百十五話(配信回)
「美味しかったし。お腹いっぱいで満足」
「いろいろな味を楽しめて色彩も豊かでとても美味しかったです」
【実際に味の感想を聞くと更に腹が減る……!】
【本気で我慢できなくなる】
【食べたいけど高いんだろうなぁ……】
「値段は見せてなかったっけ」
「メニュー表は見せてましたし。値段までは見えにくかったんじゃないでしょうか?」
「なるほど」
【やすっ】
【安くない?】
【あれだけの量でこれだけの値段?】
【いや高いだろ】
【どこが?】
【値段をちゃんと見ろよ】
【安いじゃん】
【学生と大人で値段が違うんだよなぁ】
【本当に良く見ろよ】
【マジじゃん】
「これだけの量なのに安いから助かる」
「そうですね。学生を応援してくれているのでしょうが心配になります。それとも大人の方の値段はその分高く設定されているのでしょうか?」
【ありそう】
【いや妥当じゃない?】
【大人の金額も実際の量を見ると妥当】
【ちょくちょく子どもや大人かわかるコメントが出てくるな】
「気になりますが店の秘密でしょうし、聞かないようにしましょう」
「そうですか?隠すようなことはないと思いますが」
「技術や知り合いの店や自分たちの農場で作ったお肉だから、その分安くなっている可能性はありますし。それでも、ずるいという人はいそうですから」
【産地が自分の会社なのか】
【いそう】
【たしかに、それなら安くなるわ】
【そんな奴いるの?】
【それで利益を出せるのが羨ましい】
【多分、学生を応援するために大人も結構食べに言ってるんだろうな】
「ふぅ。そろそろ移動しますか?」
「そうですね。コメントに返事をしていたらお腹も落ち着いてきましたし」
「次はどこでしたっけ」
「次は武器屋ですよ」
【武器屋か】
【たしかに大事だな。大事なときに研ぎ忘れで武器が使い物にならなかったとか最悪だぞ】
【武器のメンテナンスは当然なんだよなぁ】
「ちなみにそこも学生は学割が効きます。その際に学生証は確認されますけど」
「意外と学生を応援してくれる店が多いんですよね。有り難いことです」
【将来は君たちが学生を応援するんだぞ】
【昔は大人たちも応援されていた側だったんだな】
【応援された側が応援する側に回るのか】
【そりゃ時間が経てば少しずつ増えていくわな】
「将来か……」
「将来……」
【クライシスくんはともかくシクレちゃんは何を想像したの?】
【何で顔を真っ赤にしているんですかねぇ】
【どういう未来を想像したんだ……】
「教師とか面倒なんだよな……」
「…………今似たようなことやってませんか?」
【似たようなことやってるだろ!】
【あぁ、だからか?】
【少しとはいえ教師の仕事の大変さを理解したからやりたくないのか】
【なるほど、そういうことね】
【お願いします。これからも続けてください】
【直接教えを授かるのと配信で見るのでも差がありそうだよな】
【配信でも良いので鍛えてください!】
「まぁ、はい……」
「頑張りましょう、ね!私もできることがあるなら手伝いますから!」
「お願いします」
【嫌そうで草】
【絶対学園でも教える時面倒だと思っているだろ】
「……………今日はここで終わりだな。…………っかれた」
「お疲れ様でした」
【おつ】
【おつかれ】
【おつ】
【おつ】
【何時間配信した?】
「予定していたとはいえ朝からずっとは思った以上に辛いですね。ただただ戦っていたほうが楽」
「大変だったのは同意ですが、そうですか?」
【人によるんじゃない】
【1日中配信しているし疲れたのはわかる】
【マジで外も暗くなっているな】
【過去最長配信配信じゃん】
「今日行った場所以外にもお店は沢山あるので興味のある方は自分の足でも調べてみてください」
「今日紹介したお店以外も良いお店ですよ。時間と許可を取れたお店の関係もあって紹介できなかっただけで」
【たしかに全部が配信する許可を出すわけ無いか】
【かなりの店を紹介していたけど、まだまだあるの!?】
【1日中使っても紹介しきれないのか……】
【移動時間もあるし当然か】
【何度でも言うけど、むしろ良く頑張った】
「ありがとうございます。暇人ども、今日は一日おつかれさまでした」
「また学園の周りを紹介するにしても今度は一店舗か二店舗ぐらいだと思います。時間も一時間か二時間ぐらいにするので安心してください。今日は本当にお疲れさまでした」
【おつ】
【乙】
【配信する方も見てる方も疲れたからね。まぁ、そうなる】
【乙】
【参考になりました】
【おつかれー】
【学園選びの参考にさせてもらいます】
【入学するために頑張ります】
【二人ともしっかり休めよ】
【おつ】




