06話
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目が覚めるとベッドの上だった。
慌てて起きようとするが全身に激痛が走りベッドから転げ落ちる。
何だこの痛さは。
筋肉痛とはまた違うチクチクとした痛みが襲う。
「おいおい、何してるんだよ」
話しかけてきた奴は短髪の金髪で少しドスがかった声の男だ。
だが、誰かは全くわからない。
「あのー申し訳ありませんが貴方のお名前をお伺いしてもいいですか?」
「あー俺?ジーニャスのクランリーダーのガンだ。聞いたことくらいあるだろ?」
「へぇ…」
トップクランじゃねえか。
この世界には冒険者という職業がある。
内容としては町の外の魔物駆除や雑用、まあ前世ちっくに言うなら派遣かな。
この職業は人手が少なくさらにはクラン通しの競り合いが日常といった地獄の職業と言われているものだ。
しかし、そんな中でも唯一三桁の所属人数をもつのがジーニャス。
彼がそのクランのリーダーだ。
「で、何でそんなクランリーダーの人がこちらに?」
「ボウズが儀式のときに魔力暴走したから心配で見に来てやったんだよ。俺は儀式の警護の仕事で近くにいたんだがお前全身から血が出てたぞ。」
まじかよ。
そんな儀式って危ないものだったのか?
「どうして魔力暴走が起こったのかよく分からないって顔をしているな。確かに俺は心配だから見舞いに来たという理由もある。」
なんだこいつ
「あともう一つはな、ボウズ。お前の魔力暴走が異常なんだよ。」
さっきからいちいち遠回しに言いやがって。
結局何が言いたいんだ。
「ともかく、今お前は手のひらに魔素を浮かばすことができるはずだ。」
やってみろ。
いやいや、やってみろと言われてもやり方分からないんだけど。
「取り敢えず目を閉じろ。そして血液の巡り、心臓の音、肺に取り込む酸素、その全てを感じるんだ。」
目を閉じる。
深呼吸すると落ち着いてくるのが分かる。
自分では気が付かなかったがどうやら興奮状態だったみたいだ。
瞑想を続けるとふと体の中に違和感を覚える。
グリュグリュグリュ
「な、何かが動いている。」
「そうだ。そのなにかを感じるんだ。それがボウズの魔素だ。」
言われたとおり、体中うごめくものだけに意識を向ける。
すると、体が動かなくなり目を開けても真っ暗闇になっていた。
恐らくこれは意識の奥底だろう。
恐怖を感じるが俺はお目当ての魔素を全身で感じようと集中した。
体を動き回る魔素は胸のあたりが終着点なのか胸に集まっている。
あぁ、心臓とはまた違うものが胸のあたりにある。
簡単にいうと器。
その器に意識を向けるとどす黒い液体でいっぱいになっていた。
それをすくい取ろうと手を伸ばす。
俺はハッと状況を思い出し手を縮めた。
こいつ、見舞い以外の理由で俺に会いに来たと言った。
俺は本能的にこの黒い液体が何かが分かる。
十中八九これは黒の魔素。
おそらく転生したおかげで器が大きくなり黒の魔素が溢れずに入りきった。
しかも、恐らくだが人よりも倍魔力量が多い。
つまりこいつは俺が異常なまでの魔力に魅せられクランの勧誘に来たというわけか。
恐らくガンは俺が黒の魔素を持っているとは思っていない。
いや、半信半疑だろう。
ここで黒の魔素を持っていることがバレたらそれこそ脅してでもクラン勧誘されるに違いない。
でもだからといって魔素が出せませんと言えばは必ず怪しまれる。
よし。
覚悟を決めろ。
恐らく俺の何十倍も強いであろうガン。
もし脅されようものならこの未知の黒の魔素を使って殺せばいい。
ヨワイモノイジメスルヤツハコロサナイトイケナイシナ。
俺は勢いよくその黒い液体に手を突っ込む。
暗闇が一気に明るくなっていく。
体が動くようになり、恐る恐る目を開ける。
すると、予想していた結果とは違った。
汗ばんだ手のひらに浮かんでいたのは赤い魔素だった。




