「『羅生門』の作者は病んでいたのでしょうか?」(14歳/男子学生)
はてにゃ? もしかしてお前さんの宿題の内容に『羅生門』に関わる事柄があったにゃね。むぅうう。確かに、あの描写が『惨い』とか『怖い』と感じる人は居るかもにゃ。
でもあれ最初から主人公の男は盗人になろうとしたんじゃないにゃよ。背景がちゃんとあるにゃん。先ず男は職を失ってしまって、食うにも困る状態の下人だったにゃん。
その時は、まだ娑婆の考え方も持っていたにゃが、羅生門という所はおぞましい場所だったにゃん。あまり言うと気分が悪くなるかも知れにゃいから割愛するにゃ。男はその中で、生き抜くために追いはぎしてた老婆と出逢い、彼女の行いを見て盗人になることを決めたにゃん。
確かに、病んでるにゃー。
でも安心するにゃん。作家はみんにゃ病んでるもんだからにゃ。んにゃ、夏目漱石は教師で頭が良かったとにゃ? 甘党だったとも先生から訊いたとにゃん? 確かに『坊ちゃん』はコミカルで面白いにゃんね!
(……『こころ』もあるにゃが)
にゃん、今日の相談料は……芋ようかん! ちゃんと紙に包んで持ってきてくれたにゃね! あみゃーあみゃー♪
ちょっと話を聴いて、お前さんが宿題をしているのが伝わってきたにゃん。作家は表現したいものを表現するのにゃ。たとえ作者が病んでいようがいまいが、お前さんの好きな物語を手に取ると良いにゃよ!
この世には、数えきれないほどの本があるからにゃ~!