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お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
十六章 夏休み 学園の課題

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幕間2

 いつものように肌寒い風を感じながら目の前の女たちは笑っている。

 着ていた制服は脱がされ下着姿にされて写真を撮られた。

 下着さえ脱ぐよう共用されるが否定しようとしても腕を捕まれ、為す術もなく脱がされる。

 腕も抑えられているため、あられもない姿を写真に納められる。


「この写真、誰にも見られたくなかったら言うこと聞きなよ?誰かに言ったら男に見せて襲わせるから。………わかった!?」


 最後の確認の圧に怯えて頷いてしまう女の子。

 誰かに見られたら恥ずかしいから腕を自由にしてもらって早く隠したい。

 男たちに見られたら、すごく嫌だった。


「もう終わったか?」


「あ………」


「いやっ!?」


「あばれんなってば!」


 男子の声が聞こえて慌てて隠そうとするが腕を抑えられていて、それも叶わない。

 そのまま男子が入ってきて見られてしまう。

 恥ずかしくて顔が赤くなり、涙が浮かんでしまう。


「うわっ。またやってんのかよ」


「いいじゃん。拒絶しないのが悪いんだし」


「ふーん。数人で集って怯えさせてよく言うよ。俺も写真撮ろ」


 入ってきた男子にも写真を撮られる。

 思わず顔を青ざめる。

 その次の瞬間に男子が叩かれているが、そんなことはどうでもよかった。

 男子にこの姿をいつでも見れるように保存されたことに絶望する。


「手も出して良いか?ムラムラしてきた」


「良いけど、終わったらちゃんと私の相手もしてよ」


 苛立ちながらも許可を出す女子。

 その言葉に嬉しそうに近づいてくる男子。

 言葉の意味を理解できなくても、その視線と手が何をされるか理解してしまう。


 いつものように下着姿にされるだけ。

 我慢すれば解放されると直ぐに解放されると油断していたせいだ。

 男の手が自分の体に触れたところで女の子は絶望した。




 冷たく痛い何かに襲われて意識を取り戻す。

 全身が痛く濡れている。

 最初に目に入ったのがバケツを持った女子。

 おそらくは彼女に冷たい水を掛けられたのだと予想する。


「それ着て帰りなよ。私達はもう帰るから」


「今日、お前の家に言って良い?」


「当然。ちゃんと私の相手をしなさいよ」


「わかっているって!」


 楽しそうに笑って去っていく二人。

 他の子達も全員帰っていく。

 完全に一人になったところで女の子は泣く。

 好きな相手に上げたかったものも全部奪われてしまった。


『嫌がらせや危害を加えられても何も動かないほうがダメだろ。やり返されるということを理解させなきゃ何時までも続くんだぞ』


 ふと、配信で見たその言葉を思い出す。

 今までを思い出せば何も行動していない。

 ただ黙ってやられていただけだ。

 そうすれば、いつか飽きるだろうって。


 その結果がこれだ。

 きっとこのまま黙っていれば、もっとひどい目にあわされる。


「やり返さなきゃ……」


 何度か家まで荷物を運ばされたりしたから場所は知っている。

 立ち上がり汚れた制服を着て歩いていく。

 

 途中ガソリンやアルコール、シンナーを買った。

 女子がこんな物を買って歩いているのに以外にも誰にも何も言われなかった。

 もし聞かれていたら何も言えなくて逃げるしかなかった。

 まるで天が助けてくれているようだ。


 そして自分が今からやることは悪いことではないと確信を持つ。

 自分以外の誰かが同じような目にあわないために、やり過ぎたら反撃をされるのだと教えるように。

 その役目が自分だったように感じる。


 たどり着いた家から楽しそうな声が聞こえてくる。

 ずいぶんと楽しんでいるようで外の様子には気付かないだろう。

 家の周辺にガソリンやアルコールを撒いていき、シンナーだけは玄関に置く。


 そして燃やした。


 十分な量のガゾリンやアルコールを撒いたからか、よく家が燃え上がる。

 あっ、という間に引火して家が少しずつ焼き崩れていく。

 中からは悲鳴や助けを求める声が聞こえてくる。


「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!」


 それが聞こえてくると笑いがこみ上げてくる。

 ざまぁ、とも思うし苦痛の声を上げているのがたまらなく愉快だった。


 どうやら足を怪我したという声が聞こえてくる。

 本当に運が良い。

 そのまま焼け死ねば良い。


 少し時間が経つとサイレン音が聞こえてくる。

 警察か、それとも救急車か。

 どちらにしても声を掛けられたら面倒だと、その場から離れる。


 そうしていると、ふと思い出す。

 他にも腕を抑えている子たちがいたな、と。

 彼女たちにも復讐すべきだと考える。


 彼女たちにもパシリとして扱われて家の場所は知っている。

 次は彼女たちだと歩いていった。

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