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ハチャメチャ!!  作者: 神楽 弓楽
1章 幼児in異世界(改稿版)
40/41

3話「ユリエが転生者」


――ユーグside


さて、赤ちゃんとして異世界に生まれ変わってからだいぶ月日がたった……と思う。

ぶっちゃけ生まれてから何日とか数えてないので、何か月たったのか結構あいまいなんだ。


まぁ、そんな月日のことなんて置いといて、親しい人物なので追加の驚くべき新たなことが分かった。


それは、


なんとネコ耳(・・・)がこの異世界には実在することだ!!!


し・か・も、メイドだ!!


これを喜ばない人間は老若男女どこを探してもいない筈だ。

頭の茶髪の中からひょこりと顔を出している三角状の耳、メイド服(と言っても日本のコスプレのようなミニスカとかではなく実用的な侍女服なのだが)のお尻のあたりからクネクネと動く尻尾


獣人キターーーーー!!だ。

実際、そのメイドが来た時(名前は確かフェルミだったはず)、にユリエと口をそろえて「おぉーー!!」と歓声を上げてしまった。


「にゃっ!?」

フェルミは尻尾をピンと立たせてすごい驚いてた。

そりゃ入ってくるなり赤ちゃん2人から声をあげられて凝視されるんだから驚くのも無理はないと思うが、オレ達も驚き興奮しました。


今まで、前の世界の人間とあまり変わらない人達しか身近にいなかったのでフェルミという存在はまさに異世界といい意味で実感させる存在だった。


ぜひともネコ耳と尻尾を触りたいが、その機会はまだまだ先になりそうだ…………


フェルミのネコ耳について話すともっと長くなるので話を変えようと思う。


フェルミがメイドと言ったが、他にもオレの知っているメイドはもう一人いる。

黒髪で紫色の目をしたネマという人だ。質素な侍女服を下から持ち上げている胸についつい視線が行ってしまう程の巨乳。多分今の母よりあると思う。仕事ができる女性の雰囲気を漂わせるクールな女性だ。

よくフェルミと一緒に身の回りの世話をしてくれるメイドだ、他のメイドがいるのかもしれないんだけど、会ったことがないので今のところは分からない、獣人だといいな……と少しだけ思っていたりする。


あと、以前にも話した白髪の執事の名前は、セバスということが分かった。名前からして老練の執事って感じだな。

いつも気配が薄く、気配り上手で、親バカ暴走した時の父、オルグを止める優秀な執事だ。

というかこの老人、動きの一つ一つに隙が無く、肉弾戦の方もかなりの腕だと思う。正直以前のオレでも勝てないと思う。


それと、名前が今一覚えれてないんだが、強面の男性と甘いマスクの童顔の青年に父に何度か会ったことがある。

父が言うには、その2人は家臣らしい

どうやら父は、どこぞのお偉い貴族だったらしい。

その時は、内政チートでもすればいいのか!?なんて少し思ったが、その知識がオレにはそこまでないことに気付いたので止めた。なくはないけど聞きかじった程度なので、成功する可能性は低いだろう。

やるとしても完全に長期戦になると思う。


だから、めんどくさいので止めた。



他に分かったことと言えば………何があったか?


………あ、そうだった。とても重要なことを忘れるところだった。

最近は慣れてきて忘れかけていたが、


ユリエがオレと同じ転生者(・・・)ってことが分かったんだ。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ユリエが転生者と知る前のユリエの印象は、好奇心旺盛な赤ちゃんだった。

起きていたら、動ける範囲をいつも動き回り、飽きたらオレを玩具にして遊び、寝ている時は、ぐっすりと熟睡、お腹が空けば泣き、排泄をすると泣き、痛いと泣き、暇だと泣く、オレの知っている赤ちゃんの典型的な存在だった。

