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黄泉霊録  作者: ツアンサ
八柱 怨念狼
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学園潜みし厄なる者を刈り尽くせ

比良坂第壱高等学園・風紀委員室。


その室内周辺には、誰も近寄らない。入って来ない。そんな室内では、人狼達が、取れ立て新鮮な生肉を喰らっていた。


「なぁ、聞いたか。この学園に、転入生が三人来るんだってよ」


「……ふぅん。この時期に三人。しかも二人は女子で一人は少年らしい」


少年達が話す傍ら、新鮮な生肉を喰らい尽くした人狼が、女子と男子に新たに生まれ変わっていた。


「もしかしたら、例の霊魂が来るのかもな」


そう言って風紀委員室に入って来たウルフェンの言葉に、新たに生まれた人狼も獰猛な瞳を輝かせるのだった。


「……我は黄泉の選ばれし霊魂。黄泉夜霊夜!!」

「我は冥土の選ばれし霊魂。冥土輪廻!!」

「我は根国の選ばれし霊魂。根国凍霊!!」


報告室で霊夜、輪廻、凍霊は霊魂覚醒の義を行っていた。


霊夜達に宿る霊魂が、強く輝き強く鼓動すると共に熱くなっていく。


「我が霊魂を覚醒し厄なる者を刈りし力を解放せよ!!今、黄泉夜霊夜の霊魂を覚醒する!!」


「我が霊魂を覚醒し厄なる者を刈りし力を解放せよ!!今、冥土輪廻の霊魂を覚醒する!!」


「我が霊魂を覚醒し厄なる者を刈りし力を解放せよ!!今、根国凍霊の霊魂を覚醒する!!」


ドクン!!


