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お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
六章 鍛錬の配信

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五十六話(配信回)

「どっちでも良いですよ、そんなの。それよりも始めようと思いますので、それぞれ精神を集中してください。いつまでも話していても始まりませんし」


「……そうだけど。………ふぅ。後で色々と話しがあるから」


「実際にほとんど動きがないからつまらないですよ。もっと動きがあるのなら、こんなことは言いませんし。むしろ警告している分だけマシです。それよりも早く集中」


「分かっているわよ!」


【それはそうなんだけど……】

【たしかにつまらなそう】

【動きがないからね】

【普段はたしかに言ってないな】

【見るのに退屈で覚悟が必要かも】

【勉強にはなりそうだけど】


「全員、目をつぶったな?それぞれ自分の中に沈んでいる?それとも自分以外の世界を感じている?返事はいらない」


【始まった?】

【始まった】

【精神修行ってやり方は同じでも意識の向け方が違うのか?】

【外へと意識を向けるが、内へと意識を向けるかか】


「自分の中に沈んでいる者たちは本当に自分のやりたいことに向き合え。本当は気づいているはずだ。それをしっかりと自覚しろ。その上でそれをどうするか判断しろ」


【本当にやりたいこと?】

【それはやったほうが良いんじゃないの?】

【犯罪がやりたいことでも?】

【やりたいことが犯罪だったら自覚させないほうが良いんじゃ】


「そして自分の嫌なところ、ダメなところを思い浮かべる者たち。それから目を逸らすな。それが自分だと受け入れろ。無理に自分を変える必要はないが知り自覚することに価値がある」


【キッツ】

【見たくない自分を直視させるの?】

【そりゃ精神が鍛えられるわ】

【想像するだけで無理】


「肌で世界を感じている者。光の眩しさ。空気の温度。風の勢い。色々なもの感じているはずだ。まずは一つずつ常に感じられるようにしろ。そして慣れたら、また一つ。更にまた一つと増やしていけ決してどれか一つにだけ意識を割こうとするな」


【今度は外側】

【こっちは出来ることを一つずつ確実に増やしていくのか】

【これ思っている以上にムズ】

【どうしても一つに意識を割くと他がおざなりになってしまう】

【どうやんの、これ】


「何度も言ってるから聞き飽きたと思うかもしれないが、何度でも同じことを口にするから諦めろ」


【聞き飽きるだろ】

【でも必要じゃね】

【聞き飽きるほど聞いたら必要ないだろ】

【忘れて適当にやるよりはマシだろ 画面の向こうにいる俺たちですら圧を感じるのに】

【それはそう】

【でも人は慣れるしなぁ いずれ圧をかけられても流せるようになりそう】


「内面と外側に意識を切り替えるのはやめろ。どちらかを選んだら今日はそれだけにしろ。どうしてもやりたいのなら次の日にして」


「………はい」


【なんで分かるの?】

【意識の切り替えとか内面は普通分からなくない?】


「見れば一応理解できる。それよりもどっちも同時に鍛えようなんて考えるな。今は一つだけに集中しろ」


「っはい!」


【こうしてみると結構な数の人が教わっているな】

【一学年だっけ?先輩も教わっているんだよね】

【たしか教師も教わっているんだっけ?】


「教師は参加しませんよ」


【何で!?】

【嫌いなの!?】

【愚痴をこぼしていたけど、そんなにキツいの?】


「キツイのもありますが結構な数の生徒が集中が乱れていたので。それならいないほうが遥かにマシです」


【あっ、はい】

【クライシスくんだけでなく生徒もいるからね】

【それなら仕方がない】

【教師よりも生徒の数が圧倒的に多いしね】


「眠るな。………お前はちゃんと意識をしろ。形だけ真似しても強くなれるはず無いだろうが。………集中できてない。意識を向ける先はまず一つにしろ。………自分の嫌なところを目を逸らすなと言ったよな」


「っ……」


「はい!」


「……わかってる」


【否定しないあたり当たっているのか】

【マジでなんで分かるの?】

【読心術?】

【強くなればそんなことも出来るようになるの?】


「何であろうと、ある程度の実力があればわかるようになる」


【そうなの?】

【えっ、なにそれ知らん、こわっ】

【なんとなくわかるかも】

【実際の作品みたら人間性とかわかるし、それと同じことかな?】

【そういえば少し手合わせしただけで色々と理解して教えてくれる人いたな……】


「そんなことよりお前はもう少し集中しろ。深呼吸をして沈み込むようなイメージをしてみたらどうだ」


「……」


「そうそう。その調子」


「……」


「そっちは光を浴びるのがやりにくいのなら風を意識しろ。ちゃんと何処に当たっているのか、どのくらいの強さなのかも認識しろ」


「はい」


「他の者も意識している対象がやりにくいのなら別のものに切り替えろ。内面に沈み込もうとしている者もその逆も上手く出来ないとなったら別の方法に切り替えたほうが良い。もしくは休め」


【何であろうと調子が悪い日はあるからね】

【何をやっても無理なら本当に休んだほうが良い。仕事でも効率が悪くなるし】

【本当にそう】

【いや見ていて大変そうだな。一人一人見てダメそうなら声を掛けるなんて】

【これは教師のことがなくても愚痴をこぼすわ】

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