12話 「乳離れはまだまだ」
マリヤがユリエとユーグと一緒に寝るようになって1週間が過ぎた。
この1週間の間にユーグにとってうれしい出来事があった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「はーい。ユーグ。ユリエご飯ですよ~」
今日はそう言って連れて来られたのは、大きなテーブルが置かれたダイニングルーム
そこには、巨乳のメイドさんにテーブルの上には皿の中にオレンジ色の何かが
「アー!(離乳食かー……)」
「キャッ!キャッ!(来た!離乳食来た!)」
椅子に座らせたところで、意図を悟り、ユーグは心の中でガッツポーズをする。
「あら、ユーグがこんなに喜ぶ何て……そんなにこれが気になるの?」
マリヤが持っている先ほど皿に入っていたオレンジ色の何かをスプーンですくって持っている
「あい!(勿論だ!)」
元気よく答えて、早くくれとばかりに口をパクパクさせている。
横で、ネマ(※メイドの一人ですよ)が頬を赤く染めて身をくねらすほど、その仕草は可愛らしい
「ユリエは、あんまり興味持ってないみたいだし………ユーグから食べてみる?」
そう言って、ユーグの口にスプーンを持っていくマリヤ
ユーグは、身を乗り出さんとばかりにスプーンに食いつく
『ん?この味人参か!……ちょっと青臭いけど、乳を飲むより何倍もいいぜ』
そんな感想を抱きながら、ちゃんと租借して、飲み込む。
ユーグの表情は、満開の笑顔
「あら?ユーグはこれを気に入ったのね。もう一口いる?」
再びスプーンにペースト状の人参を乗っけてユーグの口に運んでみるマリヤ。
しかし、それをネマが止める。
「奥様。今日はまだ最初なので一口だけのほうがよろしいかと」
「あらー……残念ねー」
しぶしぶスプーンを引っ込めるマリヤ
ユーグもガックリうなだれる。
「それじゃ……ユリエも食べてみる?」
「あぅ……。(苦そう……でも食べないとお母さん。困るよね。……えぇい!食べちゃる!)」
ユリエは、僅かに逡巡するが覚悟を決めて食べる。
―パクッ
『うえぇぇ……やっぱ苦~い。おっぱいの方がおいしいよ~』
しかしユリエは、顔をしかめながらもキチンと噛んで飲み込む。
「あら?ユリエにはお気に召さなかったようね?それでもちゃんと食べたのはえらいわねぇ~」
ユリエの頭をよしよしとなでる。ユリエもうれしそうだ。
「……それでは、奥様。今回はここまで、後はいつものように授乳をお願いします」
ネマは、ユリエの頭をなでたい衝動に駆られながらも我慢して次の行動を伝える。
「わかってるわ。」
それに、マリヤは大丈夫よとばかりに微笑みながら答える。ライルやエリナですでに通った道である。
ネマは一礼してスプーンと食器類を持って洗いに行った。
ネマガ退出するとマリヤは
「さぁ。もう一度ご飯よ」
そう言って豊かな乳房を露にした。
その行動に2人は真逆の反応をする。
「あい!」『やった!』
「たぃぃぃ………」『俺は、離乳食がいいんだー!』
ユリエは、バンザイをして喜び
ユーグは、ネマさん戻ってきて!!とばかりに扉の方に手を伸ばす。
「フフフッ。それじゃあ、今度もユーグからですよぉ。好きなだけ一杯飲んでねぇ」
しかし、マリヤはユリエの反応に微笑みつつ、ユーグの反応を無視してユーグに乳房を押し付ける。
『うぅぅ……あと少しあと少しの我慢なんだ。』
ユーグは、自分に言い聞かせながら乳を飲む。
やっと念願の離乳食がでてきたが、ユーグの悲願である乳離れは、まだまだ先そうだ。
ユーグの苦難はいまだ続く………
『プハァ!やっぱりお母さんのおっぱいが一番おいしいや!』
『……お前はいいよ。単純で』
ユリエは、おいしいければいいんです。
ユーグの乳離れは早いでしょうが、ユリエの乳離れは逆に遅いでしょうね




