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お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
二章 同じ学生の頼みを引き受けて鍛える

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二十三話(配信回)

「さて、と」


 何も無いはずの空間に拳を叩き込む。

 それと同時にグシャリという音が響き何かが倒れた音がする。


「へぇ?こんなのもいるんだぁ」


【は?何があったの?】

【もしかしてカメレオン型のモンスター?】

【いるの気づいた奴いる?】

【どうやって気づいたんだ?】


「さっきよりは面白そうだなぁ」


 楽しそうに笑うクライシス。

 余裕があるからこそ笑みが作れる。


【詳しく聞きたくてもコメントを読んでくれない……】

【また休憩するまで待たないと】

【見てるだけでも勉強になるし、そっちに集中しよう?】


 歩く度に四方八方から罠が飛んでくる。

 それだけでなくモンスターも襲ってきて、どんな罠があるのか把握しているのか誘導もしてくる。


【普通はモンスターと戦っている間に罠を踏んで不利な状況になるんだけどなぁ】

【全然罠を踏まないよね。踏んでも全く影響ないし】

【一撃でモンスターを倒しているのもありそう】


【いや本当に何で一撃でモンスターを倒せるの?】

【隠れていても直ぐに気づいて反撃しているし】

【普通に探索者としての才能もあるだろ】

【集中力があるからじゃ納得できない】


【そうか?才能もあるんだろうけど集中力がなきゃ出来ないこともありそうだけど】

【そもそも動きがスムーズで全く止まらない】

【なんというか身体の動かし方自体は極めている感じがする。罠自体にはかかっているけど】

【なるほど……】


 モンスターの奇襲を反撃し、罠にかかっても冷静に対処し、毒を受けても回復魔法で解毒するクライシス。

 それら全てを全く動きを止めることなく実行し進んでいく。


「そういえば学園の生徒達も見てるんだよなぁ」


【見てます!】

【精神訓練をすれば同じことが出来るようになれますか!?】


【そういや来てたな】

【ちょっと羨ましい】


「ふぅ……。一応言っておくけど鍛えても同じことが出来るとは限らないし強くなれるとは限らないからな?相性や得意なものは違ってくるし。それでもある程度は実力がつくとは思うけど」


【つまり嘘だった?】

【相性の問題だと言っているだろ】

【よくよく考えれば個人で違ってくるしな】


「どうしても強くなれないと感じたら諦めて別のところに教えを受けにいけ」


【まぁ妥当】

【何日も続けて効果がなかったら適正がないとしか思えないしな】

【だからといって本当に一日やそこらで諦めるのはそれ以前の問題だけど】

【わかる】


「………あっ。ダンジョンに挑戦するのは終わりです。ここからは雑談ですので、どんどん聞いてください」


【マジで】

【どうやって帰るんだ?】

【雑談終わったら帰るんじゃない?】

【それもそっか】


【それよりも精神訓練でクライシスから見て強くなれなさそうな奴はいる?】

【たしかにそれは知りたいだろうな】

【教えてもらう相手を呼び捨てか……】


「教わっているときや頼んだ時は頭を下げて丁寧に話しかけていましたよ。ちなみに見た感じではいないけど、もしかしたら停滞したと感じる奴は多いかも」


【そうなんだ】

【教えてもらう時は頭を下げているのか】

【一朝一夕で強くなれるはずは無いんだし停滞しても続けるべきなんだよなぁ】

【停滞しても続けたほうが良い?】


「………わからない。俺としては先に本能で暴れるほうが強い方はそっちを先に会得して何時でも使えるように精神鍛錬したほうが良いしな。その場合、精神訓練も意識の向け方は違うし」


【ビース「どうやるの?教えなさいよ」】

【姉御が来た!】

【気になるのはわかる】

【たしか周囲の音や風、光など常に感じるんだよね?】


「それは意識を常に張り巡らせ、冷静に対処できるようになるための方法。本能を自由自在に武器として扱うためにはむしろ真逆。全ての情報をシャットダウンして自分の中に潜り込め」


【ビース「なるほど」】

【本能が強い人は自分の意識に潜り込んで、そうじゃない人は周囲に意識を張り巡らせればよいの?】


「まぁ、そうですね。………やり方は教えたし、もう俺は必要ないのでは?」


【必要です】

【何を言っているの?】

【自分も気づかずに意識を乱れたら注意してくれるのに?】

【ビース「こんど見てもらうわよ」】

【少なくとも、まだ個人でちゃんとできてる気がしない】


【怒涛の否定】

【そんなに見てもらうことに価値があるのか?】

【やり方は教えてもらったしクライシスの言う通り必要ないだろ】


【精神訓練であんなに汗を流して疲れたのは始めてだから必要】

【今までのやり方が間違っていたんだろうなと思わせられたから必要】

【必要です】


「ふぅん」


【ふぅんって】

【どうでも良さそう】

【もう少し興味を持って?】


「さてと。そろそろ配信も終わりますね」


【えっ。もっと話しを聞きたい】

【ばいばーい】

【いつまでもダンジョンの中で話しているわけにもいかないしね】

【そういえば結構な時間ダンジョンの中にいるな】

【それじゃあしょうがないか】


「今度はビースさんとコラボになるのかな。約束もしてたし。ばいばーい」


【そうなの?】

【おつ】

【ビース「楽しみにしてなさい!」】

【楽しみだな】

【マジっぽいな】

【ばいばーい】

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