08話
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「おいおいまたかよ…」
ん?今こいつまたかよって言った!?
このバケモンみたいなやつと毎回戦ってんの!?
ガンは俺を背中から降ろすと後ろに駆け出した。
まさか逃げる気か?
「逃げれるとでも思っているのですか!ガン!!!」
そう言うと、ジェシーは地面を蹴る。
!?
ジェシーは五十メートル程離れたガンにひと蹴りで追いついた。
ジェシーが蹴った地面がえぐれている。
すると、ガンは何か詠唱していたのか振り向くと
「炎の壁!」
そう言い放つと巨大な炎の壁が現れた。
それを予測していたのかジェシーは後ろに退く。
相手から距離を取りつつ長い詠唱を唱えるのか…赤い系統魔法にはそれなりの戦い方があるわけか。
これはジェシー、一気に不利になったんじゃないか?
そう思いジェシーを見たがすごく笑顔だった。
ガンが出した炎の壁は草原に吹く風でここまで熱気が襲ってくる。
だが、ガンはこの状態にも関わらずすかした顔でジェシーを見つめていた。
…やっぱりガンには余り文句を言い過ぎないようにしよう!
別に…ビビったわけじゃないからな!
するとジェシーは満足げに
「相変わらず桁違いの魔力量、そして、それをもてあそぶことのないガン自身のスキル。やっぱり私のライバルはこうでなくてはな!!」
などと歓喜しているが
ガンは呆れ顔だ
「はぁ…ミヤビ…どういうつもりかは知らんが、こんな戦闘を見る機会なんてそうそうない。ちょっと早めの社会科見学だ。しっかり目に焼き付けておけよ!」
そう俺に言いガンは先程の姿勢とは打って変わり炎の壁をすり抜け前に飛び出した。
近接が得意な相手に正面衝突だと?
得策ではないはずだ。
赤の系統の魔法は詠唱が長い分威力も強い、しかしそれが活かされるのは遠距離でのはずだ。
一体何を。
勿論ジェシーはこの隙を見逃さず緑のオーラを纏った爪を振り下ろすと、その先にあった木々がものすごい爆音と共に引き裂かれた。
ガンの体ごと。
こえぇー。
あいつめっちゃイキって社会科見学がどうのの言ってたくせに殺されたぞ…
そういえばジェシーの正体ってなんなんだ。
そして俺この後どうなるんだ。
やばい
逃げないと、ってあれ?
引き裂かれたはずのガンが五人?
めっちゃ怖い
すると五人のがガンが喋りだす。
「「「「「ミヤビ、これがカウンター魔法、火の誘惑。まぁオリジナル魔法だからあまり参考にはならんがな。」」」」」
やべぇ五人のガンが同時に喋ってるのシュールだし、攻撃されたら分裂するってチートやん。
あと、殺されたと思ってガンのこと忘れてたのなしで!
「「「「「まぁ勿論弱点もある。それは言えないがこの戦闘で探してみるといい。」」」」」
「クっ…いつの間に詠唱してたんですか!」
ジェシーは焦っているのか冷や汗を垂らしながら早口で叫ぶ。
「いつでも隙はあったな。今回は炎の壁のときだ。」
へーなるほどな。
隙を見せたように思わせ相手を油断させた。
つまり魔法を使った戦いは心理戦も大事になってくるってことか。
「「「「「じゃあ終わらせるぞ、火の神の戯れ炎の小球」」」」」
そして、ジェシーに五つの炎の球が襲った。
やっぱ戦闘シーンはいいですよね。




