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6.異世界

※この物語はフィクションです。実際にいる人物、団体とは一切関係ありません。


ラン原作品


現代異世界ファンタジー


『アサシン』


毎週土曜日に1話ずつ投稿!


原作だけでなく、イラストなども投稿しているので、気になる方はXを見に行ってみてください。


イラスト垢 @RAN_assn


創作メイキング垢 @Ran_Making

寮 スージーの部屋


 スージーの住む寮の一室に帰ってきたスージーとネム。


ネム「スージー、家だよ?」


スージー「だめ…もう歩けない…」


 そう言い、ソファに横たわるスージー。


ネム「私も…」


 そう言い、ネムは床に横たわる。


 ネムはふと自分のスマホを見た。


ネム「って、もう18時!?色々ありすぎて、めちゃくちゃ疲れたんだけど…」


スージー「私なんて、もう動く気力すらないわよ…」


ネム「それもそうだね…」


 外の景色は相変わらず赤い。どうやってこの世界から抜け出すかを考えたいが、疲れた体では考えることもできない。


スージー「はぁ…てか、体中傷だらけでめちゃくちゃ痛いんだけど…」


ネム「スージーの場合は、あいつに吹っ飛ばされてたもんね…仕方ないよ。」


スージー「はぁ…ネム、私のカバンからスマホ取って?」


ネム「いいよ。」


 ネムはスージーのカバンを漁り、スージーのスマホを取り出し、スージーに渡す。


スージー「ありがとう。」


ネム「やっぱり圏外…どうする事もできないんだけど…」


スージー「ん?」


ネム「どうしたのスージー?」


 そう言うと、スージーはネムに自分のスマホ画面を見せる。


 そこには複数のソシャゲから学校で必要なアプリが入っているが、新規のアプリ欄に見覚えのあるアイコンがあった。


ネム「これって、私達がこの世界に来る時に使ったアプリだよね?」


スージー「間違いないでしょ。」


 スージーはアプリを起動する。特にログインが必要なわけではなく、あっさり開かれる。


 その時、ふと違和感に気づく。


スージー「あれ?」


ネム「今度はどうしたの?」


スージー「読める…」


ネム「え?」


スージー「いや、本当に…」


 そう言ってネムに自身のスマホ画面を見せるがネムはしかめっ面になり、画面をまじまじと見る。


ネム「いや、読めないけど?」


スージー「え、嘘。」


ネム「なんて書いてるのかわかんない。てか、よく読めるようになったね。」


スージー「いや、言語が正常になって言うか、しっかり読めるようになった。」


ネム「そうなんだ。」


スージー「もしかして、このボタンを押したら帰れる?」


ネム「えっ!?帰れるの!?」


 スージーが押そうとしているボタンには『帰還』と書いている。だが、ネムには見えていないのだった。


スージー「押してみるわ。」


 そして、スージーがそのボタンを押したと同時に赤かった景色が元に戻り、いつのまにか日は落ち、もう夜になろうとしていた。


ネム「ほんとに戻った!」


スージー「このアプリであの世界に行けるのね…はぁ、なんとか解決してよかった……」


ネム「そうだね。流石にこの時間だし、私帰るね。」


スージー「あっ、うん。また明日学校でね。」


 そう言い、ネムは帰って行った。


 そして、ネムが帰った後、スージーは再び、そのアプリ画面をまじまじと見る。


 そこには自分がどこに行ったのかの履歴が残っていた。


 先程自分達の行っていた世界が載っており、そこには『異世界と人間界の狭間』と記載されていた。


スージー「異世界?」


 それを確認したスージーは、だるい体を起こし、自身の傷を治すために絆創膏や消毒液、包帯を取り出すために立ち上がる。

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