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冷めていくコーヒーのように
知らぬ間に過ぎ去った嵐が
冬の訪れを追い風と残していく
昨日までの葛藤や言葉に出来ぬ苛立ちを
今日の寒さが冷やしてくれているように感じ
まだ緑がかった木々が
昨日よりも色を落とし薄れている
淹れたてのコーヒーが冷めていくように
このまま想いも冷めていくのだろうか
人の心もまた押しては引いていく波のように
想いとは裏腹な言葉だけが
置き去りのまま
真実を知らぬ
その場限りの笑顔と言葉だけが
溢れかえる人の波に消えていく
夢占いの言葉との交差点には
等身大の現実がある
雲間が去ったあとの
薄い水色の空のように
いつかは この心も晴れていくのだろうか
ここに 影だけを残し
偽りの姿を笑顔に変えて