表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お金のために配信者になります〜えっ、人気がないとお金はもらえないんですか?〜  作者: 霞風太
一章 初めての配信

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/294

九話(配信回)

【おっ、ヤーキ兄貴の舎弟じゃね】

【マジじゃん 力を貸してもらえば】

【大丈夫なの?あきらかに不良っぽいけど】

【大丈夫大丈夫。見た目は怖いけど良い人たちだから】


「あっ、本当ですね。クライシスくん知っていると思いますけどダンジョンで困っていたら助けてくれる人たちがいますから挨拶しに行きませんか?」


「良いだろう。あそこの人たちか?」


 クライシスが指さした先には不良と呼ばれ敬遠されても仕方がない格好をしている者達がいた。

 シクレはその通りだと頷き二人で近づく。


「すいません。ちょっと良いですか?」


「あぁ?…………お久しぶりです!!」


「何の用でしょうか!!?」


【うるさっ!?】

【いつもこんなんだっけ?】

【クライシス君、間近で叫ばれて意識が少し飛んでない?】


「思った以上に慕われているようだなぁ」


「ちがっ。いつもはこんなんじゃないから!?」


【何したんだよ?】

【シクレちゃんがいつの間にか姉御になってた?】


「あっ、何だお前?」


【あっ、クライシスくんに噛み付いた】

【まぁ新人だから知らなくても当然か】

【それはそれとして怖いもの知らず過ぎる】


「ごっ!?」


「すいませんでしたぁ!!」


「後でよくよく言い聞かせるので許してください!」


【え】

【思いきし地面に頭を叩きつけたよな】

【えっ、知り合い?】

【もしかして配信を見てたとか?】


【ヤーキ兄貴って配信してたっけ。ちょっとクライシスくんのこと知っているから確認してこよ】

【今日はしてないから次の配信の時に聞かないと】

【なんかよく見ると涙を浮かべて思い切り身体を震えてね?】


「知り合いですか?」


「…………見たことあるような気もするなぁ?」


【あるのか?】

【もしかして既に喧嘩を売られた経験あり?】

【この人たちはそんなことはしない!】


 頭を上に向けて思い出そうとするクライシス。

 その間も舎弟たちは身体を可哀想なくらいに震えている。


【ねぇ。本当に何したの?】

【可哀想なくらいに震えているんだけど】

 

【ヤーキ「なんでクライシスさんがシクレと一緒にいるんですか!?」】


【ヤーキ兄貴キター!】

【えっ、やっぱ知り合い!?】


「え!」


 事務所の先輩でもあるヤーキが来たことに嬉しくなるシクレ。

 どんな関係なのか、どうすれば良いのかわからないから本気で助かる。


「あっ、ヤーキさん!クライシスくんと知り合いなんですか?」


【ヤーキ「知り合いといえば知り合いだけどなんで土下座してるんだ?」】


【なんか始めて会った人だから威嚇をしたら地面に叩きつけられて土下座されたみたい?】

【シクレちゃんも言っているけど知り合い?】


【ヤーキ「なんで喧嘩を売るんだ!?両手両足の骨を折られてダンジョンのモンスターに食われたいのか!?ガチでヤルからな、そいつ!」】


「は?」


【は?】

【は?】

【え?それ犯罪じゃ?】


「あぁ〜!もしかして何年か前にカツアゲしてきた奴らか?殺してはいないけど腕を食われたやつもいたなぁ。安心しろよ。殺しに来ない限り俺も殺さない。ダンジョンでのカツアゲは生死に関わるからなぁ?」


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


「許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください」


「………」


【何て反応したら良いか困る】

【別にカツアゲくらい良くね?】

【は?それで肝心な時にクスリと足りなかったらどうすんの?普通にクソだろ】

【あっ、そっか金だけじゃなくクスリとかも奪われるのか】


【ヤーキ「すいません。後日謝罪に行かせてください」】


「……ヤーキ先輩、一応同じ学園の一年生ですよ、クライシス君は」


【ヤーキ「全然、知らなかった。後日、挨拶させて頂きます」】


【いつもと違ってすごく丁寧】

【そんだけ恐れているんだろうな】

【ってかクライシスって大丈夫?過去のやべぇことがバレたんだけど】


「………クライシス君、もしかして捕まらない?」


「何の話?」


「いえ。両手両足を折ってモンスターに襲わせたとか……」


「証拠がないなぁ?何を言ってもダンジョン内の、しかも過去の出来事だから調べることは出来ないだろう?」


「それは……」


「そもそもカツアゲなんてしなければ良かっただろう?だから正当防衛で殺されかけるんだ。なぁ?」


 最後にヤーキの舎弟たちへと視線を向けるクライシス。


「はい………」


「おっしゃるとおりです………」


【完全に怯えているじゃん】

【本当に殺していないの?気づかれないからバレてないだけで本当は殺していない?】

【実は既に殺した経験があるって言われても驚かないぞ】


「ダンジョン内の殺人は明確な証拠がないと罪に問えないからなぁ。こうやって配信でもして証拠がない限り」


【え】

【なにをいっているんです?】


【ヤーキ「シクレ絶対に配信を切るなよ!」】


「殺しはダメですよ!?」


「殺すことになっても正当防衛だから大丈夫に決まっているだろう」


【ねぇ、気づいたんだけどさ】

【何?】

【配信でもしなきゃ証拠が残らないって言うことは配信外では………】

【止めて】

【もう確定じゃん!!】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