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心の傷跡  作者: reno
3/6

第3話

松田さんは相変わらず僕についてくる。


実は学校1の美少女ではなくストーカーなのではないかと疑ってしまうほどに。


昼休みの図書館、授業の移動。委員会の仕事。


全てに着いてくる。


それでも、教室では女子とワイワイ話してる。


「伊藤くん」

「なに?松田さん」

「連絡先交換しない?」

「え?連絡先?」

「うん!最近すごく仲良くなったし、したいなぁ

って」

「いいよ。でも、やり方わからなくて」

「大丈夫。私が教えるから」


このように最近は距離も近い気がする


学校1の美少女だからって今まで気にしたことは無いし。


「普通の同級生」として見てきたけど。


さすがにこの近さは男子として顔が赤くなる


「伊藤くんはさ、私の事どう思ってる?」

「え、どう思ってるって。その、なんていうか」

「冗談だよ〜。なんて返答するか気になっただけ」

「びっくりした〜。なんて返事すればいいのか分からなかった」

「そうだよね〜。私も聞かれても答えれないと思う」


最近はこんなイタズラまでしてくる。


僕のことをからかっている。絶対に。


イタズラをした後の「してやったぜ」の笑顔。


かわいいな。と最近は思ってしまう。


「それじゃあ、私こっちだから」

「わかった。またね」

「あっ」

「ん?どうしたの?」

「土曜日空けといてね!行きたい所あるの。」

「え?」

「だから、行きたいところがあるから着いてきて!」

「いいけど、そのどこ集合とか」

「んー、じゃあ土曜日の12:00に学校の正門集合ね!」

「わかった」

「またね!伊藤くん!」

「うん、またね松田さん」


話してる時は平然を装っていたが。


内心すごくドキドキしていた。


女子と遊びに行くなんて今までの人生経験したことがなかったし。


どんな服装かも、どれくらいお金を持っていけばいいのかも。


全く分からなかった




家に帰ってからは慌ててクローゼットの中を漁った。


いい感じの清潔感のある。


夜は忙しかった。あれこれどうしようと考えて。


もう既に緊張して眠れなかった。


土曜日はあっという間ですぐに当日を迎えた。


朝から緊張していた。


早く起きて、髪をセットして。身だしなみを整えた。


緊張しすぎて早く来てしまった。


まだ集合時間まで20分ほどある。


近くにあるベンチで本でも読んで待っていよう。



本を読んでのんびり待ってると、伊藤くーん。


という声が聞こえた。


「ごめん、待った?」

「全然待ってないよ。さっき着いたばっか」

「ほんと?良かった。待たせちゃったかと」

「全然大丈夫だよ。僕も朝少し寝坊しちゃって」

「そっか〜。私も寝坊したぁ」

「2人して寝坊だね。」

「じゃあ、行こう!」

「うん!」


松田さんは茶色のスカートに、白いTシャツ。カーディガンを羽織って。黒のカバンを肩からかけている


すごく可愛い。松田さんの華奢な笑顔にとても似合っている。


「ん?伊藤くんどうかした?」

「あ、えっと松田さんの服装がかわいいなって思って」

「え、ありがとう!伊藤くんもすごく似合ってるよ!」

「なんか恥ずかしいな」

「私だって急にかわいいって言われて恥ずかしかったよ〜」

「ごめん。」

「なんで謝るのー?すごく嬉しかったよ」

「いや、ちょっと急すぎたかなって」


さすがに顔が赤くなる。


昨日本で彼女の服装を褒めてあげる。って書いてあったから実践してみたけど、恥ずかしいな。




しばらく電車を乗り継いで目的地に着いた。


街にある大きなショッピングモール。


洋服を見たり。


「伊藤くん!この服どう思う?」

「すごく似合ってるよ」

「ほんとに?買っちゃおうかな」

「うん!いいと思うよ」

「伊藤くん褒め上手だね〜」


ご飯を食べたり。

「オムライス美味しいねぇ」

「うん!すごく美味しいね」


ゲームセンターで遊んだり。

「伊藤くんには負けないぞぉ」

「僕だって負けないよ」


ショッピングモールに併設されている小さな公園に寄って休憩した。


「いいねぇここの公園」

「うん。風がきもちいね」

「ここ3ヶ月前に新しくできたばっかなんだって」

「あ、そうなんだ!新しいね」

「こうゆう所がもっと増えるといいね」

「確かにね。ショッピングモールじゃないみたい」

「そろそろ帰ろうか。」

「ほんとだ!もうこんな時間。楽しくて時間見てなかった」



30分ほどかけて、学校の正門前に到着した。

「今日は楽しかったね」

「うん!すごく楽しかった」

「その、また行けたらいいね」

「うん!絶対行こう」


また行けたらいいね。そう言った瞬間彼女の顔がぱぁと明るくなった。


その瞬間またかわいいと思ってしまった

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