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遠征調査任務。…って遠いよ!

初出勤して、言い渡された初仕事。

他の新入隊員はみんな単独での任務だったのに、俺たちだけ、二人組での遠征任務。

アタマから半人前扱いされてる気がして複雑だったが、調査に行く先を知ってちょっとだけ納得した。


他《界》ファン・リルエディア。おそろしく遠い。

どのくらい遠いかといえば、《界》の狭間を渡るゲートを4つも越えなくてはならないくらい(ちなみに俺が住んでいた《界》からこの隊舎のある戦士館の据えられた《界》までは、ゲート1つぶんだった)。しかもそれぞれのゲートの距離が離れているから、ひとつゲートを跳んだら、次に通るゲートまでは他の《界》のなかを移動しなくてはならない。行くだけで一週間はかかりそうだ。


ゲートの通過回数だけでなく、移動距離そのものが長い。そして、移動するのは治安のいい世界ばかりじゃない。


「だから、二人組で…か」


元の位置に戻り、先任に渡された指令書をめくりながら、隣のデュークのようすを伺う。

デュークも真面目な顔で、真剣に指令書を読んでいる。


いわく、

・当該地域の辺境において、中型魔獣の目撃情報あり。本隊派遣に先立つ事前情報の確認、および駐屯予定地を調査せよ。

・通過予定世界ならびに当該地域の住民からの治安に関わる相談をとりまとめよ。

・なお、各自判断により、住民からの簡易な依頼は受諾・遂行し、民意の掌握に留意せよ。


1番めと2番めはわかるとして。

3番めは、なんというか…。戦士隊の隊員の仕事というよりは、なんか、冒険職の仕事のような気が…。


『各自、与えられた任務内容は把握したな?』


俺たち新人が指令書を読む時間を見計らっていたのだろう、今まで黙っていた先任が、ふたたび声を発した。

ざわついていた周りも静かになる。


『では、総員ただちに7番隊備品部より必要な装備を受領後、すみやかに任務に取りかかれ。解散!』


その言葉が終わるや否や、わっ、と周りの集団がいっせいに動きはじめた。

あっという間に、誰もいなくなる。


「…俺たちも、備品部に行くか」


「…だな」


遠距離なだけに、装備の量は多そうだ。せめて、支給される携帯食糧が美味いことでも祈っていよう…。

さて、次はいよいよ出発です。

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