後、泣いてる時以外は基本楽しそうな顔をしているのが多かったな特にオレを玩具にする時とか……



それで、ユリエが転生者ってことが分かったのは、ある日突然ユリエの声がオレの頭に響くようになったからだ。


きっかけは、本当に偶然だった。

オレが目を覚まして、体を起こそうと起き上がった時に、どうやらオレの寝ている様子を覗き込んでいたらしいユリエと頭同士をぶつけ合ってしまったのだ。

ぶつかり合ったときは、予想以上の痛みで2人して大声をあげて泣いてしまった。


それからだ。頭をぶつけた時は、頭に走る痛みでそれどころじゃなかったんだが、頭に幼い子供の声が聞こえるようになってきたのだ。

……いや、別にオレの頭がおかしくなったわけじゃなくてマジだ。


『あれ?もう夜?』『あ、そう言えば私赤ちゃんとぶつかったんだね。大丈夫だったのかな~』

って言う声が頭の中から響いてくるようになったんだ。

いや、最初は幻聴かと、思ったんだがユリエが「あー、うー」と言葉になっていない声に合わせて聞こえてくるのだ。

ユリエが喋ってるのか?と思わず思ってしまったオレは別におかしくないと思う。


しかも、この頭に響く声、どうやらオレの心の声もこの時からユリエに響くようになったようでオレの考えも筒抜けのようで、最初は俺もユリエも、頭に響いてくる声に困惑して混乱したけどな。


いや、本当にすごかった。2人して全く会話が成立してなかったんだ。

これにも理由があるんだ。頭にぶつかった痛みで散々泣いた後、オレとユリエも泣き疲れて夜中になるまでぐっすりと寝てしまったんだよ。夜中に突然頭に響いてくる正体不明の声って怖いよな?

オレは怖かった。オレとユリエどちらかが念話を飛ばす度に片方が過剰反応で返すっていうのが、真夜中ずっと繰り返したんだよ。


最後は結局ユリエが怖くて泣きだしてしまって、終息したんだけどな。

因みにオレは、頭に響く大音量のユリエの泣き声にダウンして、寝てしまった。

起きた時の頭痛がすごかった……


ちょっと話が長くなってしまったが、要はとあるきっかけでユリエとオレは、心の声や感情を声にだすことなく思念で頭の中で会話できるようになったんだ。つまり念話ってわけだ。

それで、まぁ落ち着いて話をする内にユリエがオレと同じ転生者ってことが分かったってわけだ。


しかも、そのユリエは前世は麻木カナっていう女子高生で、オレと同じ高校で同じ学年のあの(・・)麻木カナだったんだ。


正直びっくりしたな。話を聞くと、転生させてくれた神自体は違うらしいけど、世の中って狭いななんてしみじみと思ったな。


麻木カナは、オレの通っていた高校で同じ学年だった女子で、それなりに有名だった。

入学当初から、学年トップ、模試を受ければその順位は上位の頭のいいやつで、料理も上手で、顔もよく、親しみやすい女子ということもあり、男子の間で人気があったという記憶がある。

オレの知り合いでも麻木カナのことが好きだというやつもいた。

まぁ、オレは直接会ったことがほとんどないんで、ほとんどそいつから聞いた話だったんだが。


今のユリエと麻木カナのイメージが合うかと聞かれれば答えはノーだ。

というか、頭がいいと言う時点でオレの知っているユリエとかみ合わないんだから仕方がない。

本当に麻木カナの生まれ変わりと言うのなら、これこそが素の状態なんだと思うことにした。


まぁというわけで、ユリエが同じ転生者だと分かり、ユリエ限定だが、会話もできるようになったわけだ。

しきりに話しかけてくるユリエは、少しうっとおしいなと思うこともあるが、暇を玩んでいたのでユリエとの会話はいい暇つぶしになっている。

赤ちゃんになって会話というありがたみを実感した気がする。


異世界に転生して、早い段階から同じ境遇の知り合いに出会えたのは運がよかった。

知らない場所に1人だけより、知り合いが1人でもいた方が心に余裕は生まれるしな。

オレはそれを前の世界で身を持って実感しているからこそ、ユリエに出会えてよかったと思う気持ちが強い。

そう、それが例えユリエだろうと………



改稿前と違い、恐らく改稿後の幼児編はほとんど説明回になると思います。

ユーグ視点で、身の回りや登場人物

他者視点で、ユーグ達の印象、世界観の簡単な説明

ユリエ視点で、ちょっとした日常という感じになると思います。


↑これに関しての何か意見があれば感想に書いてもらえれば助かります。


意見があれば言ってもらえると助かります。

○○の視点や、もっと会話が欲しいなどの要望もあれば取り入れていきたいと思っているので感想をいただけると助かります。




誤字脱字等の指摘

書き方や設定に関する貴重な意見

読み終えた感想

書き方や設定、内容に関する批判


を楽しみに待ってます。

できるだけ、詳しく書いてもらえれば今後参考にしていく時に助かります。


批判に関しては、特に詳しく指摘してもらえると助かります。

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