霊夜達が言い切ると、霊魂が直視出来ぬ程の眩い光と鼓動を放った。


「……久しぶりに使うな。この霊魂器」


眩い光が徐々に収まり、互いの姿を視認出来る様になると、霊夜は、その手に純白に輝きし刀。黄泉霊刀・純白月華《ヨモツレイトウ・ジュンパクゲッカ》を握り締めていた。


その刀身から放たれる霊夜の月の様な霊気は、実に神々しく美しかった。


「相変わらず、霊夜の霊魂器は美し過ぎると思うんだよね〜」


そう魅了されてるかの様に、霊夜の刀を見詰める輪廻の手には、漆黒と純白に輝き双銃。冥土双銃・獄華輪廻《メイドソウジュウ・ゴクカリンネ》が握り締められていた。


漆黒と純白。対になる双銃は、全てを無慈悲に焼き尽くす霊気が纏われ圧倒的な威圧感を放っていた。


「この銃も良いんだけどさ〜禍々しい雰囲気より、霊夜の刀の雰囲気が良かったー」


そんな愚痴とも感想とも取れる言葉を漏らす輪廻を見ながら、凍霊は自身の霊魂器を見詰めていた。


白。全てを純白が包み込む純白なるガントレット。根国拳・白虚無《ネコクケン・ハクホロウ》を装着していた。


その純白の輝きは、霊夜の刀と似ているが、その輝きは全てを虚無に帰す。そんな感じの輝きだった。


「さて、霊魂器だけど、閉まっておかないとな」


そう言って目を閉じ神経を集中させていく霊夜。


すると、霊夜の刀、黄泉霊刀・純白月華が、吸い込まれる様に突き出していた霊夜の左手の甲に宿った。


「……純白月華だから、月の刻印かー。知ってるけど羨ましいや」


霊夜の左手の甲に宿った刀は、雪が降る夜に浮かぶ月として描かれた刻印だった。


「何か、私の刻印は禍々しいよね〜」


そう言って左手を見せる輪廻の甲には、業火燃え、その業火の中に純白の銃が存在する刻印だった。


「格好良いけど、霊夜のと違って見られたら言われるかもね」


そう言って凍霊の左手の甲に宿ったガントレットは、純白。ただ純白の刻印だった。


「さて、比良坂第壱高等学園に向かうとするか」


霊夜の声に続く様に輪廻と凍霊も学園に向けて歩き出すのだった。


「……えっと、職員室。職員室……あった、此所だな」


霊夜達は、学園に到着するなり、職員室に向かっていた。何故なら、霊夜達の教室は職員室で知らせてくれるらしいからだ。


「……この学園に転入して来た黄泉夜霊夜だが、担当の教師はどちらに」


そして職員室の扉を開くなり、単刀直入に聞いてきた霊夜の姿に教師達は固まった。


その白いや、太陽の光を反射させ艶めく銀髪。


その月のような澄み切った銀の双眸は冴えきって冷たい印象をうける。

目鼻立ちは人間とは到底思われないほど整っており、ぬけるような白い肌は銀の瞳を映えさせる。

白くしなやかな手足は、霊夜の美少年らしさを引き立てていた。


「君は……美しい」


「……はっ?」


一人の若い教師が、霊夜に魅了されたかの様に、美しいと呟き霊夜の前で膝を付いた。そんな教師に、大丈夫か、この教師。何て霊夜が思っている何て気付かないだろう。


「君は、私の前に降り立った美しき女神。さぁ私と一緒に幸せの階段を……ぐはっ!!」

「てめぇ!俺は男だ!!このイカれ野郎!!」


教師の女神と言う言葉に、ムカッと来たのか。霊夜はつい、教師の顔面に拳を殴り込ませていた。


「…あっ」


尚、霊夜の正体は女神等ではない。死神であり普通の人間では有り得ない破壊力がある。


そんな霊夜の力を込められた拳をまともに教師は直撃した訳で、その教師は、壁にドゴォ!!と轟音共に激突した。


「あっ……やっちゃったぜ」


あぁー骨が逝ってなきゃ良いんだけどな……


そんな呟きを溢しながら、頬を掻く霊夜。


「……黄泉夜霊夜君だったな。さぁ、教室に案内しよう」

「……へっ。ちょっ、俺の連れが!!おい、聞いてんのか!!おい……」


だが、そんな霊夜を怒る訳でもなく、人好きの笑みを浮かばせる教師に手を握られるなり、騒ぐ霊夜を気にしないのか連れて行かれてしまった霊夜だった。


「……霊夜、行っちゃったね」

「……そうね。我も止まっては居られないわね」


暫し唖然としていた凍霊と輪廻だが、本来の目的を思い出し、凍霊に続く様に輪廻も職員室に入っていった。


「我も、黄泉夜霊夜様と同じく転入生として此処に来たのだが、我の担当はだれだ」


霊夜と同じ様に、少し偉そうだが、単刀直入に聞いてきた凍霊の前に一人の教師がやってくる。


「私が、貴女様の担当をさせて頂く冷涼です。さぁ行きましょうか」


此方も、単刀直入に言い切ると、凍霊の手を取り、


「触るな。私に案内をして良いのは霊夜様だけだ!!」

取れなかった。握られる前に凍霊が否定したからである。


「随分と、その霊夜様と私は扱いが違うのね」


「当然だ。霊夜様と貴様等は月とスッポンな差があるのだ」


バチバチと火花を散らしながら教室に歩いて行く凍霊に苦笑いしか出来ない輪廻だった。


「霊夜様と輪廻様と同じく転入して来ました。輪廻です、宜しくお願いします」

そして最後に残った輪廻が頭を下げると、最後の教師がやってきた。


「はっはっはっ!!声が小さい!もっと大きく筋肉も付けなければ!学生の目的は筋肉だ!!」


はっはっはっと笑う教師に、面倒なんだよ、この筋肉達磨が!!等と思っていたのは幸か不幸か知る事はなかった。


学園入学達成!!


霊夜「黄泉霊刀・純白月華は俺の霊気を宿す霊刀なんだ」


輪廻「霊夜の霊魂器は人気だったもんねー」


凍霊「あの神々しい純白の刀身は皆の憧れでしたものね」


輪廻「其を宿した霊夜様は皆の憧れの存在でしたものね」


輪霊「ジィー」


霊夜「……見つめんなよ。照れるだろ///次回も宜しく」


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