朔さん!!
ー3-4教室ー
「はぁ・・・」
「どうした?溜息なんてついて・・」
「遊が溜息なんて珍しいな!」
「うん・・・、私の姉さんが、叶多ちゃんの担任になったから・・」
「ああ、そういえばそうだったな」
「遊伊ちゃんね~、今日も元気良かったなあ・・」
遊伊ちゃんとは、御森の姉らしい。
凄い元気よくてハイテンションだから、生徒がよく巻き込まれている・・。
「ん、そういえば俺らのクラスの担任、氷室先生だよな」
「ああ」
「あ、ひーちゃんって、去年入ってきた新しい先生だよね・・」
「そうそう」
氷室良太。 男で25歳。 去年ウチの高校に入った新任教師。
「なーんかさ、ひーちゃん、姉さんに気があるみたいで・・・」
「まじ?!」
「うん」
「・・教師も、面倒だな・・・」
3人でそんな話をしていると、俺の斜め後ろの席のヤツが・・
「朔さん!!」
「・・あ、」
「席近くてよかったです! 今年もよろしくお願いします!」
「きゃあっ! 朔のことが好きな十朱くんじゃん♥」
こいつは十朱千尋。
中3の頃、いろいろあって俺に懐いちまった(?)ヤツだ。
「つか十朱お前、まださっちゃんの事追いかけてたのかよ・・」
「ああ!朔さんと同じ高校行くためにめっちゃ頑張った!・・・つーか、てめぇこそ気安く話してんなよ、下衆が」
「ま、まぁまぁ、お前ら・・・」
「はぁ♥ 三角関係萌え萌え・・♥」
「いや、三角関係じゃないだろ・・」
「てことで、今年もお願いします、朔さん!!」
「お、おう・・・」