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粉雪舞い落ちて
はらはらと粉雪が舞い落ちる。私の頭や頬に冷たく当たって溶けた。
粉雪は甘くはないけど砂糖菓子みたいだ。私はそれを手で受けてもみる。やっぱり冷たい。
銀色の景色が明日には広がっているだろう。それが頭に浮かんでくる。
私の好きな季節は冬で雪が大好きだ。
側には人がいないけど粉雪の感触や見た目を楽しむ。誰にも邪魔されずに。
ねえ、粉雪が降っているけどあなたはどうしているの?
会えないままで一年も過ごしている。ふと、彼のことを思い出す。私はその場から歩いて離れたのだった。