19/30
訪れる風に揺れて
過ぎ去った嵐のあとを
追うように訪れた冷たい風
溶け込むような朝の陽射しに
眼を奪われている
暑い季節には観れなかった
眩しい程の輝きを
この眼に焼き付けて
想うことを態度で示しても
届かない願い
話すことにより
漸く和解の扉が開く
長い間のわだかまりが消えていき
平穏な日々が訪れる
使うことを忘れようとしていた
使うことが可能なテレパシー
いつか貰った暖かい想いをもう1度
冷めた心に届けてくれるのだろうか
失いかけた優しさと
捨てようとした笑顔を
取り戻せる日が来るのだろうか
夢を観る事さえ忘れている日々に
再び夢を観る事が出来る日が来るのだろうか
似たような日々に疲れ果て
手に入れた不思議な感覚に
懐かしい想いが蘇る
訪れを待つ冷たい風に
陽射しの似合う季節
冷めた心に
暖かい陽射しは立ち止まるのだろうか