21話 「第4回双子の家探検会議」
最近『自由にVRMMORPG!』の方が評価が高くなっています。なんでそんなに差ができたのか不思議です。
こちらは、のんびりマイペースに書いていこうと思います(笑)
ユーグとユリエの部屋でそれは始まった。
『第4回双子の家、探検会議を行います!』
『いえ~い』
――パチパチ
睡眠をたっぷりとった2人は前回できなかった話し合いをすることにした。
2人の頬は起きたら腫れが引いていて何ともなくなっていた。
『では、今回の会議の議題は、いかにして他の人達にばれずに家を探検するか。だ。元学年トップの頭脳を活かして妙案を考えていくぞ』
『了解しました。』
ユーグに可愛く敬礼するユリエ
今回は乗り気のようでユーグは心の底で安どのため息をする。
『次に今回の探検の問題点をいくつか挙げる。
まず1つ、体が幼いため素早い行動が難しい!
ハイハイで移動するにも立って移動するにもどうしても時間がかかる。他の人に見つかればまず捕まってしまう。
そして、次に体が小さいためにドアを1人で開けることが困難なことだ
精霊に頼んで浮くという方法があるが、これは他人に見られた時の反応がよそくできない。が、前フェルミさんにばれた時の反応からあからさまなのはまずいと思う。
最後に最大の問題点は、室内に人がいるかをどうやって判断するかだ!
これさえ解決できれば、ぶっちゃけ前の二点は気にしなくてよくなる。
以上が、今回の問題点だ』
ユーグが今回の問題点を上げる。これさえ解決できれば、家を全て探検することは難しくないだろう
『はい!ユーグ質問です。どれ位なら精霊さんに頼んでも大丈夫ですか?』
言い終えたユーグにユリエが手を上げて質問する。
『物や自分を浮かさない位なら大丈夫だろ。』
ユーグにも何となく赤ちゃんが浮いたりするのはおかしいかな~と思うのであんまり使わないようにした方がいいと思うだけで別に絶対いけないというわけではない
実際この世界だと他の赤ちゃんは全員浮くことができるかもしれないのだ。ユーグにそんなことはわからない。
ユリエはしばし両手を交差して目をつぶって考えた後ユーグに言った。
『はいユーグに提案があります。』
提案という言葉にユーグは食いつく
『もうなんか思いついたのか。』
『精霊さんに頼んじゃえばいいんじゃないんですか?』
完全に精霊さん任せのユリエだった。
『いやだから精霊使って目立つのはまずいと思うっていうの聞いてたか。』
ユーグは呆れたようにユリエに言う
『じゃあ目立たないように使えばいいんじゃない』
『例えば?』
ユリエの言った言葉に興味が出てきたユーグは聞いてみる。
『簡単よ。早く移動するために精霊さんに頼んで、床と自分の間に空気の幕ができるようにしてもらうの。そしたら、摩擦がゼロになるから簡単に移動できる。
精霊さんに頼んで、部屋の中を確認してもらって、精霊さんにドアノブを回してもらえば、押せば簡単ににドアが開いて、中に入れる。これで、いいんじゃない?』
ユリエの提案にユーグは「なりゅほど。」と思わず手を叩いてしまった。
『流石はユリエだな。そうすれば全部解決するな。』
ユリエの案は精霊を如何にして使わずに探検しようか考えていたユーグには盲点だった。ユーグのユリエに対する評価が久しぶりに上がる
『ふふふん。すごいでしょ』
胸を張って得意げなユリエ。
とそこでユーグが重大なことを思い出した。
『………なぁユリエ、精霊ってしゃべれなくないか?』
ユーグ達の周りに今も漂っている光の玉のような精霊は、僅かながらも自我があり、ユリエ達に感情を伝えることはできる。が喋ることができないのだ。
これでは、部屋の中の様子を聞くことができない
ユーグはそう思いユリエに聞いた。
『え?精霊さん喋れるよ?』
『は?』
『??喋れるよ精霊さん』
ユリエはさも当たり前のように精霊さんが喋ると言われユーグ固まってしまった。
固まっているユーグにコテンと首を傾げながら伝わっていないと思ったのかユリエはもう一度繰り返す。
『………精霊喋ったのか?』
『うん。喋ったよ。』
ユリエは近くにいた赤い光の球を掌に載せて「むむむむ~」と唸っていると
―ポン!
と言う小気味いい音を出しながら、赤い玉がはじけて、中にぼんやり見えていた羽の生えた赤い髪の小さい赤ちゃんの掌と同じ大きさ位の女の子がいた
「え!?」
ユーグは驚きマジマジと姿が変わった精霊を見る。
『こんにちわ。精霊さん』
キョロキョロしている赤い少女にユリエが念話で話しかける。ユーグは聞こえるわけないだろっと内心思ったが声にまで出さなかった。
しかし、女の子はユーグの予想に反してユリエの声に反応したように顔をユリエの方に向けて
『こんにちわ~』
と挨拶してきた。これにユーグはまたしても驚いた。
『………ホントに精霊が喋ったよ。』
驚きで精霊に目を向けたまま呟く。
『私はユリエよろしくね♪』
『ゆりえ、よろしく?』
精霊が可愛く首を傾げながら復唱する。喋れるといっても知能はそんなに無いようだ。
『………確かにこれなら大丈夫だな。すげぇなユリエ』
ユーグは、素直にユリエをほめる。ユリエに対する評価がうなぎ上りのように上がっていく。
『でも精霊さん達掌から離すとすぐに元に戻って話せなくなるんだよ~』
そう言って赤い髪の少女を掌からベッドに置くとたちまちの内に赤い光の球に戻って浮き出す精霊
『へぇー元に戻るのか…俺にもできるのか?』
『うーん?できると思うよ。掌に載せた精霊さんに話せるようになって~~って念じると』
『……すまん抽象すぎてわからん』
『だからこう話して~お願い~って』
『だから分かりにくいって、話すようになってほしいと念じればできるのか?』
『うん。そう絶対できると思うよ』
緑の光を掌に乗っけたユーグはユリエに教えてもらいながら、やっている。すると掌に光の球が羽の生えた緑色の髪の少女になる。
それにはしゃぐユーグ達にはこれがどんなにすごいことか全くわかっていなかった。、
普通光の球の精霊はそんな掌に乗っけて念じただけで、喋るようになりませんよ
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批判もできるだけ詳しく書いてもらえれば今後の参考にしていこうと思ってます。




