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超時空戦闘空母アマテラス  作者: 海乃 千鶴
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第014話 初めての冒険 8


 翌日の朝になると孝充と健介以外は

二日酔いで気分が優れない様だ


「ゴミール診察だ」


「診察ってなんだ?」


「昨日の傷口を確認すると云う事だ

後から後遺症等が出ない様にな」


「そうか

何か知らんが頼む」


「内臓に未だ少しダメージが残ってる様だが

まっ大丈夫だろう

お薬出しておきますね~」


「あの~タカミツ・・・・・・・

何度も云うが助けてくれて本当にありがとう

皆から聞いたんだよ

瀕死の重傷で死にかけてたと

それでな

俺は何か礼がしたいんだよ」


「そうだなそれじゃ

西門近くに孤児院が有るだろう

何か有ったら力になってやって欲しい

またその力もお前達に与えた心算だ

今のお前達の力は全員ギルドランクC+以上のレベルだからな

間違い無くギルドのトップランカー並だな

だからお前は正義の為に頑張ってくれ」


「分かった

恩人がそう云うのなら俺は全力で強力する」


ポートリアに帰る準備を始めていると

ゴミールがバイクについての質問をして来た


「その召喚獣って如何やって召喚するんだ?」


「そうだな

魔力が最低でも1万以上くらいと知識が必要だな

とっ云うか此の召喚獣はお前達じゃ振り回されて

乗れないと思うぞ」


「孝充ってレベルどれ位なんだ?」


「俺か~

確か今60万以上だな」


「エーーーーッ!!\(◎o◎)/!

勇者やトリプルでも5千って云われてるんだぞ

お前、何者なんだ--!!」


「いや

俺達全員普通にそれ位だぞ

それにオレ普通の人間やし」


「いやいや

それって普通でねえから」


「ん~そうだな

孤児院の面倒をキッチリみてくれるか?

