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超時空戦闘空母アマテラス  作者: 海乃 千鶴
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第016話 戦争の気配 2


 元ランペスト将軍一門の家族は

親戚も含め800人近くに達していた

それを全員受け入れたのは最近完成したばかりの

秋乃島センターホテルで有る

秋乃島センターホテルは商業区の北側の奥に有り

50階建て高さ200mで南に向かい逆凹型の超巨大高層ビルで有る

また孤児達の受け入れは居住区に建てられ

五階建ての建物で高さ制限が有る場所だ

他所を日差しが遮る事が無い様に建築されていた


孝充はランペストとクレーランド王国の今後に付いて話し合い

*初代大統領にランペストが就任

*秋乃島と同盟関係の締結

*政教分離で教会の政治参加は不可

*王政の廃止、貴族院の廃止、暴力的結社は不可

*税率は7割負担から3割負担に変更

*奴隷制度の廃止、犯罪奴隷のみ残す

*軍に関しては飽く迄も自衛の為の国防軍に留め

近代化を推し量る事に

*年金保険制度の樹立等を基本に

道徳的民主主義国家樹立をする事で落ち着いた


民主主義の基本については

ナビが直接脳にインプットする事で時間の短縮を図り

現行体制崩壊後に王城改め国会議事堂に入場する事に為った


ナビからの報告で

アマテラスに入る事が出来ると連絡が来たので

孝充はドメル少佐を含むランペスト以下一門46名を引き連れ

見学をする事になった


「大統領此れが戦闘空母あまてらすです」


「此れは凄い

こんな巨大な物が空中に浮くのですか

信じられません」


「浮くだけでなく

光よりも速く飛びますし

海にも潜れ月にも飛んで行けますよ

間に合えば祖国迄これで皆さんを送りますので」


「本当にですか」


目をキラキラさせて喜ぶランペスト達


「それから訓練は厳しいかも知れませんが

皆さんの兄弟や子供達をこの船に乗せませんか

一応100名迄受け入れますけど

女性も平等に半数受け入れます

それに此の船は国際的に運用しようと考えてます

試験を受けさせては如何でしょうか?」


「それは素晴らしい

多くの国で運用すると云う事ですか」


「そうです

但し民主主義の同盟国のみですが」


「戻りましたら

家族に早速話してみますので」


後日18歳~40歳迄の募集を掛けると

何と二百人以上の申し込みが来たのだった

予想以上の申し込みに喜ぶ孝充

そしてその日の内に試験が行われ

知力、体力、魔力、適性検査が行われ

百名が選出された

流石は軍閥の子息の為

基礎的な実力が高く拮抗していたが

何とか天照のクルー要員が選出されたのだった

彼等は訓練の為次元空間訓練所に入所する

要は時間経過が起こらない空間の事で

謂わば形を変えたダンジョンで有る

そこで90日間の訓練を行うのだが

傍目には1日しか時間が過ぎていない様に映る

訓練終了後レベルアップポーションを飲み

正式にクルーとして搭乗して貰うのだ

また適性検査から判断し

地上勤務50名も追加採用され

後日次元空間訓練所に入所する事に為るのだった


◇此方はランペストの部屋


「父上!

無事に訓練を終了しました」


報告に来たのは長女と次女の二人だ

狭き門を二人共に合格していたのだ

また次男は国防軍科学研究所に別途入所が決まっていた

残念ながら長男はランペストの新国家樹立の輔佐業務が有り

試験を受けさせて貰えなかった様だが納得はしていた

しかし納得出来ないのが三女のアルメリアだ

年齢の規定に到達していないのだから仕方が無い

アルメリアは未だ10歳なのだ


「訓練は如何だった?」


「途中で脱走したくなる程に大変でした

そして二人して何度も泣きました」


「レリアがそう云うのなら

相当キツイ訓練だったんだろうな」


「そうなんです

私達は二人共レベルアップポーション飲み

レベル150は超えたんですけど

それでも未だ弱いのですよ」


「何と150を超えたのか

数多い王国兵の中でも数十人しか居ないんだぞ」


「そんなに強いと云う事はないですよ

教官達は全員1万を超えているのですから」


「何だと!

秋乃島の兵士達は全員1万を超えているのか!

王国の勇者やトリプルSですら5千程なんだぞ!」


「教官が教えてくれたのですが

孝充様達は100万は超えてるのではと申しておりました」


「なんと100万!!」


頭を抱えてしまうランペスト


「父上!!」


「あ!すまない

考え事をしてしまった」


「父上!御相談が有ります

私達のどちらか一人を孝充様と婚姻を結び

ランペスト家に孝充様の血を加えましょう」


「えっ!?

何で行き成りそんな!」


「お家の為です」


「そう云ってくれるのは私としては嬉しいが

孝充殿が果して受け入れるか如何か

お前達は知らぬだろうが

暇を見付けては植物園に通い

健介殿と一緒に盆栽の仕立て方を習っているそうだ

他にも巨大温室に植える為に南の方に飛んで

色々と探しているそうなのだ

普段の行動から考えても

女性に対しとても興味が有るとは思えん」


「其処を何とかするのが

父上のお仕事です」


「分かった

私の愛する娘達の為に気に掛けておこう

但し今時大戦が落ち着いてからだぞ

お前達も植物園に行って来い

そして孝充殿に顔位は覚えて貰う努力をしておけ」


レリアとアネモネはランペストに云われた通り

植物園にやって来て

孝充と健介を見付けるのだが

近付いて行くと行き成り消えてしまうのだった


「管理人さん!

今此処に孝充様達が居なかった?」


「あ~あっ居たよ

でも着生蘭を捜しに山に行ったよ

今夢中で変異個体を集めているからね^^」


「それは何ですか?」


「それはね

ランって云う花なんだよ

育てるのが少し難しいけど

大きくて綺麗な花が咲くんだよ」


「綺麗と云うだけだ

花を探してるんですか?」


「いや其れは違うね

将来国民達が困らない様に

新しいビジネスを模索しているんだよ

花一輪で中金貨1枚から大金貨1枚位には成るからね」


「何故花一輪がそんな値段に?」


「例えば結婚式のブーケとかね

ブーケは結婚式では重要な役割を熟すでしょう

希少価値の高いブーケだと海外の貴族や王族が喜びます

要は外貨獲得の為に孝充様達は動いているんですよ」


「良く分かりました

私達も希少なランの花を見たいのですが」


「あの一番大きな温室に行けば見れますよ

但し子供達が栽培の勉強をしていますので

教官に一言断ってから見学して下さい」


レリア達は云われた通り

教官の許可を得てから見学を始めるのだった

其処で初めて大輪の豪華な花をみて驚く

王都の花屋さんで見た物とは全然違う花が咲いていたのだ

素人目に見ても

それが如何に素晴らしい物なのかを理解するには充分で有った


レリア達は少し反省をした

今迄人の上に立ちながらも

領民達の事は少しも考えず

唯贅を貪っていた自分達が見えて来たのだ

それに控え孝充達は明日を見詰め

領民達の為に日々努力をしている

考え方の違いに只々愕然とするのだった

そして孝充はレリアよりも一つ年下なので

レリアは人として

孝充にとても負けてしまった様にも感じるのだった






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