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ハチャメチャ!!  作者: 神楽 弓楽
1章 赤ちゃんin異世界(改稿前)
27/41

20話 「2人を見守る複数の影」

結局お互いのほっぺを引っ張りあう壮絶な戦いは終わり、2人は硬い握手を結び和解した。

2人のほっぺは真っ赤になって若干腫れており、ユリエの目は泣きすぎて充血していた。ユーグも泣いてはいないが涙目だった。


『まぁ……さっきまでのことは水に流そう』

『うん……そうだね』「グス……」

ユリエは自分の頬をさすりながら小さく頷く。

『よし!じゃあ気を取り直して、第4回双子の家、探検会議を行います!』

ユーグがわざと陽気な声で宣言する。元々ユリエにちょっかいされて、言い出せなかったことだ。が、

『……眠いから終了でお休み~』

暴れた疲れと泣き疲れによるせいでユリエの眠気は最高潮に達しており、終了宣言で寝てしまった。

『は?いやおい!そもそもお前のせいでまともに会議できてないんだぞ!起きろ~』

ユサユサとすでに夢の世界に旅立っているユリエの体を揺するが、起きない。

「スースー………」

あまりの寝つきの良さに何をやっても起きないユリエにユーグは諦めるしかなかった。

『結局、解決案で出ないぞ。ユリエ……探検するのはノリノリの癖に足を引っ張るばかりって……お前の頭のよさを少しは生かしてくれよ……』

つい念話で聞いてるはずのないユリエに愚痴ってしまったが、

ここに寝ているユリエ、前世では、ユーグの学校のテストで毎回学年1位を取るほどの頭がいい筈だが、今のユリエの様子を見て信じるものは少ないだろう

正直最近ユーグもホントにユリエが18歳の女子高生だったのかですら自信をもてなくなるときがある。

「………ねよ」

(ユリエが起きてから会議はすればいいや。俺も疲れたし寝る。)

暴れた疲れやユリエに対する精神的ストレスで疲れたユーグは寝ることにした。

寝ているユリエに毛布をかけてやってユーグも寝た。



2人分の寝息が部屋に響き始めた頃

ドアを開けて部屋の一部始終を見ていた人たちが部屋の外で小声で話していた……


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「………2人とも寝たわ(小声)」

「寝ましたね(小声)」

「ぐっすりと眠ってますにゃ(小声)」

「仲直りしたようですね(小声)」

「うむ。ちゃんと穏便に済んだな。(小声)」

上から順にマリヤ(母親)、ネマ(メイド)、フェルミ(メイド)、ナックス(青年家臣)、クレンド(中年家臣)


何故こんなことになっているかと言うと

最初に双子に会うために中に入ろうとしたマリヤとネマがユリエとユーグがほっぺの引っ張り合いをしているとこを発見、喧嘩しているというよりはじゃれ合っている雰囲気だったので部屋の外で静観することに

途中で、紅茶を運んでいたフェルミがそんな2人と出会う。参加

紅茶を頼んだフェルミが来ないので探しにきたナックスとクレンドも参加

紅茶とお菓子を摘みながら皆静かに終始見守っていた。

つまり、マリヤとネマ以外全員仕事をほっぱり出している訳なのだが、指摘する人物は、オルグの監視でここにはいなかった(ライルとエリナは一緒に遊んでいるのでいない)


「それにしても、2人とも泣いているのにどこか楽しそうでしたね(小声)」

見ていたナックスがそんな感想をいう

「そうですね。御2人とも双子だからなのか仲がいいですからね(小声)」

「ユーグ様が寝ているユリエ様に優しく毛布をかけてあげていましたにゃ。(小声)」

それにメイド2人も同調する

「ユーグしっかりしてるわ(小声)」

「この年で仲直りをするとは……確かにしっかりしていますな(小声)」

嬉しそうに微笑むマリヤにクレンドが追随する。

メイド2人とナックスも頷く


5人とも最後に2人がきちんと仲直りしたことに嬉しそうだった。


そこへ

「クレンドーー!!仕事がまだ残ってるぞ!!ナックスお前もサボるなー!!」

屋敷に響きわたるオルグの怒声、双子と触れ合うことのできないオルグの八つ当たりだった。


「やば!では私は仕事に戻ります」

「御当主様は荒れておられるな。そろそろ私も仕事に戻ることにします。」

慌てて早足で廊下を歩いていくナックスと落ち着いた足取りでクレンドが自分たちの仕事部屋へと帰っていく


「それでは私もユーグ様もユリエ様もぐっすり眠っておりますので、本来の仕事に戻ります。」

「えぇよろしくね。」

「私はライル様とエリナ様の様子を見てきますにゃ。」

「ありがと。フェルミ後で、私も行くわ」


ネマとフェルミも本来の仕事にそれぞれ戻っていった。

残ったマリヤは静かに部屋の中に入り、赤くなっている2人の頬を治癒魔法で治す。

「ユーグもユリエも元気に大きくなってね。」

そう囁きながら、マリヤは、静かに微笑み、寝ている2人の頭を優しくゆっくりと撫でていた。



―執務室

「ほらできたぞ。これでもう子供達に会いに言っていいな」

「まだですぞ。次はこの書類です」

―ドサドサ

いつの間にかセバスが抱えていた書類を追加で机に置く

「まだあるのか!?さっきあれが最後と言っていたではないか!」

「そんなことはいいっておりませぬ。書類が終わるまで行かせませんぞ」

「私にユリエとユーグに会いに生かさせろーーーーー!!!」

「その為にも、早く書類を終わらせることですな」

血走った目で驚くスピードで書類を処理していくオルグ

それが実は2人の家臣の分と知ったのはやり終えた後だった。


思わず、家臣2人に切れたのは仕方がないことだ。


その後も、双子の部屋に会いに行ったが、マリヤにやんわり止められて、結局会うことができず

ちょっと落ち込むがライルとエリナの相手をした後はかなり上機嫌で仕事に対しても意欲的になっていた。

セバスにとったらかなり扱いやすい(主に仕事に対するやる気等)当主だった。

誤字脱字等の指摘、書き方などの貴重な意見、設定などの質問、読み終えた感想を楽しみに待ってます。

批判もできるだけ詳しく書いてもらえれば今後の参考にしていこうと思ってます。



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