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閉ざされた街の中で
夏の風に揺れた緑も
色あせて行く
数キロと続く道には
まだ葉をつけたままの木々が生い茂る
そんな都会の途上には何も感じることなく
仕事に向かう車で溢れかえる
陽を観ることもなく 数日の時が過ぎていく
暗闇のような空の下には今日も雨が降り続く
人の心を代弁しているかのような雨に
心まで流されてしまいそうだ
早朝の車線には並ぶ渋滞の列
行き交う車に無理な割り込みが目立つ
曲がる交差点の視界の先には
2台の事故車両が道を塞ぐ
そんな無謀な運転の目立つ都市の中
先を急ぐトラックの車列に紛れて
真夜中早朝夜遅くまで
休みも無く働く人々もいる
やりたい事を諦め 過ぎて行く毎日と
先の見えない未来に
今という時を 残して行かなければ
たとえ陽射しを浴びることが無くても
明日には明日の風が吹くだろう