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雫(しずく)
ぽたりぽたりと雫が落ちた。僕の鼻先に当たる。
冷たくてちょっとくすぐったい。雫がどこから落ちてきているのか確かめた。上を向いたら大きな木の梢にある葉っぱから雫がしたたっていた。
あれが僕の鼻先に当たっていたのか。
なるほどと納得できた。びっくりしたし不思議で仕方なかった。
何が落ちてきたのかと思った。木の葉っぱについた朝露だった。
僕は足首辺りまで生えた草を踏みしめながら歩いた。今日は友達と遊ぶ約束をしている。朝露の事を話してみよう。そう決めながら木の梢を見上げた。まだ、ぽたりぽたりと雫は落ちていた。