8.異世界の謎
※この物語はフィクションです。実際にいる人物、団体とは一切関係ありません。
ラン原作品
現代異世界ファンタジー
『アサシン』
毎週土曜日に1話ずつ投稿原作だけでなく、イラストなども投稿しているので、気になる方はXを見に行ってみてください。
イラスト垢 @RAN_assn
創作メイキング垢 @Ran_Makin
翌日の朝…
スージーの家
部屋
スージー「……」
自室の布団に横たわり、無気力な目で天井を見つめるスージー。
スージー(昨日の代償が半端ない…)
昨日負った傷が次の日に癒えてるはずはなく、あちこち包帯や絆創膏だらけである。
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴るが、起きる気力が湧かないスージー。
ガチャっと部屋の扉が開く。
ネム「スージー?大丈夫?」
スージー「これ見て大丈夫だと思う?」
ネム「うん、だよね…でも今日も学校だし、行かないとまずいよ?」
スージー「今何時?」
ネム「え?もう8時前だけど?」
スージー「!?」
時間を聞いて驚いたスージーは焦りながら身支度をする。
スージー「ちょっと!?ただでさえ寮から学校なんて30分くらいかかるのよ!?なのに8時前ってどう言うことよ!」
ネム「スージー大爆睡だったんだね…まぁ、仕方ないよ…」
スージー「そんな呑気な事言ってる場合じゃないでしょ!?」
ドタドタと忙しなく準備をし、家を飛び出すスージー達。
学校 教室
時刻8時25分
スージー(セーフ!)
先生「あらスージーさん。あなたがこんなギリギリで来るなんて珍しいですね。」
スージー「すみません、寝過ぎて…」
先生「でも朝礼前には来てるので大丈夫です。ところでスージーさん…」
スージー「はい?」
先生「その包帯や絆創膏はなんですか?」
スージー「えっ…(汗)」
先生「何かありましたか?」
スージー「いえ、大した事ではないので気にしないでください…」
先生「スージーさん、まさか…」
スージー「……」
先生「家事してる時に怪我をしたんですね!?」
スージー(セーフ…)
先生「体や身の回りには気をつけてくださいね。」
スージー「は、はい…(よかった…先生が鈍感で…)」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、朝礼の時間である事を知らせる。
先生「では、朝礼を始めます。」
朝礼が始まり、学校の1日が始まった。
だが、スージーの頭の中には一つの考えがずっとあった。
スージー(異世界って…なんだろ…)
昨日の事だった。自分達は昨日『異世界と人間界の狭間』と呼ばれる所に行っていた事が分かった。
だが、異世界というのはファンタジーの世界でしかあり得ないものだ。
そんな世界が自分の居るこの世界に存在するなんて思いもしなかった。
それだけじゃない。昨日あったあの赤眼の青年…明らかに人間ではない。
あの時、自分を吹っ飛ばした力、あれは多分本人の腕力ではない。そもそも、あの青年に触れすらしていないのだから。
スージーは悶々と昨日の事を振り返る。だが、何もわからない。この世界の事も、異世界の事も…




