5.悪魔との契約
※この物語はフィクションです。実際にいる人物、団体とは一切関係ありません。
ラン原作品
現代異世界ファンタジー
『アサシン』
毎週土曜日に1話ずつ投稿!
原作だけでなく、イラストなども投稿しているので、気になる方はXを見に行ってみてください。
イラスト垢 @RAN_assn
創作メイキング垢 @Ran_Making
何者かがスージーに話しかける。姿は見えない。ただ、声だけが響いていた。
スージー「誰っ!?」
???『驚くな、我は悪魔…お前に力を貸す者だ。』
スージー「は?悪魔?」
悪魔『お前の底知れぬその怒りの炎…気に入った…主が望むのなら、お主と契約を交わし、力を授けよう…』
スージー「力を授けるって…何よ…」
悪魔『簡単な事だ…我と契約を結ぶか否かだ…契約を結べはお前の大切な存在は守られる…逆に、結ばなかったら、大切な者を失い…お前はあいつの言いなりとなるのだぞ?』
スージー「っ!そんなの嫌だ!」
悪魔『ではどうする?契約を結ぶか…断るか…』
スージー(どうする…悪魔の契約もスリクがある…代償を払って力を手に入れて、ネムを助けるか…でも、代償が何か怖い…どうするどうする?)
その時、炎の隙間から苦しむネムの顔が見えた。
スージー「っ!(迷ってる暇なんてないっ…!)」
スージーは立ち上がり、顔を上げ、自分の決意を言う。
スージー「契約よ!悪魔!私に、悪魔の力をちょうだい!」
悪魔『ふっふっふっ…お主は面白い…なら、この“古の悪魔”…汝に力を与えようぞ!』
その時、大きな青い炎がスージーを包み、青い炎はスージーに吸収されている。
そして、スージーの手には一本の剣が握られていた。
???「お前、その力…」
悪魔『戦え、“魔人”よ…主の未来、我は最後まで見守るぞ。』
その声がスージーの頭に響いた後、“古の悪魔”と呼ばれる者の声は聞こえなくなった。
スージーは使った事のない剣をがむしゃらに相手に振るう。
突然のスージーの攻撃に困惑した誰かはネムの首を掴んでいた手を離し、ネムは解放される。
ネム「ゴホッ!ゴホッ!…スージー?」
スージーはひたすら相手に攻撃しようと剣を振るう。
だが、剣は避けられ、空を斬る。
スージー「チッ!」
???「そんな剣の使い方じゃ俺には勝てない!」
スージー「そんなのどうだっていい!あんたをただ一回、この剣で斬るだけよ!」
がむしゃらに振るっていた剣は誰かの布に掠め、布が切れた。
???「チッ、油断した。」
布から現れたのはエルフ耳をした鋭い赤い目をし、不自然な赤いメッシュの出来た白髪の青年だった。
???「あぁあ…作戦失敗か…良い方法だと思ったんだけどな…まさか、悪魔と契約するなんざ思いもよらなかった…」
ぶつくさと文句を言う青年。スージーやネムには見向きもせず、そのまま立ち去っていった。
ネム「なに?あいつ…」
ドサッ
その時、後ろから誰かが倒れる音がした。
ネム「ちょっとスージー!?大丈夫!?」
スージー「力が抜けた…」
ネム「えぇ!?大丈夫!?とりあえず、もう家に帰ろ?明日、どうにかしてこの世界から抜け出す方法を考えよ?」
スージー「うん…」
そして、ネムはスージーに肩を貸し、2人は荒野を去っていった。




