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お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
十八章 夏休み 学園見学会

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百三十四話

「皆さん、おはようございます」


「「「「「「「「「「おはようございます!!」」」」」」」」」」


「元気が良いですね。今日は我が学園の学園案内に来ていただきありがとうございます。案内としては学園にどんな施設があるのか、どのように使っているか。またいくつか体験してもらおうと思っています」


 教師の説明に集中して話を聞く子どもたちと保護者たち。

 いくつか体験できると聞いて目を輝かせる者たちもいた。


「それとクライシスくんが教師に暴行したらしいですが。信じられないと思いますが、そんなことをしたのは今回が初めてです」


 そして続けられた言葉にざわめきが起こる。

 教師を戸惑いもなく殴ったのだ。

 だから教師に暴行するのはいつものことだと思っていた。

 だがその言葉を信じるのなら今回は初めてだと聞いて何があったんだと疑問に思う。


 そして思い至ったのは奇襲されていたこと。

 その直後だったからこそハイになって、あんな行動をしたのかと理解できそうになる。


「ですので安心してクライシスくんに接してください。クライシスくんも余程のことがない限り暴れようとしないでくださいね」


「はい。刃引きしていない武器で襲ったりしてこない限りはある程度までは流すので安心してください」


 クライシスもある程度までは襲ってきても流すと言ったことに学園関係者、見学者や保護者問わずに安心する。

 刃引きをしていないという条件はあるが、それで他の者たちが巻き込まれて怪我するよりはマシだと聞かなかったことにする。

 

 さらに言えば、それに関しては襲ってきたほうが確実に悪いのは少し考えればわかることだし、クライシスが受付の時にやられていたことを考えれば十分に寛大だった。



「ここが基礎訓練所です。ここで基礎訓練をする生徒がほとんどです。中にはこなした数や結果を競い合っている生徒もいます。例えば……これとか名前は載っていますが生徒のテスト結果が残っています。やってみますか?」


 その前に結果が載ってあるデータを初期化する。

 自分たち結果のデータが記録されるとわかりやすくするためだ。


「では、どうぞ」


「ふん!」


「おぉっ!やりますね。保護者の方もやってみますか?お子さんに良いところを見せるチャンスですよ」


 その言葉に乗せられて保護者たちも挑戦し始める。

 結果が出るたびに記録が残り順番も表示されていく。

 そのたびに悲鳴がでたり歓声が上がったりと完全に皆で楽しんでいた。


 そして一番に輝いたのは当然、大人の保護者だった。

 生徒は拍手と一緒にプレゼントを持ってくる。


「おめでとうございます。学園では偶にイベントで今回のようなゲームをしてプレゼントを送っています。お子さんと一緒にどうぞ」


 貰ったプレゼントを掲げる保護者。

 他の人達もその姿に拍手を送る。


「クライシスくんはどのくらいの記録なんですか?」


「あはは。気になりますよね?実はクライシスくんは記録自体は学年の平均より少し優れているぐらいなんですよ?」


 嘘だという声やえぇ~、という驚いた声が聞こえてくるが事実だ。

 最初は教師たちも手を抜いていると思っていたぐらいだ。

 それでも信じれるようになったのはクライシスもよくこの訓練所を使って誰よりも訓練している姿を何度も見たからだ。


 汗だくで努力している姿に手を抜いているとも思えなかった。

 そして自分たちより確実に強いクライシスが自分たちと変わらない記録を出している結果に強さの秘密を探りたくなる。

 そのせいでクライシスに鍛えてもらおうと考える生徒たちも増えていく。


「クライシスくんが強いのはおそらくは技量や精神、それに経験の差があると私達は思っています」


「「「「「「「「「「??」」」」」」」」」」


 技量や経験の差というのはなんとなくわかる。

 だが精神と言われても首を傾げてしまう。

 それで強さに直結するのか疑問だった。


「まぁ、そこは学園案内の最後で放課後の訓練でわかると思います。あっ最後の訓練は参加してもしなくても大丈夫です。それが終わったら帰るだけですので」


 どういうことなのか疑問に思う。

 最後の訓練は自己参加で良いのはわかったが、どう精神力が強さに関わるのか理解させるのか疑問だ。

 どうしても興味が湧いて参加してでも気になってくる。


「次は実験室の案内をしますのでついてきてください」


「実験室?普通の授業もするってことでしょうか?」


「それもありますが学園には他にも専門的な研究や実験をしており選択することができます。そのうちのいくつかを説明と案内させていただきます」


「専門的な分野ですか?」


「はい。回復薬や新しい武器の開発や設計。幅広く挑戦しています」


 専門的な分野でも挑戦していると聞いて、どの程度の施設があるのか気になってしまう。

 今から案内してくれるらしくて楽しみだ。


「あっ。ちなみに実験や体験はこれに限っては許可されていないのでご理解ください」


 それには保護者たちも頷く。

 軽く体験できることじゃないし簡単なものであっても、かなり時間がかかるのは想像できる。

 その分、実際にこの学園で作った回復薬や武器がどんなものなのか知りたかった。

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