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ハチャメチャ!!  作者: 神楽 弓楽
1章 赤ちゃんin異世界(改稿前)
16/41

10話 「家を探検」

ユリエが起きる。

ベッドの周りをキョロキョロして部屋に人がいないのを確認する。

隣に寝ていたユーグもいない

「あー!くぅー……(しまった!ユーグ先に行っちゃった!)」

ユリエは、ハイハイでベッドの柵まで行って乗り越える。

そして、飛び降りた!

(精霊さんお願い!)

すると、周りにいた緑色の光の玉が、ユリエの落下地点に集まり、空気の膜を作る。


―ポヨ~ン

ユリエが軽く跳ねて、無事地面に着地する。

「ふぃー(ありがと精霊さん)」


心の中でお礼を言う

最近分かったことだが、どうやら、ある程度の意思疎通ができるみたいだ。

その時に分かったのが、妖精ではなく、精霊ということ

妖精さんと呼びかけると否定の感情、精霊さんと呼びかけると肯定の感情を伝えてくることからわかった。


お礼を言われた精霊はうれしいという感情をユリエに直接伝えてくる。

ユリエは、小さな手で、集まっている緑の光の玉を軽くなでてあげる。

実際に触るのではなく、気持ちの問題だ。

精霊たちも喜んでくれている。

……他の精霊は嫉妬していたが


とりあえず、ハイハイ全速で部屋の扉に近づく

緑の精霊さんに持ち上げてもらって、ドアノブにぶら下がって開ける。

出た後に、ちゃんと閉めるのも忘れない


気づかれないように静かにハイハイで廊下を歩いていくユリエ


今回の目的は、新しい家の探検

前と違い、外に出たりすることも多くなったので、勝手に部屋からでて家の探検するのだ。

ユーグは、ユリエが寝ている間にさっさと出て行っている。


人に気づかれないようにするのが重要で、出た先で見つかるとベッドに強制送還される。


ちなみに、探検は今回で3回目だ。

一度目は、ドアを開けれず入ってきたマリヤに捕まり

二度目は、何とかドアを開けたとこで廊下を歩いていたフェルミに見つかり、あえなく失敗

実質、二人とも部屋の周りを探検するのは今回が初めてなのだ。


(どんな部屋があるんだろう?お菓子ないかな?)

―ペタペタ、ペタペタ

っと廊下を歩くユリエの後ろからは、色とりどりの精霊たちがついて行っている。


思っていたより廊下が広く、長く感じる

「あうー……(手足が疲れてきたよぉ……)」

いい加減手足に疲れを感じてきているようで、精霊たちも心配そうに明滅している。


「あや?(ドア?)」

しばらく進むと少し他の扉と違い装飾された扉を見つける。

(何だろう?)

取りあえず緑の精霊に持ち上げてドアノブにぶら下がるユリエ

風を起こしてもらって、扉が少しずつ開いていく……


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

オルグは、今日も黙々と書類を処理している。

先日エリナのために竜騎に乗って王都に行っていたため

以前にも増して書類が山積みだった。

オルグの顔には疲労が色濃く見える


2日前から軟禁状態、食事は全てセバスが持ってきている。

竜騎に乗って王都まで飛んで行ったのは、完全なオルグの独断なため不在の時の書類ぐらい終わらせろというわけだ。


子供たちに会うために不眠不休で処理し、残りの書類も残りわずか(何気にクレンドとナックスは、休養を取っているため追加の書類が割増しにされていたが、疲れていたオルグは気づいていない)


そんな時、扉の外で変な音が聞こえてきた

――ゴッ、ガキ


「……?何の音だ?」

つい走らせていた羽ペンを止めて扉を見るオルガ


―ガチャ。ギギギギギ……

ゆっくりと扉が開いていく

(何か白い塊がドアノブに引っかかっている?)

――ストッ……

その塊が地面に静かに落ちる。

その塊を見たオルグは………

「……っ!?ユ、ユリエ!?何故ここに!!」

ユリエがドアノブにぶら下がって開けていた。

驚いたオルグは、椅子を倒して立ち上がる。

その時書類がバサッと落ちて、混ざってしまったがオルグは気づいていない


「あうっ!?」

急に大きい声を聴いたユリエは体を震えさせて、驚く

「………」

「………」

しばし見詰め合う親子。


先に動いたのは……

「あっ!ユリエ!?」

ユリエだった。

オルグの呼び止める声も無視して一目散にハイハイで逃走する。

オルグは、慌ててユリエが逃げた方向に走り出した。


そのあと、オルグとユリエがいなくなった執務室にセバスががため息をつく姿があった。

オルグは、気づいてなかったが、セバスはずっと部屋の隅で待機していた。


取りあえずセバスは、床に散乱した書類の整理をすることにした。


続きます。

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