一刀両断され、没収された挙げ句掃除を命じられた訳である。


そして今に至る。


「……はぁ、掃除しろって言うけど、ぜってぇ今まで、掃除されてねぇよな」


室内に広がる埃の搭(と言う名の棚)。に愚痴を言いつつ、パシッパシッと掃除を再開する霊夜だった。


「……はぁ、変わった子よね」


数学の授業が終わり、本日の教える教室が終了した数学教師は、職員室の自身の椅子に座り溜め息を吐いていた。


「あら、誰かから没収したの。ふーん、変わった文章を打ち込むのね」


数学教師の霊夜から没収した霊信器に興味が湧いたのか、隣の席の教師に取られてしまう。


「そう思うでしょ。


「今日から入学し黄気を発する者を刈る。」

「今の所、黄気を発する者の正体は不明。また後で報告」何て何かを捜査しに来た見たいじゃない」


「……ふーん確かにね。黄気って何なんだろうね」


不思議で堪らないと言った表情を浮かばせる数学教師に対し、適当に相槌を打ち霊信器を弄る教師。


「ちょっと勝手に弄らない方が良いんじゃない!!」


「良いの、良いの。ふんふん、修羅、戦、畜生。此が送る相手の名で、えーと此が……っ!!」


数学教師の焦った様な声を、軽く受け流し操作していたが、ある機能を起動させ驚愕した。其所には……。

【比良坂署での警官死亡の件は、間違いない。アイツだ。アイツの放った使い魔が人間を殺したんだ。】


【比良坂第壱高等学園。此処で、アイツの配下に落ちやがった奴の黄気を感じた。必ず見付け出してアイツの居場所を吐かせてやる。黄泉夜家の生き残りとして絶対にな】


その起動させた機能には、霊夜が得た情報が書き込まれていたのだ。


「……っ!!(比良坂署の件はって何よ!!警官が殺された。アイツの使い魔。この学園にいる!!一体何なの、この情報は)」


一般人の知る筈の無い真実の情報。その驚愕の真実に言葉を失い固まる教師。


「どうしたのよ〜固まったりして。恥ずかしい画像でも……何なの、何なの此は!!」


驚愕の表情を浮かばせ動かない教師に対し、恥ずかしい画像でも見付けたんだろうと思い手に取り、同じく驚愕した。


「死亡……だって比良坂署は、都合上の移転だって」

「……ねぇ、この情報。かなりヤバいんじゃない!!」

聞いていた情報と違う事に困惑する数学教師と、危険な感じがしたのか声を荒げる隣の教師。


「………おやおや、どうしたんだい。二人して驚いた顔をして。私にも見せなさい」


そんな二人の背後から掛けられた声に驚愕していた二人は、どうする事も出来ず、その者、校長に霊信器を取られてしまった。


「……ふーん随分と知ってる様だな。そんなに皆を殺したあの方が憎いか……」

その情報を見て冷たく呟き笑う校長。しかし驚愕の真実に、対処が追い付かない二人は気付かなかった。


「あっ!!校長。其は」

「校長!その情報は危険」

手元に無い事に気付いた数学教師が、校長が見てる事に動揺し、同じ様に動揺し危険だと隣の教師も伝えようとしたが。


「こんな情報。只の遊びだよ。遊び。君達も信じすぎだよ」


校長の穏やかに笑って数学教師に返して来た姿に二人も信じてしまった。


「……まぁ、信じなくても見た以上は危険因子は喰われないとね」


そんな二人を小さく聞こえない程に見て呟いた声は聞こえない。


「ふぅーやっと終了したぜ。あぁ〜肩凝った」


凝り固まった肩を揉み解しながら、綺麗に変わった資料室を見つめる霊夜。


埃らしい埃は一切なく、ピカピカな資料室の様子に満足気にしていると。


ゾクッ!!


「……っ!!今のは黄気」


背筋に禍々しく冷たい悪寒、黄気が霊夜を襲った。


「場所は職員室か!!」


一瞬とはいえ、霊夜の感知能力は場所を特定し直ぐ様向かうべく駆け出し資料室を飛び出した。


「……っく!!嘘だろ」


しかし飛び出せはしなかった。資料室の扉が何かで塞がれ閉じ込められてしまったのだ。


「おい、誰か誰か居ないのか!!開けろ開けてくれ!!」

しかし霊夜が幾ら叫ぼうと扉は開かなかった。


「……ですのよ。っ!!(今のは間違いないわ)」


授業すら無視し霊夜様トークを続けていた凍霊だが、同じく感じた黄気に、表情を険しくすると一目散に飛び出した。


「おや、廊下は走っては駄目ですのよ」


だが廊下を駆けて行く凍霊を、冷涼が見咎め捕まえた。


「っく!離さぬか貴様っ!!逃げられるではないか」


腕を振りほどこうとしている内に黄気が消滅してしまった。


「っくそ!!」


「はい次は腹筋!!腹筋千回!!筋肉筋肉」


「あぁー黙ってろってんだよ。筋肉……っ!!」


腹筋千回と、筋肉ムキムキで言う筋肉達磨に、苛立ちを隠せない輪廻だったが、感じた黄気に教室を飛び出そうとし


「おい、今は筋肉の時間だぜ!!」

「何処に行く気だ!輪廻ちゃんよ!!」


扉を封じる様に二人の筋肉が立ち塞がった。


「邪魔だってんだよ!!筋肉達磨ーっ!!」


そんな二人の筋肉達磨に、地を蹴り勢いを増した回し蹴りを叩き込む。


その速さは、正に一瞬。


「ぐはっ!!」

「ぐえっ!!」


筋肉達磨を二体倒すも、黄気は消滅してしまった。



霊夜「遂にアイツの配下の人狼が動き始めたな」


輪廻「本当は、霊夜に絡む風紀委員達を絞める話とか、体育や何やらで超活躍の霊夜の話を書く予定だったんだけど」


凍霊「どういう訳か。戦闘方向に向かってしまった訳だ。あぁー霊夜様の活躍を見たかったわー」


戦「正直、学園来てしたのって自己紹介と掃除位ですよね」


修羅「学園編なのに学園生活してないよな。正直な話」


畜生「話の一人歩きって奴だろう」


霊夜「まぁ、愚痴は取り敢えず終了だぜ」


霊夜「遂に動き出した人狼達」


凍霊「若き教師二人に厄の牙が迫る」


輪廻「霊夜は資料室から抜け出せるのか!!」


霊夜「次回も宜しく頼むぜ!!」

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