表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
一章 初めての配信

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/294

十四話(配信回)

『コラボ配信』新入りに鍛えてもらうわよ!『ビース、クライシス、シクレ』



「野郎ども!またせたわね!」


【待ってた】

【姉御の生配信!】

【新人が来たからかコラボが多いな】

【そうだよ!最近のブームについて話が聞きたいんだよ!】


「わかる!最近、すごいお姫様抱っこしている人増えたわよね!ブームの火付け人としてどう思っているのか、まず聞きたいと二人に思うわ」


「こんにちわ。特に何とも思ってないです。それとよく聞かれますがシクレ先輩とは恋人でも何でも無いです」


「こんにちわ。火付け役となってしまって恥ずかしいと思っています。あと残念ながら恋人では有りません」


【違うの!?】

【あんな堂々とお姫様抱っこしてたのに!?】

【見せびらかしていたように見えたんだけど!?】


「ダンジョンに挑もうとしていたら後ろで腰を抜かしていたので運んだだけでです」


【お姫様抱っこである理由ある?】

【それはそう】

【カッコイイ男の子にされるのは女の子の夢だよ】


「邪魔をしたから恥かかせるためにお姫様抱っこをしたに決まってるじゃないですか?見たならわかるでしょ顔を真っ赤にして手で隠していたし」


「……………」


【まぁ、たしかに恥ずかしがってはいた】

【そうじゃないんだよなぁ】

【お前は恥ずかしくないのかよ!】


「ちなみに部屋に戻った後は上の空だったり嬉しそうに笑っていたわよ」


「ふぅん」


【ふぅんって】

【それだけ!?】

【もうちょっと他にないの!?】


「そんなことより本来の配信内容に移りませんか?いつまでも続けていたら雑談で終わりそうですし」


【そんなこと】

【本気でどうでもよさそうだな】

【可愛い女の子が顔を真っ赤にしているのに】


「二人とも可愛い女の子ですよ。今から、その可愛い女の子の一人をボコボコにするんですけどね」


「え?」


「は?」


【この子は何を言っている?】

【二人共可愛いとは思っているんだなぁ。え?】

【な ん で 】


「気が緩んで大怪我させてしまったら危ないですからね。まさか鍛えてもらうと言ったくせに優しくしてもらえると思ったわけでもないだろう?」


「………それもそうね」


【真面目にやらないと怪我しそうだしね】

【ボコボコにするって言ってるけど、そんなに強いの?】

【そのぐらい強くてもおかしくない】

【シクレちゃんがいるのは怪我の回復のためか】


【なんで急に口調が変わるの?見ているだけなのに鳥肌が立ってきたし】

【戦闘スイッチが入ると変わるらしい】

【ガチの強者だからね 仕方ないね】


「ちなみに私は始めてあった日に反撃されて逆にボコボコにされたわ」


「襲ってきたほうが悪いだろう?」


「まぁね。そこに文句はないわ。こうして鍛えてもらう機会をもらえたのだし」


「なら始めようか?」


「ええ!」


 次の瞬間、両手足に鈍い痛みが走って地面に崩れ落ちた。


【は?】

【え?】

【何が起きた?】


【始めてあった日にボコボコにされたのも気になるけど何が起きたの?】

【全く見えなかったんだが】

【え?ボコボコにするって本気で言ってたの?】


「まだ回復したらだめだろう?しても最後の方と俺がやりすぎたと感じたら」


「なっ」


「意識はあるんだ。そして俺を睨む元気もある。なら立ち上がって反撃しないとなぁ」


 意図せずところで回復されないようにシクレを牽制するクライシス。

 完全に本能のままで暴れさせるためにギリギリまで追い詰めるつもりだ。


「ほら」


「ぐっ!」


【足蹴にしやがった!】

【てめぇ!】

【ん?】


【女の子にするようなことじゃないだろ!】

【少しは手加減しろ!】

【やり過ぎだ!学園に抗議してやる!】


「あぁぁぁぁぁ!!!」


「まだ足りないなぁ。怒りをベースにもっと単純になれよ。人の技術など一旦忘れろ。本当に忘れてしまったら笑うがな」


 既に万全の状態でないのに先日に奇襲してきたときよりも素早く鋭い攻撃をしてくるベース。

 それに対して笑いながら攻撃を避け、その上で何度も頬に手を添える。


【腹蹴られたのにすげぇ!】

【女の子の腹を蹴るやつなんてボコボコにしちまえ!】

【腹蹴られてあんなに動けるか?いやテンションが上がっていたら問題ないか?】

【もしかして見た目だけでそこまでダメージはなかった?】


「ふん!しっ!がぁ!!」


「俺を倒したいのならもっと純粋になればいいだろう。勝ち誇るのも全ては後。ただ俺を倒すことを考えるべきだろう。雑念が多すぎる」


「あぁぁぁぁぁ!!」


【やっぱり見た目が派手なだけで実は威力が低かった?】

【もしかしてさっきから疑問を出してる方?】

【どういうことだ?】


「私も聞きたいです。教えてくれませんか?」


【そのまま。挑発するために蹴ったのもあるんだろうけど、かなり手加減したんだろうなって。本気なら立ち上がれるはずがないし】

【そうか?】

【素手でミノタウロスの頭を首の上から吹き飛ばすパワーを持っているんだぞ。本当なら既にだるまになってもおかしくないだろ】


「あ」


【たしかに!?】

【あれ?もしかして見た目が派手なだけ!?】

【めっちゃ手加減している!】


【そもそも姉御が攻撃をしてから反撃もしていないな アドバイスをしているだけだ】

【マジじゃん】

【見た目に騙されて騒いでいたってこと!?】


「ほうら。集中集中。相手がどう動くのか本能で察知しないと」


「あぁぁぁぁぁ!!」


「まだまだ雑念があるなぁ」


【煽っているけど手加減はしているな】

【煽ってるか? 攻撃していないだけで戦い自体を楽しんでいるように見えるけど】

【つうか姉御のほっぺを何度も触って羨ましんだけど】


「あ」


【ひぇっ】

【急に冷えてきたな】

【シクレちゃん、やっぱり………】


 リスナーのコメントにシクレは二人を見て暗い瞳を向けていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