見てくれるなら

もっと強くなれる良い物をプレゼントしてやるぞ」


「いやいや

プレゼントが無くても

面倒をみようと考えてたから」


孝充は少し考え

ゴミールに次元収納ポシェットをプレゼントする事にした

内容は

コンテナハウス、生活ゴーレム、外泊用調理器具等々

オマケは狩り用次元余剰枠10トンと

目玉商品の召喚獣スーパカブ5台だ

スーパカブはジッポーと並び世界最強の武器とも称される物で

要は巷で見掛ける配達用の50CCのバイクだ

特に東南アジア等では絶大な人気を誇る

操作マニュアルは

ナビがゴミール達の額に指を当て脳に直接インプットした


「なあゴミール

俺は戻ったら

商業ギルドに頼み孤児院の回りの土地を買い占めるから

ゴミール達も其処に住めよ」


その後ゴミール達は孤児院の面倒をみて

孤児達に慕われる有難いお兄さん達に変貌して行くのだった

またアリルは生活に余裕が出来始めると

孤児やゴミール達それに近隣の子供達に無料の教室を開き

読み書きや算数を教え始め感謝される存在に為って行くのだった

勿論その裏には孝充達の存在が有るのだが


話は戻り

孝充達バイク軍団(含スーパカブ軍団)は西門近く迄戻り

目立たない所でバイクを次元収納してギルドに戻ると

歓迎の嵐だったので

序でに健介もギルドに登録をさせた

次に商業ギルドに向かい

孤児院の周辺の土地の買い取りを商業ギルマスに依頼し

買い出しのために出掛けるのだった

市場に寄り食料を大量に買い込み

商業ギルドに紹介された市場組合に赴き

雌ヤギ20頭、雄ヤギ2頭、雌鶏100羽、雄鶏10羽を依頼して

孤児院に走って向かうのだった

走るとは云ってもゴミール達に合わせ

時速約50K程で走るのだが

周りから見る分にはそれでもメチャメチャ速いと思う

孤児院の玄関近くに着くと

孝充に懐いている一人の女の子がドアから飛び出して来た


「お姉ちゃんお帰り

早かったね」


《プッ》


「イヤイヤ

お姉ちゃんでなくお兄ちゃんだぞ」


「コッチのお姉ちゃんはお友達?」


「プッ

健介お姉ちゃんって言うんだぞ」


《俺は男だ!!》


「子供相手にムキになるなよ」


《ムキになってないー!》


孝充はアリルに断り

孤児院の向きを真南に向け

外装を殆ど変えずに中を鉄筋コンクリート造に建て替え

屋根にはソーラーパネルを設置し

向かって左横に銭湯を造り魔導ボイラーを取り付けた

その隣にゴミール達の家を造り

孤児院の右隣には畜舎と平飼いの養鶏場を建てて

ワイバーン等に襲われぬ様にヤギと鶏の遊び場を

フェンスで覆い安全対策を施した

そして

孤児院の裏手に

目立たぬ様に鉄筋コンクリートの二階建ての家を造り

地下には秘密の転移ゲートを拵えるのだった

次々に建つ建築物に皆が驚いていたが

孝充はその内馴れるだろうと思う事にした

かくして孝充達の秘密基地がポートリアに出来るのだった


そして孤児院は収入を得る術を獲得し

銭湯は近隣の住民達に格安で開放

入り口には直売場を設け

玉子、チーズ、石鹸等色々な物を販売し

生活にゆとりが出来始めるのだった

勿論其処にはゴミール達が狩って来た

魔物の新鮮な肉が毎日並ぶのだった

孤児達は早起きして家畜の世話をし

畑を耕したりしながら

新たな孤児達を古株の孤児達が自ら受け入れ

面倒を見れる様になってきていた


尚弊害が無い訳では無い

噂を聞き付け流れて来る子供達

親から捨てられ流れて来る子供達

病気の子供達

未だ見ぬアルカディアを目指し遠くから長い道程を歩いて来る子供達

孝充の指示の元

アリルは全てを受け入れ

転移ゲートを使い秋乃島に送り届けるのだった

受け入れる側としては大変だけれど

やりがいのある仕事として受け止められている

その中でも一番人気はヘル大佐だ

初めは見ただけで泣かれてしまっていたが

ヘル大佐のダンジョンの果樹園や農園でお手伝いをする内に

本来の優しい性格が子供達に受け入れられ

ガイコツのおじちゃんと呼ばれ

子供達の懐き度が半端ない様だ


面白く無いのが王国の行政機関だろう

嫌がらせの為取り締まろうとするが

責任者達に呪いが掛り

ゴブリンの顔に一晩で変化してしまうのだ

それも指示だしの責任者や幹部だけで

彼等は元々貴族の次男や三男坊で

大した能力も無いのに貴族と云うだけで役職に就いている

そして恐いのはその家族迄もがゴブリン顔に変化してしまうのだ

此れは健介が造った呪いゴーレムの仕業で

闇夜に乗じ転移して眠っているところで呪いを掛ける

朝起きると顔に違和感を覚え鏡を見て腰を抜かす

その様な感じで嫌がらせをする処ではなくなるのだ

特に可哀想なのが嫁入り前の貴族の娘達だ

解呪する為に王国の魔導士達が出張るのだが

一向に効き目が無い

最初甘く見ていた魔導大臣も匙を投げ出す始末だ

とうとう自殺者迄現れたが

世間の風は冷たい

事情を知る者達には自業自得と囁かれ

王国には如何する事も出来ない

それに孝充の意向を酌み

商業ギルド、冒険者ギルド、錬金ギルドが協賛し

孤児院を助成している為

王国も表立って取り締まる事が出来ないのだ

また王国も大陸発見の報告の方に興味が有るらしく

軍隊派遣の準備に余念がない

余ってゴブリン事件に対しては然程王国にも興味を持って貰え無い

その為に行政機関も黙認と云う形に落ち着くのだった

但し大陸発見の報告の所為で

後日王国は転覆させられてしまい国事体が無くなるのだ

何せ大陸と思って軍隊を送り込んだ所は秋乃島なのだから

孝充が許すはずもない




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